James Setouchi

2025.1.30

 

ブログ 国会代表質問から(私的感想)その3 2025.1.29(水)分

 

・まず、私は「支持政党なし」のいわゆる「浮動層」だとお断りしておく。ここでは「中立」とかではなく私的感想を書く。だがまだ「意見」というほどまで練り上げたものではない。

・まだ途中。国会はまだ続くので期待しよう。

 

2025.1.29(水曜)午後の「国会中継」を少し見た。これも面白かった。いくつかのみコメントする。

 

比嘉奈津実さん(自民)は沖縄出身で、歯医者さんだそうだ。すでに森山さんと石破さんで自民としては包括的に語られているのに、その上何を質問するのかと思ったら、沖縄出身と歯医者さんというお立場から強くアプローチしておられて、なるほどと思った。さすがですな。沖縄の離島振興海洋博についての発言が印象に残った。また口腔衛生についての発言も印象に残った。

・沖縄海洋博(1975)の是非について私は知見がないが、比嘉さんはいい面を強調された。確かに沖縄が近くなった。他方、マイナス面(比嘉さんは言及されなかったが)としては、本土の資本が入ればインフレになる、乱開発が進む、生態系と人間の共同体が壊れる、アクアポリスは博覧会後どうなる、老朽化して錆びて撤去にも金がかかる、しかも一時的に景気がよくなると必ず反動で不景気が来る(私は海洋博については検証していないが1964東京五輪や1998長野五輪はそうだった)、などは、素人の私でも予想できる。沖縄海洋博はもう終わったし、大阪関西博も実施の運びだろうが、今後は巨大イベントは、時代社会の変化を踏まえ、是非を検討した方がいいでしょうね。東京五輪2020に労働者が取られて東北震災・熊本地震・各地の水害からの復旧も困ったのを思いだそう。

・口腔衛生は大事だと最近よく聞くようになった。口内細菌と糖尿病は連動している、と先日NHK「トリセツ」でやっていた。法制化の各論については私にはわからないがとりあえず歯磨きを丁寧にしようと思いました、ハイ。

米軍基地についてはもっと言わないのかな。一番いいのは世界中から武器も軍隊もなくなることだが、「カデナの方がヘノコよりも北西方向からの電波は収集しやすい」と米軍の人が言っていました。悩ましいところですね。AFN(米軍向け放送)も時々入りにくいのだが、何かあるのですか? くわばらくわばら。

 

山本太郎さん(れいわ)は、昨日質問した大石さん(れいわ)と基本姿勢は同じで、しかし倒産件数・業種などなど具体的なデータを踏まえて押していくというものだった。話し方は大石さんと同じだった。

・冒頭で石破さんに「『楽しい日本』と言われるが、総理は重責の中でも楽しんでおられますか?」と問いかけた。石破さんがどう答えるか、と思ったら、「先憂後楽」の格言を引き合いに出されたので、これはうまい!! と思った。その上で、「苦虫をかみつぶした顔をなるべくしないようにしたい」と言い、山本さんもうんうんとうなずいていた。さらに石破さんは「責務の重要さを思う」旨述べられ、「なるべく人の悪口を言わないようにしたい」と付言された。最後はやんわりと山本さんに皮肉を言ったのだろう。石破さんは確かにむすっとコワモテの表情が多いが、ニッコリしたら(失礼かもしれませんが)大変カワイイのである。「いしばっち」という愛称が一部にあるそうだ。山本さんの冒頭のアプローチもうまかったが、石破さんのアドリブ対応もうまいと思った。山本さんはもしかしたら石破さんのいいところをうまく引き出すためにあれを言われたのか? 

