堂場瞬一 「ブラッドマーク」(講談社文庫)

 

弟子のリズは独立し、今やTV出演も果たし、売れっ子探偵事務所の所長となっていた

一方、ジョー・シュナイダー(メジャーリーガーのデュークとはスペルが違うニヤリ)は55歳となり、引退し南国でのセカンドライフについて検討を始めていた・・・尤も、その為の札束がまだ足りなかったが

そんな中、メジャーの・中でも地元で一番好きなチームのスカウトから依頼が舞い込む

LAD傘下の3Aの選手の調査で、チームの弱点を補う為、獲得を目指す選手がトラブルを抱えていないかというモノだった

喜び勇んでLAへと飛ぶジョーだったが、評判はも1つで、二人とも地元であるNYへと戻って来る

引き続き調査を続行し尾行をするジョーの目の前で、選手が襲われ重傷を負い、一緒にいた女の子が誘拐されるッアセアセ

その後の調査で、ソノ選手にはスポーツ賭博の疑惑が浮上するが・・・ガーン

堂場愛する世界を再現した、正統派で古典的典型的なHBシリーズの完結編

 

 

丁度ほぼ1年前に前作をUpしているので、宜しければも1度見てもらえたら・です

で、NYで1人、私立探偵をしているジョーだが、年齢もあってソロソロ引退の2文字が頭にチラつき始めており、恋人のヴィクと穏やかな老後(ウインク)も、などと考えている

自慢のジョークも今は若い連中には通じないし、世の中にゃR&Rは姿を消し、ナンの個性もないディスコミュージックが幅を利かせている・・・

コノ辺りの「擽り」は、昔の音楽とメジャー大好きな作者の堂場の趣味が全開で散りばめれており、所々に挟まれる()注釈は、興味のない人にはかもしれない

幸い(爆  笑)私はドチラも同じ様に好きなので、非常に楽しめたのだが

今回はそんな堂場大好きなメジャーのお話しで、非常に有望な3Aの選手の下調査を頼まれるのだが・・・そんな中誘拐事件は起きるわ、スポーツ賭博疑惑は浮かぶわ、おまけにマフィアが絡み・というテンコ盛りの内容で、特に事件が発生してからは流れる様なスピーディな展開で、飽きさせずに一気にEDにまで突っ走る爆弾

これでシリーズも終わりというのは少し寂しくもったいないとも感じるが、堂場としては好きなアイテムを好きなだけ盛り込んだので、充分に満足した・と言うコトなのだろうか

尤も、堂場にゃ、今もずっと続くシリーズが他にもあるし、新しいのもあるし、ノンシリーズに至っては・・・という感じなので、ココまで楽しんだのでOKですよ・というトコかなニコニコ

 

*その作品中でジョーを「うんざり」させたのがコレら
私からすると、コレらはも少し↑の世代のお兄さんたち・しかも少し「とっぽい(ウシシ)」感じの人ら、ネ
 
 
「神の領域 検事・城戸南」(中公文庫)
横浜地検の事件部に所属する検事の城戸南
大変な大食漢でグルメな彼は、横浜の美味しい店を巡るのが趣味という男ナイフとフォーク
だが、学生時代には箱根路を走っていた長距離ランナーであったのだが、晴れの祭典・箱根駅伝で途中棄権と言う憂き目に遭っていた・・・
そんな過去を持つ南だが、とある殺人事件を調査する内に、背後に陸上競技界全体を覆う、暗く深い闇に直面する
過去との決別と、新たな人生へのスタートラインに挑む闘いが始まったベル
アノ「鳴沢了」もが一目置く、できる検事・城戸南の事件簿流れ星
 
’06に中央公論で刊行され、文庫化は’08の作品
元は、堂場の初のシリーズとなった「刑事・鳴沢了」シリーズの後半作に登場した、検事の城戸南を主人公に据えたSpin Off Story
飄々とし、常にナニか美食なモノを探している、一見仕事が出来なさそうな外見・雰囲気なで、実は未だに過去のトラウマとの折り合いがつかず、悩みを抱えているというキャラ
その抱える過去が箱根駅伝で途中棄権し、チームをソノ年の栄冠も・翌年のシードも喪失させてしまったというモノガーン
しかしながら、その後は努力を積み、研鑽を重ねて司法試験に合格し検事となっている・と言うのが良いし、更に見た目とは裏腹に仕事が抜群に出来る・というのもOK
まぁ~でなければ、「小火を大火事にする男」コト、鬼の鳴沢了に一目置かれるコトなぞはない訳で、そのギャップが面白いし頼もしい
残念ながら、城戸南主演の作はコレで終わってしまい、たまに他作に「カメオ」する位で、最近はその名前も聞かなくなってきているショボーン
実にE~キャラなので、メインで・とはいかなくてもサブで誰かと絡んで・でも構わないので、彼が躍動する姿を描いた作品を読みたいと思っているハート
 

 

 

*にしても・・・偶然というべきか、「スポーツ賭博」が題材とはネ・・・$

彼の仕業を知ってた訳はないだろうけど、ジャストミートってあるんですナウインク