呉勝浩 「雛口依子の最低な落下とやけくそキャノンボール」(光文社文庫)

 

おじいちゃんとひっそりと二人で暮らす雛口依子の元に現れた金髪美人で、何故かべらんめぇ口調の葵ちゃんがある依頼を提案した

葵の兄が犯人とされ依子が被害者となった3年前の猟銃乱射殺人事件を調査し、ルポを書いてソレを被害者への弁済や自分らの生活費に充てようと言うモノだったびっくり

理不尽な世界に翻弄されてきた二人はタッグを組み、かつての依子の住まいを探し尋ねる内に、最低でクソったれな世界が見え始めてきたメラメラ

不幸に暴力が連鎖した過酷な運命をぶっ壊せるかッパンチ!

乱歩賞作家が描く、薄汚れた世界を白日の下に知らしめるHighスピード&テンションな1冊ドンッ

 

 

最近の乱歩賞作家の中では精力的に作品を刊行し、好評を得ている中の1人の呉が、目まぐるしく場面と展開が変わるハイテンションな作品を仕上げてきたDASH!

過去作も一見普通に見える「ミステリ」なのだが

*ホンとは変な言葉だし、褒めてもいないなぁ~・・・びっくり

ドレも登場人物が深い闇を心に抱えている様が伺え、読んでいるウチにナンらかの不穏な空気が忍びよせてくる感覚が怖く、そして面白い

今作でもそ~いった要素は後半に進むにつれ増していくが、語り口がナンとも軽く、コンビの葵ちゃんが「べらんめぇ調」なのが拍車をかけるので読みやすくはなっている

が・・・ソレでも内容はHardだし、常軌を逸っした連中が今作でもテンコ盛り状態なのが呉らしい拍手

ソレでもそ~したキャラなどに依存しきらず、ミステリとしての体裁も内容もしっかり整っている点が評価に繋がっていると思うアップ

 

巻末には作中で紹介されてきたオヤジ系週刊誌に連載されていた

*依子が心の拠り所としていた・という設定の檎 克比芦朗・作

『毒母VSメンヘラ娘 新世紀母娘戦争勃発篇』も袋綴じ収録されている【おまけ】もあるてへぺろ

 

 

「白い衝動」(講談社文庫)

スクールカウンセラーの千早は不吉で不穏な胸騒ぎを覚えていた

強い殺人願望を持つ高校生と、かつて残虐な連続強姦事件を起こした鬼畜の如き男が至近距離に住んでいるコトを知ったからだった

その動揺は奇妙な連鎖を生み出し、必然と千早はその騒動と混乱に巻き込まれていくガーン

常識では理解・把握しきれない他人との共生を果たして出来るものなのか??

書き下ろしで刊行された〈第20回大藪春彦賞作〉

 

基本的にストーリーは会話劇で展開され、徐々に足元から絡み取られる様な怖さが押し寄せてくる

何せ、常人には理解できない思考の世界に独りで生きている「モノ」が相手だから

現実世界でもニュースなどで我々もそ~いった事件などを見聞きしてるだけに、恐怖も伝わってくるし芯が震えてくる感じがナンとも・・・ガーン

ただそうした心理的なサスペンスのもならず、ミステリとしてもしっかりと仕上がっているし伏線なども張り方もバッチリ決まっている爆弾

上でも書いたが、こ~したトコが呉の評価に繋がっているし、今作での受賞や様々な他の受賞やノミネートになっているのだろうし、近い内にメジャーなのを獲るのではないだろうか!?

ますます注目していきたいトコだグッ