望月諒子 「大絵画展」(新潮文庫)

 

バブルに踊り狂った日本人の手により、約180億円の金額で落札され運び込まれたゴッホの名画・『医師ガシェの肖像』

しかし、ソノ名画も今は他の名だたる巨匠・ピカソ・ルノアール・モジリアーニ・モネ・マネ・ドガ・・・の名画と共に静かな眠りについていた

群馬の素封家に長男に産まれ、危機感もなく怠惰な事業を行っていたが現在は街金の借金に追われている男・荘介と、銀座のネオンの下でNo1をかつて張っていたが、ツケを残したまま遁走し、現在は都内に戻りこっそりとスナックを営んでいる茜

二人は共に投資詐欺に遭い、なけなしの財産を霞み取られ切羽詰まっていたアセアセ

そんな二人に持ちかけられた絵画強奪計画とは果たして・・・ピリピリ

騙し合いの裏切りあいの末に笑う者は誰だッ 息を持つかせぬコンゲームミステリが復活

 

 

先月末に刊行されたのだが、元本はかなり以前の’11に光文社から単行本が・2年後に文庫化されているとのコトだが、今回大幅な加筆修正をして新装された

ソノ最初の時には全く知らなかった作品だし、作家だったのだが、去年~今年にかけて彼女の代表作となった「木部美智子シリーズ」を続けざまに読み漁ったので、棚で見かけた瞬間に購入した

詳しくはなくとも名前は知っている・作品もドコかでナンとなく見たコトがある名画が、バブル期にへ運び込まれだのだが、直ぐに襲ってきた崩壊により塩漬けを余儀なくされている

何しろ当時の購入代金が莫大過ぎて、現在の価格で売るとなると大幅な赤字になってしまい、絵を担保に融資した銀行にとってもマズいのだ

そんな世界に名を知れた絵画がまとめて保管されている倉庫を襲い、134枚を一気に奪おうという大それた計画が持ち上がり・・・びっくり

ソノ実行犯がコレまたナンとも情けない敗残者の二人と言うのが皮肉が効いてるし、だからこそ荒唐無稽の計画にリアリティが産みだされるという仕組み

コンゲームものと言うコトで最後の最期まで展開と結末が読めない結果となっており、またそ~でなければ読む価値もないのだが、実にラストまで一気に楽しませてもらった音譜

今作は望月のデビュー2作目と言うコトでまだ筆が甘いというかダルいトコもあるのだが、多分今回の加筆修正で直された部分は多いと思う

コノ後にも彼女は「ゲージツ系ミステリ」を上梓しているので、益々ソチラ方面の作も楽しみにさせてくれた1作だった上差し

 

 

高橋克彦 「北斎殺人事件」(講談社文庫)

アメリカ・ボストン美術館で1人の老日本人画家が殺された! 一体彼は何者だったのかはてなマーク そして何故異国の地で殺されなければならなかったのか・・・!?

一方では、謎の生涯を送った浮世絵界のBig Name・葛飾北斎の正体に迫ろうとする研究が進み、様々な資料に当たり迫っていた

巷間囁かれていた様に、彼は「隠密」だったのかッ!!

そして日本とアメリカを結ぶはドコにあるのかッびっくりマーク

より謎多き浮世絵師・写楽の謎に迫ったデビュー作が絶賛を浴び、乱歩賞を獲った作者が送り出す浮世絵ミステリシリーズの第2弾

 

以前にソノ「写楽殺人事件」を関連でUpしたし、やはり少し前のゴッホ系のミステリの関連として高橋の上下巻をUpした

となれば、こ~矢継ぎ早にこちらが意図しなくとも続くと、関連で紹介するのはコレしかないだろう

先ず「ゴッホ殺人事件」が文庫化された際に本屋の平台で観て気に入り、即購入した後に、「写楽~」をBOで見つけ出し、その後もちょこまかと寄っては残りのを探して集めた

シリーズ化されており、全部古本で購入したのだが、↑のは’93の8刷目のモノ

浮世絵研究者の津田は、新たな資料が発見されるたびに振り回され、その上殺人事件にまで遭遇してしまう不遇というか可哀そうな境遇なのだが、めげずに恐れずにタブーに斬り込んで行く様は素晴らしい拍手

そしてまた物語自体も、モチロン殺人事件が起きているので正統派ミステリの要素がメインなのだが、テーマである絵師の正体に迫る、美術史ミステリの側面も非常に面白いし興味を惹かれる

私自身は、ほぼずっと「美術」とか「図画工作」の評点で『3』以上を貰ったコトがない

その評点にしても実技ではなく、歴史だとか背景の物語だとか、後は授業態度などで≪おまけ≫してもらったモノで、全くそのセンスが欠けているんですワ汗うさぎ

なので逆にストーリー性とか来歴の謎とかの方に関心が向くんですよネ

ココでそ~した作品らをUpするコトで、せめて乏しい【ゲージツ的感性】を補いたいと思ってますニコ

 

 

今回、望月の作品の巻頭に↓の映画の主演二人への賛辞が捧げられたスター

私が初めて観たのは大2の頃かなぁ~ レンタルで借りてダビングしてビデオを持ってた

今はこ~してDVDを持っている

「明日に向かって撃て」もですが・・・やっぱり()A~ワキラキラ

 

 

 

 

つい1時間ほど前に、今年も冬のサッカー選手権が始まった

今年のシゾーカ代表は静学

初戦を「6-0」の快勝で突破した

こ~言うとアレだけど、やっぱ浜松や藤枝の高校とは安心感が違う

開始1分で先制した時点が、かなり余裕で観戦できた

まぁ~厳しいコトを言えば、少なくとも後「4点」は獲れたし、二桁は見えたんだけど・・・

でも、まぁ~全然OKっしょ

不甲斐なかったエスパの仇を東京で獲ってくれ

って・・・静学とウチは関係ないんだけどネ

頑張れ・静学 目指すは全国制覇だッキラキラ