菅(すが)内閣(R2.9~)の閣僚の学歴:やっぱり2世3世が多い

 

 日本の舵取りをする大臣たちについて、その学歴(学校歴)を調べてみることで、

日本がどれ位学歴社会か、がわかるかもしれない。曽野綾子が昔やっていたことにヒントを得て始めたことだ。

 (ご本人のHPプロフィールや新聞報道などに基づき作成しました。)

 

今回はR2.9~の菅(すが)内閣の閣僚の学歴

→何がわかるか?・・やっぱり2世3世が多い。

(岸田内閣については、別のページをどうぞ。)

 

 

 

  菅内閣閣僚の学歴 R2.9.16認証式        
大臣ポスト 氏名 大学 学部 専攻 2世3世か 但し書き
首相 菅義偉 法政大 法・政治         高卒で上京、働いて稼ぎ大学へ
副総理・財務・金融 麻生太郎 学習院大 政経     吉田茂首相の孫  
総務 武田良太 早稲田 文・英文 早稲田院   田中六助幹事長のおい  
法務 上川陽子 東大 教養・国際関係論 ハーバード院        
外務 茂木敏允 東大 経済 ハーバード院 公共政策      
文部科学 萩生田光一 明治          
厚生労働 田村憲久 千葉大 法経     田村元衆院議長のお  
農林水産 野上浩太郎 慶応     父は衆議院議員  
経済産業 梶山弘志 日大     梶山静六官房長官の子  
国土交通 赤羽一嘉 慶応 法・政治         公明党
環境 小泉進次郎 関東学院 経済経営 コロンビア院 政治学 小泉純一郎首相の子  
防衛 岸信夫 慶応 経済     岸信介首相の孫。安倍首相の弟  
官房・拉致問題 加藤勝信 東大 経済     加藤六月農林水産相の娘婿  
復興 平沢勝栄 東大          
国家公安・防災 小此木八郎 玉川     小此木通産相の子  
行政・規制改革・沖縄・北方 河野太郎 ジョージタウン 比較政治学     河野一郎建設相の孫。河野洋平衆院議長の子  
1億総活躍・地方創生・少子化 坂本哲志 中央 法・政治          
経済再生 西村康稔 東大 法・政治 メリーランド院 国際政治経済学      
デジタル改革 平井拓也 上智 外国語・英語     平井太郎郵政相の孫。平井卓志労働相の子  
五輪・女性活躍 橋本聖子 駒大苫小牧高校         五輪選手
万博・消費者 井上信治 東大 ケンブリッジ院       実家の井上眼科は御茶ノ水にあり、漱石も通った。
            以上から2世3世的な人が21人中11人
  大学別では 東大6,慶応3,法政1,学習院1,早稲田1,明治1,日本1,玉川1,中央1,上智1、関東学院1,千葉1,ジョージタウン1
  院では ハーバード院2,コロンビア院1、ケンブリッジ院
  非大卒では 高卒1(橋本氏は五輪選手出身)          
                 
  大学の20のうち 国立7(東大6),私立12,外国1
      ほぼすべて東京またはその隣県    
  女性は2人。 学部は、法学部7、比較政治1,法経1,政経1,経済3,経済経営1、商2,文2,外国1,教養1,と全員文系。かつ社会科学系が多い。
                 
 菅(すが)さんは、薩長出身の2世3世と違い、東北のご出身で、働いて大学に行かれた苦労人と承っている。短命内閣に終わったが、私の知人は菅さん押しで、「彼のやろうとしたことの正しさは、歴史が証明するでしょう」と言っていた。私も当初は菅さんは素敵だと思っていた。

 が、官房長官時代に、安倍首相の意を汲んだのであろうとは言え、NHKに圧力をかけたのは頂けなかった。クロ現代、Nスペ、朝の経済解説などが、一気につまらなくなた。そもそもマスコミの使命は社会の木鐸であり政権を監視批判できないといけない。それをさせないのはどこやらの全体主義国家(または戦前の大日本帝国)と同じになる。あそこでひどいめにあったNHK関係の人たちに強く同情する。NHKは基本的に割合にいい番組を作ってきたのだ。(今も頑張っている。)

