麻見和史 「魔弾の標的 警視庁殺人分析班」(講談社文庫)
空き家の中に設置された動物用の大型の檻の中に、全裸で口枷を嵌められワイヤーで両手を縛られ、腹部を銃撃された男性の遺体が発見された
司法解剖によると、何故か傷口には抗生物質が付いていたッ![]()
臨場命令が下った警視庁捜査1課11係・通称「無敵のイレブン」のメンバー達は、ソノ異様な犯行に凍り付き憤き、早速捜査を開始する
メンバー内の紅一点で、小柄ながらも懸命で真摯な態度で捜査に当たる如月塔子は、いつものコンビの鷹野警部補ではなく、門脇警部補と一緒に行動するコトとなった
新たなコンビで新しい視線を求めてのコトだったが、恐れていた同様の手口による第二の被害者が出て・・・
新たな出発と憎っくき強敵の出現を告げる、大人気警察小説シリーズの14![]()
本作は’22に講談社ノヴェルスで刊行後に’25に文庫化された作品
と、いつも「関連」での後書きと同じ書き出しとなってしまった、去年の2月に出ていたのだが、キッチリ見逃していたという失態を犯していた
前で麻見の別のシリーズをUpしたが、「仕入れ」に行った時に購入した際、「そ~言えば、アッチ(今回の・です)のが暫く出てないら・・・」となって調べたら、ちゃんと出てたという
去年の2月も当然「仕入れ」に行ってるし講談社文庫も買ってるのに![]()
ファンとしてはいかんですナ こんな為体でわッ
というコトで連続で麻見の登場となったが、基本的なストーリーや展開は変わらないのだが、何時もコンビを組む「筋読みの鷹野」とではなく、係りの班長的立場である熱血漢の門脇と組んで捜査に当たる・というのが新鮮味を演出している
鷹野は捜査本部の所轄若手刑事とのコンビで、それぞれ別で事件を追うというのが![]()
シリーズのコレで14作目だし、今までも工夫を凝らし新展開を演出してきたが、ソレをかなり表に出して来た・マンネリ打破を狙って来たのだろうという感じで、長年読んできたファンとしても「待ってましたッ
」の展開なのである
とは言え、基本的なテイストは変わらないし(異形な状態・状況で発見される遺体とシリアルキラーの犯人などなど)、新人で初々しかった塔子が、徐々に段々と逞しく頼もしくなってきたのが嬉しいし、コレからの活躍にも期待したくなってくるってモンである![]()
また新たな強敵の出現にも驚かされ、胸躍るシーンもあり、今後も益々期待のシリーズなのである![]()
「雨色の子羊 警視庁殺人分析班」(講談社文庫)
交番付近に置かれた不審なタオルには、べっとりと血痕が付着しており、血染めの文字が書かれており・・・
程なく、近所の民家で血まみれの遺体が発見され、警視庁捜査1課11係にも出場命令が下る
鑑識結果により血文字は被害者のモノと判明したが、そのタオルを運んだのは9歳の少年だった
困惑する塔子ら捜査陣のメンバー達だが、やがて衝撃の展開が待ち受けていたッ![]()
忍び寄る邪悪な脅威を阻むコトは出来るのか
頑なに口を閉ざす少年はナニを観たのか
知っているのか![]()
シリーズも絶好調で佳境を迎える第8弾![]()
’16にノヴェルスとして刊行された後に、’19に文庫化された本作
シリーズもココまで長くなると愛着が湧くが、パターン化マンネリ化も懸念される為、作者側としては新たな展開・仕掛けを施さなくてはならなくなる
かと言って、パターンを大幅に逸脱する・変化させると、折角のファンが離れてしまう・(理不尽かもしれないが)大いに批判されてしまう可能性もあり・・・正にソコら辺りが《腕の見せ所》だろう![]()
というコトで、今作ではコレまであまり登場してこなかった・ソレも僅か9歳の少年が文字通り【
】を握っているのだが、余りに異様で恐怖の展開に言葉が出てこない
しかもソノ間に痛ましい遺体が出てくるし、新たな事件も発生し関連がッしかし捜査が進まないもどかしさ・かといって重要な意味を持つ少年は全てを閉ざしたままで、強引にこじ開ける訳にもいかず・・・![]()
というジレンマがストーリーを盛り上げている
幼気な少年には、健気で裏表のなく「まだ(
)」可愛らしさの残る塔子が聴取に当たるが進展せずに焦りが・という点と、今作ではメンバーの尾留川の活躍がフューチャーされている所が、見せ場となっている![]()
シリーズが進むにつれ、成長するヒロイン&メンバー達を描く悦びと共に、ソレを描く作者の創意工夫が感じられる1作となっている![]()
と書いたが、多分Maybe~ですが、このシリーズの新作ノヴェルスが刊行されたのが’23
というコトは今月にもまた文庫化が成されるのではないか![]()
だとすれば今度こそは要Check It Outであり、今回の様な失態は許されなのであり、次回の仕入れは慎重にならなければならないのである![]()

