白井智之 「名探偵のいけにえ 人民教会殺人事件」(新潮文庫)

 

昭和53年(’78)・名探偵が殺害されたが、密室の謎を解き逮捕したのは、これもまた名探偵の誉れも高い大塒 宗(おおとや そう)であった

一方、アメリカでは「奇蹟は確かに存在する」と称し、実際に病の苦しむ者や四肢を喪い悲嘆に暮れる信者を元に戻したッとされる教祖にして《教父様》と信望されるジム・ジョーデン率いる教団は、世間からの非難を逃れる為・自らの奇蹟を正当化する為に、南米のガイアナ共和国のジャングルへ移住・集団生活を送っていた

大塒は、自身の助手にして、本当は大塒よりも鋭い推理力を持つ有森りり子が、教団の秘密を暴く為に潜入調査をしていたのだが、予定を過ぎても姿を現さないコトに不審を抱き、自らも南米のジャングル【ジョーデンタウン】へ一路飛ぶと・・・するとその地でも不可思議な連続殺人事件が発生していたッ!?

相次ぐ過酷な環境下で起きる不可能犯罪を描く、多重解決ミステリの傑作スター

 

 

先ずは1stとなるコチラのを

ユニークで奇抜なアイディア!・・・だけど、ウン、ナンと言うか | みかんjamのブログ

’23に刊行された1st作だが、両方にほぼX2直接的な関係はなく、只タイトルが・というのと、ストーリー展開や内容が同種となっている

即ち、「不可思議不可能連続殺人事件」と、ソノ謎を解く「多重解決式推理」という形式を取っているのと、過去に起きた実在の事件をモデルにしているというコトが挙げられる

今作では「永山則夫事件」であったり、アメリカで起きたカルト教団による殺人事件や集団自殺事件が下敷きとなっている

特にジム・ジョーンズが起こした『人民寺院事件』は、内容もソノ結末も悲惨なモノであった為、今もルポやソノ書籍などが刊行されている

で、先ずは主人公の大塒は私立探偵で、現在は「日本一の名探偵」とされているのだが、実は本当の推理の冴えを見せているは助手の有森りり子であるのだウインク

その有能な助手が渡米した後に行方不明となってしまい、跡を探った結果、とある教団へ潜入していたコトが判明・即座に大塒も後を追うのだが、現地では特殊な環境による密室殺人が発生し、しかも次々と仲間が殺されてしまい・・・最後にはッ

果たして犯人は誰だ?そしてその犯行はどのようになされたはてなマーク何故殺されなければならなかったのか??・・・など「Who&How&Why Done It」が押し寄せる難事件となっているDASH!

そしてソノ謎も、名探偵であるりり子が・大塒が明朗と解き明かしていくのだが、最後の最期にどんでん返しがッびっくりマーク

と500pを超える大Volに、みっちりと詰め込まれている

更に舞台が信者が寄り集まっているジャングル・という特殊な環境の為、推理も独特なモノとなり、更に更に幾つもの推理が披露され、その度にコチラ側は感心し呆れるのだが・とナンとも贅沢なこってりした味わいとなっている

前作でもそ~だが、1つの事件に対してナン通りもの推理が披露され、その度に「なるほどッ」と感心させられるのだが、直ぐ後に「おぉッ~アセアセな新しい正解」が告げられ、更に驚かせられ痺れさせてくれる内容となっている

と、作者自らがハードルを上げまくっているので、更に次回作への読者の期待は膨らんでいるのだが・・・さて、ど~しますか?ど~なりますかはてなマーク 楽しみでありますラブラブ

とにかく、脳みそがグルX2と揺さぶられ、快い疲れと痺れの余韻が響く快作でありますネチュー

 

 

ヴァン・ダイン 「カナリヤ殺人事件」(創元推理文庫)

 
ヴロードウェイの元女優で美貌を歌われ『カナリヤ』と慕われていたマーガレット・オデールが密室で殺される事件が発生したガーベラ
直ぐに4人の容疑者が浮上するが、各自にアリバイはあるモノの除外するまでには至らず、また確固たる証拠の無いため、警察は事件の解決に至らない
号を煮やしたNY郡の地方検事ジョン・F・X・マーカムは、再び素人探偵でありながら鋭い推理力を持つファイロ・ヴァンスに依頼する
すると彼は容疑者とポーカーをするコトで犯人を指摘し、遂にはベートーヴェンのある曲により決定的証拠を掴むットランプジョーカー
アメリカを代表する推理作家の一人S・S・ヴァン・ダインによるシリーズ第2作ベル
 
原作の刊行は’27でほぼ100年前となり、まだ「世界大恐慌」も起きていないという
奥付を見ると文庫化が’59で、↑のは’86の58刷目(ニコニコ)のモノ
表記の方も最初の「S・S」がまだなく、ヴァン・ダインのみとなっている
因みに値段は¥480 ふぅ~E~時代でしたネニコニコ
モチロン、リアタイで購入した訳ではなく、いつだったかは覚えていないが、神保町を探訪してきた時に、古典ミステリを得意としているトコでGetした
この「B献」は、入り口から既にクラシカルなミステリ&SFな香りをプンX2させてくれていて、眼の前の棚には古今東西のソチラ系の古本が並んでいるので、かなり大好きな贔屓の店であり、また2Fにも逃せない逸品が佇んでいたりするので、遠征した際には逃せない・真っ先に寄る店であったりするグッ
とそんなトコで入手した今作だが、クイーンやカー・そしてクリスティは未だに人気だが、彼の方はナカナカ・・・人気回復とはいかないようで魂
現在の新本格ばどに親しんだ若いコらからすると、ナンとも刺激が少ないと感じるのかもしれないですナ
またポーカーでその「人と成り」を判断し推理して特定するッ雷といった解決策もしっくりと来ないのかもしれませんネ
そ~した「悠長」とも取れる、貴族趣味的なノンビリな雰囲気は、ナニかと世話しなくコスパばかりを重要視する現代とは相いれないかもしれないです
がッだからこそ、せめて趣味の・空想の世界ならではの贅沢な時間の使い方を楽しまれてはど~でしょうかってコトですワ
確かに100年も前の作品なので甘い展開・ロジカルはありますが、ソコを敢えて楽しんで欲しいなぁ~と思ったりする訳ですネグラサン
 
今作は名探偵 ファイロ・ヴァンスシリーズの2作目なのだが、デビュー作の「ベンスン殺人事件」は未入手&未読のまま
その後の「グリーン家~」と「僧正~」は、同じく同じトコで入手していて、他のは持っていない
基本、気紛れで古本で見つけたら・と言う感じで集め読んでいるので、ど~したって系統だったという訳にはいかずにいる
コレはまた他のクラシカルな東西ミステリに於いても同様だったりするのだが、ソレがまた各地の古本屋や「BO」などを巡り漁る個人的な楽しみ・目的となっているのですお願い
 
今回は「密室」「殺人事件」と言う括りでUpしてみた
が、「関連」の方を誰の何にするか・・・結構悩み迷いましたぼけー