森見登美彦 「シャーロック・ホームズの凱旋」(中公文庫)

 

メアリと結婚し、新たな診療所での生活を始めた私は、暫くの間・親友であり相棒でもあったシャーロック・ホームズとは疎遠になっており、二人で難事件に挑むコトもなくなっていた

ソレは何も環境の変化によるモノだけでなく、「世界一の名探偵」である筈の彼が《大スランプ》に陥っていたからであるドクロ

『赤毛連盟』での致命的な間違いに端を発し、名声は一夜にして地に堕ちたのであった・・・

そして窮地に陥れたのは同業のアイリーン・アドラー嬢は、よりによって「寺町通221B」の向かいの通りに事務所を開設していたびっくり

トコトン落ち込むホームズに付きそうのは、同様にスランプ状態のモリアーティ教授

彼を救い出す為に、皆なで寄り添って12年前の謎を解こうととある因縁の館へ向かうがッダッシュ

ヴィクトリア朝京都を舞台にした、摩訶不思議な冒険の旅を綴るホームズパスティーシュキラキラ

 

 

本作は「第47回日本シャーロック・ホームズ大賞」を受賞していて、森見らしさ全開満載の500p Overの力作

なのだが、実は彼のは私にとっては「お初」の方なのだが、まぁ~コレだけ人気・話題になっているので、概要と言うか雰囲気はナンとなく知っている

その上で、敢えてThru~してきたのだが、モノがホームズ譚となればPassってる場合じゃないッってんで即購入したのだが・・・

いやぁ~まぁ~ナンて言うんですか・・・非常に面白くなかったんですネえーん

モチロン個人的な感想なので、誰にでも当てはまる訳じゃないんですが・・・

森見と言えば、幻想的でファンタジックな作風だと言うので、ソチラ系が苦手な私は避けてたんですが、ホームズパスティーシュならど~なんだろと思ったんですが、やっぱりガチの幻想的でオカルトチックな摩訶不思議なWorldを形成していて、一応「事件」は出てくるんだけど、解決はされないし、結末は五里霧を彷徨い、スッキリしないまま500pが過ぎて行ってしまった次第煽り

「最後にはきっとキッチリスッキリまとめてくれるだろうチョキ」と思い、読み進めてきたのに・・・

「へぇッコレで終わりにすんの!?」という読後感が漂い、ロンドンの霧の中を散々歩きまわされちゃったよぉ~・・・という想いしか残らなかった

ヴィクトリア朝京都という舞台も効果の程はよく分からなかったしネ真顔

そりゃ、パスティーシュなのでお馴染みのキャラは勢揃いしてたし、特にモリアーティ教授のキャラとかに面白味はあったけど・アドラー&メアリの使い方も楽しかったけど

 

というコトで・・・ファンの方には申し訳ないけど、あくまで私にはXXXな出来であったアセアセし、コレによって他の彼の作品に手を伸ばそうとも「更に」思わなくなってしまった

更にX2に言えば、コレが大賞という想いも拭えなかったゲホゲホ

まぁ~たまにゃ、好みの合わないのをPick Upするコトもあるんだけど、まさか「ホームズもの」でソレを味わうとは思ってもみなかったなぁ~・・・というのが今回の感想です・ハイショボーン

 

 

河村幹夫 「コナン・ドイル ーホームズ・SF・心霊主義」(講談社新書)

 

ご存知、「世界第二位のベストセラー・シャーロック・ホームズ物語」の生みの親で、アイリッシュの血を受け継ぐスコットランド人にして、敬虔なカトリック教徒でありキリスト十字架を信仰しながらも心霊主義にも傾倒していた魂

愛する妻が病床にありながら片方で若い愛人に心を寄せ、本業は眼科医であったにも関わらず、暇にあかせて書いた大衆文学がメガヒットし、一躍「時の人」となり、地位も収入も激減し、遂には「爵位」まで賜わりSir星と呼ばれるまでになった・・・

二律背反する面を持ち続けたサー・アーサー・コナン・ドイルの生涯を追った1冊

 

本書の刊行は’91で、氏には他にもホームズものに関する著作がある

*ソチラも持っているので、機会があればソノ時にチュー

が、氏は文筆家ではなく、本業は商社マンで、三菱で世界を股に賭けDealを繰り広げて来られた方で、実体験に基づいた経済関係の著作もあるという

*ソッチは未読だし未入手・というか、サスガ、ねぇ~照れ

が、根っからのシャーロキアンであり、ロンドン勤務の激務を縫って「聖地巡礼」をしていたという筋金入りの方で、「ロンドン・シャーロック・ホームズ協会員」だと言うから本物なのである拍手

中ではドイル一家の祖先の巡り~始まり、コナンの生い立ちから青年期・そして眼科医としてではなく作家として栄華を極めた生涯を描いてる

そしてコレも良く知られたコトだが、ホームズ譚では当時は世間で蔓延っていた悪魔崇拝やら怨念・言霊・民間信仰などの旧態依然とした風習を否定し、徹底的に科学捜査を書いていながら、遂には心霊主義に信奉し傾倒していく経緯などが書かれ、「作者ドイル」ではなく「人間コナン」の姿を知るコトが出来る

もっと本格的なコナン・ドイルの研究本もあるのだが、コチラは新書なのでサラっと全般的におさらいされているので、入門編として最適・手軽な1冊となっている

【シャーロキアン】であるならば、棚の隅にでも並べて押さえておきたいモノだニヤリ

 

等と偉そうに語っておきながら、新刊で買った訳ではなく古本でGetしたノで、神保町の店頭のワゴンか棚に刺さっているのをPick Upしていて、確か↑で書いたも1冊の氏のホームズ新書も一緒にあったので併せて購入したのを覚えている爆笑