黒木亮 「カラ売り屋、日本上陸」(角川文庫)

 

傘下の法人を使い、あの手この手で相手に取り込み喰らい込み、次々と病院を買収し巨大なグループを造り上げている医療法人

強引な商法により、メキメキと頭角を現し業界Topを狙う裏には、過酷なノルマと業績を偽る架空売り上げの疑いがもたれているシロアリ駆除会社

タックスヘイブンの国々を悪用し、怪しげな商取引によって巨額の富を得、世界的なオークション会社となるコトを目指してる商社の絵画部

合法にしろ非合法にしろ、見掛けの業績は順調だが、虚実入り混じった会社に狙いを定め、勝負を挑む集団が来日したッ爆弾

NYに本社を置く「カラ売り専門」の投資ファンド・バンゲア&カンパニーが、に支社を開設し、虎視眈々と狙いを定めていた

名うてのハゲタカファンドとの対決に、勝利の凱歌が揚がるのははドチラだッ炎

息詰まる株価を巡る攻防をスリリング&サスペンスに描く、エコノミカルノベル

 

 

つい先日にも黒木のをUpしたばかりだが、新作が目に留まったので続けての購入→読了

暫く、彼の殻から遠ざかってはいたのだが・・・やっぱり面白いし読ませるモノがある拍手

今作の巻末に「デビュー20周年記念対談」が掲載されており、大人気話題沸騰とまではいかずとも、長年作家業を張ってこれるだけの魅力がある・と再認識させられた

実は今作の主人公である「カラ売り屋」の3人&会社は、以前の作品に登場していたのだが・・・ソチラの方は、丁度離れていた時期のなので未読で、従って個人的には「お初」の面子だった

アメリカのハゲタカファンドで、しかも「空売り専業」となると、イメージ的には宜しくなく、がめつく汚く、イリーガルな手法を使ってでも売り上げを・・・と言う感じなのだが、今作の彼らは一味違う

決して汚い手段を駆使してでも・ではなく、あくまで正攻法で攻めているのが非常に好感を持てるし、頼もしく感じる

ターゲットとなる企業の弱点・脆弱・非合法な部分を、徹底的に調査し、真正面から暴き立て、報酬を手にしている

コレまでの企業経済モノからすると、彼らは「対立する悪役」であったのだが、真っ当な正義の味方であるのが新鮮で、しかもその上であくまで仕事として行っており、正義感とか使命感とかではなく、報酬を求める為に闘っているという点が面白い

逆に、ターゲットとなった企業グループの方が所謂『越後屋てへぺろ』的な扱いになっているのが良かった

「カラ売り」というと株売買の専門用語・手法を指すのだが、コノ世界に詳しくなくとも作中で説明をされるので分かる様になっているし、他の経済用語も同様なので、今迄敬遠しがちなジャンルかと思われるが、一度試しに手に取ってみたら・・・と思える作品だと思うベル

 

 

幸田真音 「小説 ヘッジファンド」(角川文庫)

 

荒れに荒れたNYの証券取引市場で、注目を一身に浴びるDファンドは、今日も今日とて派手な動きを見せていた$

総額で約50兆円にもなる資金を背後に、世界中で投機投資を彼らが、次に目を付けたの市場だったッ波

果たして、巧妙な手口で全ては闇に包まれた動きは素早く、そして狡猾だった

真のボスの正体は掴めず暗躍を許したままであった

世界を相手どり、巨額の資金を動かし、巨万の富を手中にするヘッジファンドとは一体??

国際金融市場の姿を、リアルに描き喝破していく経済サスペンス札束

 

単行本化が’95で文庫化されたのが’99の作品で、本格的な作家デビューとなった記念碑的な作品乙女のトキメキ

まだコノ時期、タイトルにある様な経済用語は一般には浸透しておらず、世間の人達の口に昇る様になったのは、例のホリエモン騒動の頃からだと覚えている

その前から、今作の作者である幸田や真山仁・橘玲などが、ソノ少し前から高杉良や江波戸哲夫などが描いていた

ヘッジファンド・デリバティブ・ディーリング・デイトレーダー・・・

など、今では結構認知されている用語の内容が、今作中で語られている

ソレも当然、作者の幸田は「女だてらに」と言う、今じゃセクハラバリっな言葉が普通に使われていた頃から、アメリカ系銀行や証券会社などで仕事をしてきた方

裏のウラや決して表沙汰出来ない様な闇夜を、Realに歩いて・もしくは率いてきたので、微に入り細に入り詳細に語られているのは当然で、なので非情にリアリティに溢れているし、臨場感が半端ないのは、そ~した経験・体験に裏打ちされているからなのだグッ

 

文庫化が’99と書いたが、丁度ソノ少し前頃から高杉良の作品にハマっており、前述した江波戸なども読み始めていた頃で、今作のそ~した中で目に留まった作品

残念ながら、↑の二人の様に以降全部のを・とまではならなかったが・・・今でも記憶に残っている作家の一人だと言えるキラキラ

 

今回の関連として黒木の他のも考えたのだが・・・棚を眺めている時にJustで目についたのでコレを選んでみた

黒木はコレからも登場すると思うので、またソノ時にッOKと言うコトでニコ