S・A・コスビー 「頬に哀しみを刻め」(ハーパーBooks)
今は堅気として暮らし、妻と子供もおり、庭園管理会社を興し従業員を雇うまでとなった黒人のアイクだが、昔はギャングとして暴れ≪ライオット≫との2つ名を持ち、殺人罪で7年間服役していた過去を持っている
がある日、警察からかかってきた電話で平穏な生活は終わりを告げるッ![]()
彼の息子・アイザイアが虐殺されたという ソレも【夫】のデレクと共に・・・
捜査は遅々として進まず犯人の影すら掴めない中、彼らの墓が何者かに破壊されたとの知らせが![]()
鬱々としていたアイクだが、デレクの父親で酔いどれの白人のバディ・リーと協力し、犯人を探り出し、報復を固く誓い合った
南部のヴァージニア州という土地柄、白人と黒人との差別に加え、共にマイノリティなセクシャリティに理解を示せず、共に親子の絆が断絶していた二人は、ソレらを乗り越え立ち上がる
デビュー間もないが、各地各紙で絶賛を浴びる注目の作家によるバイオレンスアクション![]()
今作は昨年の2月に刊行されており、コチラは12月に出た2刷目のなのだが、既に絶賛の嵐で人気急上昇中というし、既に他の方のブログでもUpされている
遅まきながら昨年末に購入してやっと読了した ハーパーのには紙栞がないので挟まれていた今作と前作の紹介ペーパーを代用したので、一緒に撮って挙げた次第
で、かなりの硬派なHB作品で、作中では制御できない怒りが渦となって体中を駆け巡り、同じ境遇と心境の白人の父親と二人で、姿の見えぬ犯人・敵グループへと容赦なき暴力による復讐を行う・というハードバイオレンスアクション![]()
未だに表面的にはなくなったかの様に思える人種差別も、ココらのDeep Southでは色濃く残っている地域なのだが、ソコで昔はギャングだったが更生してまともで堅実な暮らしをしている黒人と、やはりろくでなしの親の元に産まれ、犯罪をしなければ生き延びてこれなかったであろうPoor Whiteが、お互いに信頼も信用も協力もしたくはないが、彼らの中での【大儀】の為に手を組み、憎っくき犯人に迫るというストーリー
ココまではよくある・というとアレだが、まぁ~既視感のある内容なのだが、今作ではソコにLGBTQ+という、昨今の問題を絡めているのが特徴的で新鮮味がある所
展開も壮絶で凄まじいモノなのだが、アイクとバディ・リーの二人の父親の憤怒の具合もよく理解できるので、ドレ程悲惨でも非難する気にならず、スイスイっと読み進めるコトが出来た
・・・ただ、ソコまで絶賛する程かなぁ~というのが素直な感想
目新しさもあるが先の展開も読めるし、真相も意外・と言うコトはなく「うん、まぁ~そ~だろうネ」という形で決着したので、震える程の興奮とか痺れる様な感覚とまではいかなかったいうのがホンとのトコ
じゃだからと言ってつならない・面白くない・という訳でもなく、充分に楽しめたし、文章や文体・構成ナンかも良くってコレは本文がそ~なのか
翻訳が良かったのか
多分両方が良かった
のだろうとは思うけど、も1つナニかが足りなかった・感じだった
コショウをいれなかった
・タバスコがなかった
・の様な、も1つナニかしらのパンチが欲しかったなぁ~というが読後感なのだが、始末が悪いのは今作が・作品が面白かったのは事実・と言うコト もっと「ケチ」が付けられればも~次のは、ネ
と言えるのに、後味と言うか後ろ髪を引かれる思いは確実にあった・と言うコト![]()
なので結論は前作のか、もしくは次作を読んでみての判断に・というコトになると思う
そ~ゆ~意味では楽しみは継続された・というトコだろうか![]()
デレク・B・ミラー 「白夜の爺スナイパー」(集英社文庫)
NYに住む82歳のシェルドン・ホロヴィッツは、孫娘夫婦がいるノルウェーへと嫌々ながらも一緒に暮らす為に移って来た
年齢もあり記憶は言動が随分と怪しくはなり、周囲に迷惑を掛けてはいるが、ナンとか一人で暮らしては行ける生活だ
所がある日、母親を殺された少年を保護する羽目になり、少年を執拗に追う暴力団の精鋭達から逃げるコトとなってしまったッ![]()
そんな中でも「昔取った杵柄」とやらで、若い頃に任務していた海兵隊での技術と、スナイパーとしての意識が戻りつつあった
道中、徐々に覚醒していく嗅覚により窮地を逃れるが、暴力団と常に襲い掛かってくる尿意が二人を追い込んでいくが、一時も揺るがなかったユダヤの血が再び燃え上がる![]()
意外なバディによるスリル満点のクライムストーリー
と、ナカナカ上手い宣伝紹介粗筋になってると思いません
*と自画自賛してみる![]()
が実際は、幻想的で夢現な老人によるアヤフヤなストーリー展開で、読み進めるのが辛かったというのが、も~全部の印象![]()
コチラとしては勝手に、爺ちゃんが昔培った技術や知識を活かし、襲い掛かって来る無数の敵を翻弄撃退し、常に迫り来て一向に去らない尿意と格闘し、遂に・・・
なんていうのを期待していたんだけどネ
でもナンかもたもたした展開に、夢か現実かもハッキリしない世界観・バトルアクションシーンは殆どなく・という期待外れの1作だった
まぁ~コッチが妄想してただけなんで仕方ないんだけど、ホンとは映画の『グロリア』とか、もチョッとコミカルなシーンもある『ホームアローン・爺版』的なのを望んでたんですワ
文庫の刊行は’16と、も~結構前だが、当然次のがあるのかどうかも知らないし、実際に店頭なでも作者の名前は見かけないし、作品も同様
あのでUpはしたけれど、お薦めはしない・という久々の作品です![]()

