麻見和史 「凍結事案(コールドケース)捜査班 時の残像」(文春文庫)

 

妻が癌に罹り、その看病と介護の為に休職をした警視庁捜査1課の刑事・藤木靖彦だったが、遂に先立たれてしまった・・・泣

失意の後に復職した藤木は、リハビリの意味合いもあり捜査1課の別班でもある「特命捜査支対殺室」と言う名の過去の冷えた・未解決に終わった事件の再捜査をする別働部隊へと異動となった

そんな藤木を始めとする≪凍結事案班≫に集合が掛けられたのは、西大井町の廃屋で発見された、血まみれで損壊された殺人事件が発生した為であり、被害者が13年前の殺人事件の重要参考人で、以後行方を晦ませていたからであったアセアセ

捜査を開始し、過去と現在の関係者の調査を行う内に藤木達は、新たな白骨遺体を発見し、更に直前に訊き込みをしたスナックのママが殺される事態に発展するッ波

運命に翻弄された・弄ばれた男たちの歪んだ過去とは一体!?

満を持して人気作者が挑む、新たなシリーズの第2弾キラキラ

 

 

書下ろしの形で刊行される麻見の新たなシリーズ作品で、主人公は妻が逝き、ソレ迄築いてきた刑事としてのキャリアと、妻と二人で歩んできた人生を亡くしたアラフィフの中年の男性刑事で、前作の1では当然、かなり妻に先立たれたコトにショックを受けており、未だに影と瑕が癒えないままであったのだが、今作では多少の立ち直り・前向きに生きようとする姿が見られ、徐々にではあるが捜査にも熱を帯び始め、以前発揮していた「刑事のカン」的な冴も垣間見られるようになってきたのが、頼もしいトコグッ

事件は廃屋に監禁された男が、ナイフでめった刺しにされ絶命した上で遺体を清拭した風の模様が見られ、傍らには盗聴器が置かれていた・という、猟奇的で怨恨が感じられるというモノ

更に被害者が13年前に発生し、未解決となって居た殺人事件の重要参考人だったコトから、過去の事件との繋がりが当然考えられ、凍結班にもお呼びが・・・というストーリー

で麻見の作品であるので当然(てへぺろ)次の犠牲者が産まれ、事件の謎は深まっていく・という展開になっている

麻見作では御馴染みとなっている、猟奇的で遺体が損壊された殺人にメッセージめいた謎の遺留品が今シリーズにも登場し、犯人や動機に過去の因縁・怨嗟・復讐が疑われるのだが、こ~した事件だと、過去の未解決事件を改めて洗い直す凍結班と言うのはピッタリなのかもしれないし、そ~した面もあって副題には「凍結事案(コールドケース)捜査班」が組み込まれているのだろうし、タイトルも「時の~」から統一されているのも、過去と現在の繋がりを解く・という趣旨なのだろう

果たして「年一の刊行」となり、新たな麻見の柱となるシリーズへと成長していくのか・・・モチロンしっかりと購入し読了しながら見守っていきたいと思っている拍手

 

 

「女神の骨格 警視庁殺人分析班」(講談社文庫)

 

空き家だった洋館から突如メラメラが噴き出した・・・直ちに消火作業が行われ鎮火したのが、調査に入った警視庁捜査1課11係・通称無敵のイレブンのメンバーである如月塔子は、納戸の奥に隠し部屋があるコトを発見する

部屋の中には、無数の蒐集品が飾られていたのだが、一緒に白骨化した遺体が布団に寝かされていたドクロ

検査結果によると、人骨の頭部は男性で胴体は女性のモノと判明し、更には別の部屋からは血痕も発見され、疑問は深まっていくばかりだった・・・

新人女性刑事である如月塔子とソノ指導役で相棒の鷹野を始めとするメンバー達は、難解な謎を解き明かし、犯人に辿り着けるのかッ!?

ヒロインの塔子の活躍と成長が嬉しい、益々人気のシリーズⅥ

 

本作は’14に先ずノヴェルスとして刊行され、’16に文庫化された

まだコノ時点では、例によって「BO」で既存巻を探し出して購入していて、文庫を新刊で買う様になるのは、も~少し先になる

またノヴェルスでは「無敵のイレブン」との副題なのだが、文庫化に際しては「警視庁殺人分析班」と変更されている

で今作では、一通りのメンバーの紹介・メインとなる活躍の様子も描かれたコトと、シリーズも長くなり今後も永続する形が見えてきたからだろうか本来の形である主人公の如月塔子がメインとして躍動しており、最初の頃は頼りない部分が散見されたのだが、今作では立派な刑事として推理を堂々と披露していて、かなり成長の後が見られるのが嬉しい花火

*いや、モチロン主人公はヒロインの塔子であって、全編彼女がメインなんですけどネ・・・

また相棒の鷹野との関係や、科捜研の研究員である河上君との鞘当て・というかラブ模様も気になってきたりする

当然のコト乍ら、事件そのもののシリアルキラーっぷりや、謎めいた遺留品や損壊された遺体など、謎もイッパイ詰まっており、相変わらずの「警察(&バディ)モノ&新本格」的な香りと言うか匂いが漂っていて、コチラ側を堪能させてくれているOK

コノ後も精力的にシリーズは続いていて、最近鷹野の公安モノなどもあったし、↑の新シリーズや単発モノなどもあって、暫く塔子の姿が・活躍が見られなかったのだが、新作も刊行されており、近いうちにまた彼女の合えると思うのでソノ時を楽しみにして待ちたいと思う音符