長岡弘樹 「幕間のモノローグ」(PHP文芸文庫)
演劇学校の講師も務める、ベテラン俳優の南雲草介の冷静な目が捉えた『嘘』とはナンだったのか![]()
学校の授業中に・ドラマや映画の撮影現場で・様々な役を演じる俳優たちに巻き起こる・巻き込まれた・色々な事件やトラブルに隠された秘密とは一体
少しでも顔を売りたい筈の若手大部屋俳優が、斬られ役でカメラから背を向けた理由とは![]()
人気俳優のマネージャーが、自ら自動車事故に遭ったのは何故か![]()
スーツアクターの苦悩・峠を越したかつての人気女優の策・抜擢されたチャンスをフイにするかの様な演技をする若手俳優・・・
煌びやかで華やかに表の世界の裏側を、鋭く切り込む連作短編ミステリ集![]()
作者の長岡の説明は、も~いらないとは思うが少しだけ・・・
デビュー作の「傍聞き」がいきなり受賞し華々しい船出となり、以降も意欲作を次々と発表し人気を呼び、遂には【当代一の人気アイドル様(
)】主演でドラマ化され飛躍を果たし、今後の活躍が期待されている、も~若手ではなく中堅ドコとなったの長岡
で、彼の特徴としては「短編」特に「連作形式のミステリ」に強みがあり、人気の元となっている
で今作もソノ形式なのだが舞台が違い、文字通り「舞台」が舞台となっている
未だ卵の俳優志望の若手が集まる演劇学校や、ドラマや映画などの映像の世界が舞台となっつており、大小のトラブルは日常茶飯事な場所で起きる、様々なコレまた大小の問題を鋭い観察眼と推理で以って鮮やかに解決する・というのが基本的なストーリー
主役は、学校の講師も務めながら大小様々な作品に出演するベテラン俳優・南雲草介なのだが、ナニやら彼自身にも他人には言えない秘密を抱えている様で、ソノ辺りの謎もお楽しみの1つとなっている
が、うぅ~ん・・・今作は少し「雑」かなぁ~ レベルが低いとか落ちてる訳じゃないけど、各話ごとが短すぎてキレはあるけどコクが・と感じてしまった![]()
も~少し、主人公の南雲を始め、キャラの肉付けが欲しかったかなというトコでVol的にももっと欲しかったな・というのが素直な感想なのですワ![]()
横山秀夫 「真相」(双葉文庫)
「犯人逮捕」の一報に安堵する人達もいるが、ソコから始まる物語もあるのだッ![]()
10年も前に息子を殺された父親の元にはいった「犯人逮捕」の連絡も、その後の犯人の自供により感情を揺さぶられる表題作
かつて祖父が務めていた町長となる為出馬したのだが、彼には絶対に当選しなければならい秘密を隠し持っていた
事件そのものの謎もさることながら、その裏に隠された各人たちの思惑と秘密・そして闇をひっそりと・じっくりと白日の下に曝け出す、人の心理と心情を描くミステリ短編集![]()
いつもの様に・・・単行本は’03で文庫化は’06の作品で、コレは普通の新刊で購入している
も~既にコノ頃は新人(十は立っていたけどネ)作家として話題を掻っ攫っていた時期を過ぎ、自分の世界を・しかも新しい世界観を造り上げており、押しも押されもせぬ存在になろうとしていた頃
なので既存作は既に集めていて、新作も出る度に直ぐに購入していた
今作に関しては、全てが得意の「事務系警察官」による「地味な署内事件」にアレコレだけでなく、ミステリではあるけれど警察官が絡まない・というかほぼ出てこない作品などが収録されている
コレは既にミステリではあるが「風味」程度の味付けで、「事件」を描かないが「謎」は示され、ソレが如何様な展開を見せ、ど~いった結末に着陸するのか
という作品も刊行されており、より幅広い活躍を見せている時期で、コレ以降も執筆意欲は落ちる・所か益々盛んにあり、傑作と呼べる・評される作品を出している![]()
そのある意味「過渡期」にある作品の1つだと思うので、ファンは当然だが、コレから・という方にもお薦めの作品となっている![]()