*「先憂後楽」:北宋の范仲庵(范文正)公の『岳陽楼記』にある言葉。そう言えば「後楽園球場」ってあるけど「先憂園球場」ってないよね。誰かが「先憂」しないといけない。その意味では今国会に集まって真剣に話し合って下さっている方々は、与野党問わずみな「先憂」の人士と言えるのかも知れない。選挙の時にふざけたことをした人たちがいましたよね。あれはちょっといけなかったなあ。

・山本さんは喩えが激しいのがレトリックの技術なのかも知れないが、あまりひどいと「悪口」になるかも。

・山本さんは頭のいい人だな・・と感じた。早口で、字幕付きで見てやっと追いつくが、多くの人は追いつかないかも。与えられた短い時間に多くの情報を盛り込むために仕方が無いのかも知れない。一般国民向けに話すときはトランプ氏のようにゆっくりひらたい言葉で話す方が大衆の理解を得やすいかも。昔赤尾敏という右翼の大将が数寄屋橋交差点で演説をしていて、これはうまかった。「東北のおばあちゃんの心が・・・」と、理論ではなく情に訴えるのだ。本当は理でわからないといけない。しかし理で分からない人の方が多いのだ(私も含め)。だからといって情ばかりで理がないのももちろんいけない。

・内容はあっていることも多いように思うが、今の私の知識量(学力)で個々について是非の判定はできない。

・「高齢者や一人暮らし女性や一人親家庭は貧困者が多い」という厚労省のデータを示しさらに「物価高で食事も十分でない」というナマの声を示したのは、説得力がある。私の生活実感にも合っている。カップラーメンの値段を間違えた人が昔いたがそういう方にはおわかりにならないだろう。孟子は「鰥寡孤独(かんかこどく)を大切にせよ」と言った。高齢で配偶者を亡くした男女は「鰥」「寡」であり、子のない老人を「独」と言う。「孤」は親のない子。孟子はあまり想定していなかったかも知れないが、今は「若くして非婚で一人暮らし女性」で貧しい人も多い。男性も。「一人親家庭」も大変。とにかく若い奴が詐欺グループや頂きナントカなど変な仕事しかない(?)のはおかしいのだ。やけを起こしてストリートで暴発するために生まれてきた奴はいない。(やっていいわけではもちろんない。)経済的徴兵制も不可。ずるく立ち回った奴がカネを握って生き延びて、真面目で良心的な人が貧しくなって戦地で死ぬのは、不可。(徴兵制ももちろん不可。日本は平和立国。軍事に頼った国はどこも滅んでいる。平和こそが戦後日本最大のレガシーなのだ。)ユニバーサルデザインで、誰もが安心して暮らせる社会を! もちろん石破さんはこの問題意識(危機意識)は持っておられる(はず)。政策実現の優先順位(方法)の問題もあろうが、喫緊・緊急の問題でもある。

・子供家庭庁のところで三原じゅん子さん(大臣)が真剣な表情で聞いていた。当たり前ではあるが、山本議員の主張は少しでも、もしかしたら大いに、届いているのではないか? 揚げ足を取って相手を黙らせるために議論をしているのではない。自分が気付かなかったことを気づかせて貰い、よい提案があったら受け止めてよりよい法案に練り上げていくために議論しているのだ。「アンナ人たちに負けるわけにはいかない」呼ばわりをした人がいたが、大間違いだ。

・備蓄米100万トンから10万トンを放出すれば子ども食堂など貧しい世帯の子どもたちが助かる、などはそうか! と思った。万一の天災や戦災のときどうする? を政府は考えているのだろうか。中長期的には食糧とエネルギーの自給率を上げるのが必須ということか。

・「住民税非課税世帯以外の世帯も困っている、その支援は」については担当の伊東良孝さん(地方創生担当大臣)から「重点支援地方交付金を活用して自治体が判断して子ども食堂支援など様々に行っている」という方向で回答があった。(そう言えば、自治体それぞれの判断に任せると、またバイアスがかかって、今はITに化ける(→アメリカにとられる)か、昔なら建設業者に化けるということがあった。すると「自治体のニーズに任せよう」はいいようでよくなく、「政府が使途を指定する」または「政府が直接やる」方がいい、ともなり、私には判定できない。)

・「消費税をなくそう」について、思い出すが、自殺者が毎年3万人を越えていた頃(十年くらい続いた。今は2万人だから減ってよかったね、ではない。一人でもよくない)、中高年男性の自死が多かった。それと不景気・倒産・失業は連動していた。消費税が納税できず悲しい事態になったのではと指摘する人もあった。

