堂場瞬一 「帰還」(文春文庫)
東日新聞の四日市支局長の藤岡が取材中に水路に落ち溺死した
しかし過去の事故のトラウマから水を避けていた筈なのに何故![]()
納得がいかない,同期で同じ津支局で研鑽を積んだ3人は調査を開始した![]()
野心も能力もあったが些細な躓きが響き今は左遷され出向中の本郷
現場を離れ広告局の局次長でボード入りも見えてきた歩美
編集局次長という記者憧れのポジションに付いている松岡
そしてソコには地元ならではの癒着と縛られた組織の歪んだ暗躍があった
悩みや不安・家庭の問題を抱えながらも遂に辿り着いた真相と、それぞれの決断を描いた快作![]()
最近の堂場の新ジャンル的な扱いの「ジャーナル+ミステリ」と言う形式の作品で、新入社員として同じ場所で修行を積んだ4人が、それぞれの人生を歩んだ末に将来の行く末が見え始め悩みを抱えた「アラフィフ」達の姿を描いている
堂場は’63産まれで、私は同時期とも言えるのでコノ辺りの感覚・感情は分かる![]()
バブルのド真ん中に就職をし、右肩上がりで成長してきた
が更に急角度で突き進むと思い込んでいた時代だったが、アッという間に崩壊しグンX2と下降線を辿り始めた私ら『新人類世代』の想いを盛り込んでいるので、共感できる部分・シーンがある![]()
今作では派手な事件を起きないが、一見ナンてコトもない、ある意味良くある事故の筈だったが・・・
という始まりを、栄華を誇りプライドが服を着て闊歩していた新聞記者が、時代の変化と共に今後「斜陽産業の遺物」となるかもしれない近い将来の姿を交えて描いている
「暗転」(朝日文庫)
朝の通勤ラッシュ時の満員電車が脱線し80人以上が亡くなるという大事故が起きた![]()
程なく事故原因の究明がなされ発表もされたが・・・
犠牲者の無念を晴らそうと、老刑事とジャーナリストはタッグを組み真相を突き止めようと必死に動き出すが、張本人の鉄道会社にはまだ隠された事実があるかに感じられた![]()
正義と矜持を胸に邁進する男たちの姿を描いた心を打つサスペンス
↑でも書いた様に、「元記者」としての魂が疼くのか、デビュー時~初期の二本柱「ミステリ」&「スポーツ」から、「ジャーナリズム」モノも書きだし、その後↑のやTopの様な「ミステリ・サスペンス」とのハイブリッドな作品が多く産み出されている
巨大な国家組織である警察ではなく、ある意味「徒手空拳」で事件の謎に挑む記者の意気込みといいか心意気が頼もしい
尤も・・・新聞社なども「政官財」に次ぐ、最早「第4勢力」と言ってもイイ程の力を持ってはいるが![]()
堂場ではこの「ハイブリッド」系サスペンスではシリーズ化されたノがないが、魅力的なキャラが創造されれば、人気になるではと思う![]()
今月も出るのかは分からないが、少なくとも年内に仕入れはしても読み始めるは明けからになるので、『’21Dー』はコレで終了となる
結局、今年も計8冊を読了しUpした![]()
来年も、まぁ~同程度になると思う
・・・サスガに年にこの冊数は多いとは思うが、ファンであるんでしょ~がない部分はある
シリーズ物はともかく、ノンシリーズはも少し落としてもソノ分新人さんとか他の作家さんを探る様にしたいはしたいんだけど・・・
コノ辺がチョッと悩ましいトコであります![]()

