麻生幾 「観月 消された「第一容疑者」」(文春文庫)

 

九州の小江戸とも呼ばれ、城下町で石畳で整えられている大分・杵築市では、10月末に開催される『観月祭』の準備が進められていた

市の観光協会に勤め、地元工芸品のマイスターでもある波田野七海は、準備に追われる中、彼女に付きまとう不穏な気配を感じていた・・・ドクロ

そしてそれが現実となり、襲われた七海は間一髪の所を近所に住む、馴染みのパン店の主人・熊坂洋平に救われるが、彼女の妻が絞殺体として発見され、熊坂は容疑者としてマークされるコトとなるガーン

七海はショックを受け、恋人で刑事の首藤涼に相談を持ち掛けるが、事態は更に深刻度を深めていった

同時期に東京で発生した首無し死体殺人事件と遠く離れた大分の事件に関係性が見られたのだ

そしてコノ2つの事件の裏には、『国家の名』の元に隠され封印されていた深く哀しい運命があった

幻想的に煌めく地方都市と、国家・果ては国際問題にまで広がる闇を描いたミステリ

 

 

以前、関連でUpしたコトはあるが、久し振りの・しかも新刊での登場は覚えていない位間隔が空いているてへぺろ

作者の麻生は、メインとしては事件や事故モノのノンフィクションを扱っている作家で、フィクション作でも、一般の普通のミステリと言うよりも、背後に隠された秘された闇が潜んでいる・といった傾向のが多く、今作もソレに添っている

一見事件や展開は殺人事件が起き、ソレに関わっている様に見える女性と、ソノ恋人の刑事が共に謎を追う・と言う形なのだが、ソコはソレ・麻生の手によるモノなので国家の闇が絡んできて、スケールが1つ2つと大きくなってくるのだ

そ~した闇の部分が深いのだが、舞台が大分の杵築市という風情のある街で、しかも観月祭という幻想的な雰囲気が漂う中で起きる為、陰惨とした事件ながらもドコか牧歌的な香りがするのが、アンバランスでアンニュイな感じを醸し出し、ストーリーを盛り上げている

文章で説明はされているし雰囲気も味わえるが、実際にその祭りを体験もしていないし、TVなどで観たコトもなく知識もなかったが、ソノ幻想的な感じは味わえた

また、作中で使われている「大分弁」も心地よく、個人的に方言は好きなので、ソノ土地ならではの感覚が楽しめるのは大いに良かったスター

尤も・・・私は大分は宇佐(神宮)に半日・別府温泉に1泊したコトしかないので、使われてる大分弁がドレ程なのか・は分からないんだけどネ・・・ウインク

 

 

「封印されていた文書(ドシェ) 昭和・平成裏面史の光芒 Part1」(新潮文庫)

ホテルニュージャパン火災事故・あさま山荘事件・三菱銀行北畠支店での「梅川事件」

オウムVS自衛隊・金丸信副総裁逮捕・ペルー日本大使館占拠事件

・・・などの、昭和と平成に於ける日本中を騒がせた事件の裏には、未だ隠され封印された文書がある

著者の執念の取材によって、今明らかにされる10大事件の裏側に衝撃の事実があったびっくりマーク

決死の覚悟を持って現場に挑んだ者達の、熱き想いが・ドラマが白日の下にッキラキラ

 

過去に何度もUpしているし書いているが、私はこ~した実際の起きた事件のノンフィクションものは大好きで、不謹慎ではあるがソノ事実と真実によって描かれた迫真のドラマ性に興奮させられる

↑で紹介されている10個の事件だが、ドレも有名なモノで過去に文章化されているし、事件によっては1冊ではなく幾冊も刊行されているし、映像化されているモノもある

その為、この10の事件の他作品は殆ど読んでいる&持っているので、実際は新たな衝撃というモノは感じなかった

・・・のだが、ソレでも新たな視線であったり証言などがあったりはしたので、とても興味深く面白く(びっくり)読んだ

このテの作品に馴染みがなく、でも興味はある・という方にとってはまとまっているので「入り」としては、とても便利で分かりやすいのではないだろうか

そしてPart1とある通り、2もあるので興味を覚えた方は是非・だし、またいつかこの2の方もUp出来たら・とは思っているグッ