池井戸潤 「民王 シベリアの陰謀」(角川文庫)

 

第二次政権を発足させた総理大臣の武藤泰狩の元へ、友人で幼馴染で頼れる官房長官の狩屋孝司(通称・カリヤン)から衝撃の内容が報告された

改造内閣の目玉であり、マドンナと称される環境大臣の高西麗子大臣が、突如パーティの席上で錯乱状態に陥ったというのだッガーン

検査の結果、新型の謎のウイルスに感染したという しかも発生源はシベリアの奥地というではないかアセアセ

急速な感染拡大にクラスターが発生し、国民は総パニック状態で、その気に乗じて陰謀論を広め勢力を拡大する輩に、政府与党を批判「だけ」をする都知事と最大野党が叫び喚く波

大混乱に危機的状況に、泰山はバカ息子の翔・秘書の貝原・ウイルス学者の助手らと共に、見える&見えない敵に立ち向かうッ

笑いあり・涙あり・そして感動ありのNonstopポリティカルエンターテインメントの第2弾

 

 

↓で併せて紹介するが、1作目は10年以上も前で随分と間隔が空いたモノだ

しかも人気がなかったのならともかく、映像化もされたし直ぐに続いても良さそうなモノなのに・・・コレはナニか陰謀めいた混乱や衝突が背後に隠されているのかもしれない

だってでなきゃ、文春→角川へと変わる理由が分からないのだスター

と、まぁ~下世話な話しは置いといて、今作は現状を充分に活かしたストーリー展開になっており、「未知のウイルス」しかも発生源が「永久凍土が溶けたコトによる古代からの」となると、物語的には面白くなる

まぁ~現実世界では大元はC国で、アソコなら陰謀でも策略でも侵攻でもナンでも「有り」なので不思議はないが・・・

*って、コレをその国の諜報機関が読んでいたら(中国)、私も『粛清』されかねないのでアルファベットにして隠します

ってナニ1つも隠れてないだろッニヤリ

が、このシリーズは基本コメディでエンタメ作なので、その辺りは面白可笑しくストーリーを進めて仕上げも池井戸らしい「勧善懲悪」に収めている

毎回、池井戸を紹介する時に語っているが、この最後はHappyなEndにして、スッキリ爽快感を演出する流れは、誰にも分かりやすく楽しませる造りとなっている

前作はファンタジックなモノだったが、今回はリアリティが、チョッとはある展開(爆  笑)となっていて、やっぱり充分に楽しめる仕上がりになっているベル

 

 

「民王」(文春文庫)

漢字が読めない政治家に、酔っ払って記者会見に臨んでしまった経産大臣

マスコミは揚げ足取りばかりを行い、も~日本の政治は滅茶苦茶の大混乱状態・・・

バカ大学生は今しかないッとばかりに浮かれ現を抜かし、低調な経済状況の中、企業もサラリーマンも現状維持だけを目指し覇気はない・・・

そんな中、国の舵取りをする総理大臣・武藤泰山と、絵に描いた様なドラ息子の翔の中身が入れ替わってしまったぁ~びっくりマーク

大混乱のドタバタ劇に中から、見つけ出した親子の真実の欠片とは一体ッ!?

笑って、そして最後に心打たれる池井戸が贈る政治エンターテインメント劇笑

 

’10に単行本がポプラ社からで、文庫化が文春で’13・5chでドラマ化されたのが’15のコト

同時期に池井戸は「ルーズベルトゲーム」を連載しており、書籍・ドラマ化されている

ポプラ社で連載→文春で文庫化→角川でも’19に文庫化→「野性時代」で↑を連載→無事角川で文庫化

と、ナンか複雑な変遷をたどっているのだが・・・コレはレーベルと池井戸が揉めたのかそれとも表にはできない「金銭の問題」とかがあったのか札束

10年以上も前の作品なのだが、考えてみればも~既にこの頃には池井戸は押しも押されもせぬ人気作家の地位を確立しており、現在もそのポジションを譲っていないのだから大したモノだ

今作はかなりファンタジーな「人格入れ替え」というストーリーなのだが、ソレが総理大臣と女の尻を追いかけるしか能のないドラバカ息子と言う設定が面白いキラキラ

その総理大臣も、当時のモデルがくっきりと思い浮かび比べられるのが楽しいてへぺろ

尤も、現実世界ではソノ後遺症・影響もあったのか 政権交代が実現し悪夢の『M主党政権』が誕生し、能書きと批判・責任転嫁だけは立派だったが、行動実行力が全く伴わないとう体たらくで、そ~ゆ~時に限って大きな災害が発生し、更に泥沼に陥ってと・・・絶望

コレは笑えない現実だったのだが、まぁ~ならせめてエンタメの夢の世界だけでも笑って楽しく過ごせたというコトかショック

 

 

いつもの様に、知ってはいたが見ていないという・・・にやり