宮部みゆき 「昨日がなければ明日もない」(文春文庫)

 

大家さん宅の一部を間借りして探偵事務所を開設した杉村三郎の元へ、近隣住民から依頼が寄せられる

若い主婦が自殺未遂を起こし入院しているが、何故か一切の面会を拒絶され原因は依頼者である母親にあると娘婿から糾弾されるが、裏には陰湿な事情が隠されていた・・・病院

近所の主婦からの依頼で代理出席した披露宴だが、現場は大混乱に陥っており収集がつかなくなっており、思わぬ事態に巻き込まれる・・・ベル

とある奔放なヤンママが持ち込んできた「子供の命の問題」だが、問題の本質は依頼者側にあり困惑するが丁寧に対処するとやがて・・・ショボーン

探偵「杉村三郎」VSチョッと困った女たちを巡る中編3篇が収められたシリーズ5パー

 

 

「当代一」とも言える人気作家の宮部だが、基本的に「時代モノ」と趣味(というか生き甲斐)のゲーム世界を描いた「ファンタジーアドベンチャーもの」があり、そしてもう1つは「現代ミステリ」があり、基本的にコレしか彼女のは読んでいないニコ

そしてコノ「杉村三郎」シリーズは、現在メインの作品となっており、今作で5作目となり、前作~彼女が当初から目論んでいた私立探偵としての活躍を描いている

主人公の杉村は優男風で冴えない印象があるが、その洞察力は鋭く、粘り強く隠された「嘘」を追求していくあせる

『柄の長い懐中電灯』を武器に暗闇に突入したりはしないし、元ボクサーとして圧倒的な破壊力を持つ拳で強引に解決したりはしないし、モチロンいきなり暴漢に襲われたりもしない

至って地味に普通に穏やかに真相に近づいていくのが、「現代版金田一耕助」と称される所以かもしれない

*まぁ~言ってるのは私だけだけど・・・ウインク

派手な事件・展開ではない分、リアリティがありソコが面白みとなっている音譜

 

 

「蒲生邸事件」(文春文庫)

予備校受験の為に2月下旬に上京した孝史はホテル火災に見舞われ、「時間旅行者」なる男に救われ間一髪難を逃れるメラメラ

しかし目覚めた時は、昭和11年の雪が積もる帝都に移動していた雪

困惑し現状が掴めない孝史の耳に、雪を踏みしめ行軍する軍靴が聞こえてきた

正に「2・26事件」が勃発する直前であった爆弾

大胆な発想と昭和の戦前の大事件を組み合わせた日本SF大賞受賞作ビックリマーク

 

本来なら関連としてシリーズの1stの「誰か Somebody」をUpしたいトコだが、例によって押し入れかドコかに収容してる中に紛れてて見つからないびっくり

なのでせめて同じ出版社ので、初めて読んだ宮部作品というコトでコチラをアップ

 

基本的に殆どSF系は読まないが、ソレでも所謂「タイムスリップ」系のは何冊か読んでいる

本格的な世界観のにははてなマークはてなマークはてなマークとなってしまうが、タイムスリップ系だと大体は過去へ戻るので歴史が絡むコトになるし、サスペンス要素も盛り込まれるので私の頭でも十分に楽しめるウインク

ポイントは「ドコの時代へ行ってしまうのか」で、ナニもない時だとそもそも物語にならないし、余りに世界史的にも重要な時代だと逆に興ざめしてしまう部分がある

その点、今作は「2.26事件」という絶妙なChoiceが光るし、宮部はこ~したSFチックな作品も他に多数あるので上手いと唸らされる拍手