保育所や介護の職員の報酬アップも、たしかにわずかばかりではアップしたとは言えない・・・保育所と介護事業所が消滅すればどうなる? 人は、生活の自衛のためには、ますます子供を産まない・年を取って体を壊さないよう、きつい仕事はしない・味の濃いものは食べない(外食はしない)・旅行も行かない、などとなり、「それでいいよね」という思想を持つ。なお、保育と福祉は総論としては善のイメージがあるが、カネのあるところには悪徳業者も集まりうる、実態としてもし悪徳業者が「中抜き」をしているとすればよくない、と或る福祉の本に書いてあった。もうかると見れば参入しもうからないと見ればすぐ退場する会社はどうなのか。市場原理に福祉(や教育)を任せてはダメだね。北欧はどうしているのだろうか。

・農家が儲かる農業をしてもいいが外国人富裕層にばかり食べさせて国内の大多数の貧しい人びとが飢えるようではダメだな。その点上杉鷹山は(米沢)は偉かった。昨日も書いたけど。

・山本さんの議論は、結構刺激的なのであった。

 

*別件だが、小中高生の自死が2024年に527人で1980年以降最多、という記事が出ていた(2025年1月30日)。子どもの実数は減っているのに。コロナ禍以降高止まりだそうだ。コロナで休校になり(オンライン授業をしても)子供たちが孤立したから、という説明がよくなされるが、「コロナのせいだから仕方がない」と言ってはいけない。

・「いじめ」は休校でなく学校で起きる。ネットいじめは家にも届く。どうしていじめをするか。子供たちの見識不足か。背景には競争主義で利権を独占し他者を排除するつまらない大人の姿がある。「自分のためだ、頑張れ」と安易に言っていないか。頑張るのは「自分のため」なのか? 頑張らなくても生きていていいし(老子)。

・「消えたい」「鬱」は今の苦しみもあるがホープレスな将来の不安からも来るだろう。

・「家がつらい」はどうしてつらいのか。DVか。どうしてDVをするか。親の見識が不足か。背景には、会社が倒産、または失業→家でイライラ、というケースもあるだろう。学校と家庭以外にもう一つ居場所を作るには? 教会や寺でもいいが他には? 

・真に聖人が出現するとき、天下四海の万民が皆幸福になると言う。今の政権は仁を目指すスタッフが揃っている(と私は承知している)ので国内から「いじめ」「消えたい」「鬱」「家が辛い」はなくなるはずだ。2025年は子どもが死なず希望を持って生きられる年にしよう。あなたも私もそこに少しずつは参加している。

 

 今日はこのくらいにしておこう。ありがとうございました。 2025.1.30(木)

 

*ちょっと書き足しておこう。ポスト石破を睨み勉強会を始めた人がいるとか記事が出ていたが、私は今のところ石破さんの今の政権とスタッフで不満はないです。これから頑張ってくれるはずです。そろぞれ勉強はして貰っていい(例えば今回の山本太郎さんの指摘に十分応えうるいい政策を編み出す勉強会は、おおいにやるといい)が、政局をいたずらに作り出し混乱させるのはどうかな。国民の多くはカネを持っていないし解決すべき問題は山積み。日本はいくら官僚がしっかりしていると言っても政治家がもめてばかりいたら前に向いて進まない。T一教会献金やウラガネ問題も本当には解決していない。自分たちだけで利権を独占しておいてまずくなると真面目な官僚を自死に追い込んだ例の政権のようなものはお断りだ。あのころは本当に暗かった。何でも、国民の命運を左右することまで、「閣議決定」で一方的に決定し国会でもろくに議論せず数の力で押し通すとは、熟議も民主主義もあったものではなかった。多数決専制独裁政治というべきものだった。・・・楽しくない日本を作っていたのは誰だったのか。どうですか? 但し以上はあくまでも私見(私的感想)なので、読者は各自勉強されたし。フジテレビ問題(あれも問題だが)に目くらましをされているうちに何か他の大問題が進行したりしないように。                     2025.1.31(金)