 一部の残念な国民は、マスコミを「マスゴミ」などという一部政治家の言い分を、まうけにして、口パクでものを言っている。国民が育っていない。(確かに一部、いや多くのマスコミは、スポーツ、スキャンダル、スクリーン、セックス(4S、と呼ぼう)ばかり垂れ流し、国民の政治や社会についての見識・リテラシー・批判力を高めないまま(つまり社会の木鐸としてのマスコミの使命を果たさないまま)であるものも実は多い。そういうのを「マスゴミ」と言って嫌うのならわかる。が、)NHKなどは結構いい仕事をしてきたのだ。マスコミの仕事は、政権のポチになることではなく、政権を監視し批判しよりよい民主的な社会を作ることにあるべきはずだ。そういういい仕事をしているマスコミを「マスゴミ」と一列に切ってしまうのは、不見識だ。(中学高校での社会科、公民科の勉強が足りないのだろうか?)そのNHKに、菅官房長官は、圧力をかけてしまった。ここは残念だ。
 ローマは「パンとサーカス」で愚民化した挙げ句に滅んだ。日本は・・?

 どこかの全体主義国家(あるいは戦前の大本営発表)のように、完全国営放送であって政権のPRしかしない放送局は、どうか?
 どこかの商業主義的マスコミ(今の民放も一部は頑張っているが多くは・・?)のように、スポンサーから金をもらっているので、金儲け企業の下請けしかしない放送局は、どうか? (福島原発事故より前は、多分電通や東京電力の圧力で、原発批判はマスコミはできなかったと言われている。私が調べたわけではない。調べた人たちが書いていた。)
 NHKは、国家放送ではないので、政権に中立できるはず。かつスポンサーだのみではなく受信料でやっているので、大手スポンサーのポチにならずにすむ。(が、福島原発事故前にどれくらい原発の危険を報道していたか? は、よく知らない。)

 自民党総裁選の候補者の皆さんの討論を多少聞いてみたが、「憲法を改正(改悪)し戦争をします」と言う(「責任を果たす」とか言うが「戦争をする」と聞こえましたよ)人が多いので驚いた。憲法を改正(改悪)してはならない。「戦争に行きます」という人は、自分が行かずに自衛隊に行かせるつもりなのだろう? 行きますという人は、まず自分と家族が最前線で兵隊になればいい。その覚悟がおありか? 

 野中さんや後藤田さんがおられたら嘆かれるでしょうな!! 角さんも大平さんも!
いや、吉田茂大先生が聞いたら「バカヤロー!」と激怒するのでは!?

 戦争というプロジェクト(プロジェクトだとして)は、今までの所、金持ちは武器産業の株で儲け戦争には行かず、貧乏人が軍にリクルートされ死んでいく(経済的徴兵制)。高齢者よりは若者に負荷がかかる。女性よりは男性により負荷がかかる(昔は。最近はそうでもない。「少年兵」と書いてあるが少女だったりする! くわばらくわばら。)このように、非常におかしなプロジェクトなのだ。

 金持ちで高齢者で女性。自分は安全だと思って危機を煽る。でも戦争になったらあなたの家も狙われますよ。あなたの家にミサイルが飛んでくる、あなたに家に破壊活動が為される・・! 物資も窮乏します。ロシアでは第1次大戦が嫌だ、というので革命が起きてしまった。「なんでエライ人は命令するだけで、自分らはこんなひどい戦場に駆り出されて苦しまなきゃならないんだ」というわけです。

 貧しくて若者で男性。これは、軍の最前線に行く可能性が極めて高い。真剣に考えないといけない。戦場では相手を殺すことになる。または自分が死ぬ、カラダがバラバラになり、あるいは一生重い障害で苦しむ、劣化ウラン弾を浴びて難病で苦しむ人生になる、戦場では劣悪な環境、砂漠やジャングル、飲食・排泄もままならない、軍内部は理不尽な命令や転勤、いじめもある、などなど。

 戦争を抑止し平和を作り出す方法は、軍事力によるだけではない。政治、経済、文化、などなど多様な方法を駆使して今まで80年間平和を守ってきたその知恵を思い出して下さい。

 心優しい日本の若者を殺すな! と私は言いたいですね。

(小説ほか)
ノーマン・メイラー『裸者と死者』
ショーロホフ『静かなドン』
レマルク『西部戦線異状なし』
大岡昇平『野火』『レイテ戦記』『靴の話』
曽野綾子『生贄(いけにえ)の島』