【最強タッグ第2戦TOPIC(その1)】去年の王者、佐藤を狙う影! | JAM CONTE

【最強タッグ第2戦TOPIC(その1)】去年の王者、佐藤を狙う影!

波乱の開幕戦を終えて、迎えた最強タッグ第二戦の朝。

 

この男

 

 

ひこーき雲佐藤は今日も雲の様に自由気ままであった。

 

芸人ジャムプレイヤーとしての実力は万人の認める所であるが、勝負事には一切の感心が無く、最強タッグも二年目から参加しているものの、欲のなさ故か勝利には結びつかずにいた。

 

 

 

(ひこーき雲佐藤、歴代のタッグパートナー)

 

しかし昨年、後輩芸人・かけると【なにわの写楽兄弟】を結成。

 

 

ジャムコント卒業が決まっていたかけるの『最後にどうしても優勝したい』という強い思いに突き動かされ、

 

 

初めて本気で勝利をめざしした結果、絶対不利と言われていた芸人タッグで優勝という偉業を成し遂げた。

 

 

そして今年。

 

元来の自由人に加えて優勝したという達成感からか、最強タッグが始まってもまったく緊張感のない状態であった。

 

 

『やあ、どうもどうも。はいはい。優勝した佐藤ですよ~』

 

この日も見えない歓声に応えながらやって来た佐藤。

 

優勝ボケは未だ治らず、去年から毎週ずっとこの調子で小屋入りしているのだ。

 

 

しかし、そんな姿を頼もしく見つめる女性がいた。

 

 

新井聖美である。

 

今シーズン開幕戦の朝、今年は女性プレイヤーとタッグを組みたい!と意気込むも、

 

 

仲間だと思っていたあがぺる&猫村サキが、自分に相談なしでタッグを結成しようとしている現場に遭遇。

 

 

あがぺるに情をかけられてなんとかタッグを結成してもらったものの惜敗。

 

 

対するあがぺる&サキのタッグは勝利。

 

《自分が捨てられる事は明白。これは理想なんて言ってられない。みんなに取られる前に早急に強力なプレイヤーにつばをつけておかないと…》

 

そんな、まるで婚期を逃した女性の様なメンタルの聖美にとって、

 

 

昨年のチャンピオン・佐藤はまさしく玉の輿の王子さまに見えてもおかしくない。

 

『さとーさぁ~んっっ!』

 

 

いきなり佐藤の腕にしがみつく聖美。

 

『おっと、こりゃまた大胆なワンフーだな』

『ちがいますよ~!わたしわたし!』

『なんだ、誰かと思えば新井さんか』

『さとーさぁん。今年の最強タッグは誰と組むんですかぁ?』

『ああ?まあ一回優勝しちゃったから誰でもいいんだけどねえ』

『だれでも~?』

『だってほら、あんまり勝ち続けてもみんなに悪いからさ』

『だったらぁ~。私ともう一度組んでくれませんかぁ~?』

『・・・え?新井さんと?』

 

 

一気に怪訝な顔になる佐藤。

 

それには理由があった。

 

実は佐藤と聖美は、

 

 

去年の最強タッグ開幕戦より【あまからアベニュー】としてオフィシャルタッグを組んでいたのだ。

 

しかし、なかなかコンビネーションが噛み合ず、

 

 

キャラチェンジを繰り返すもどんどん迷走してゆき、タッグ戦中盤で解散。

 

 

その後、佐藤はかけると組んで王座を掴む事となる。

 

 

『僕と新井さんの相性の悪さは去年で証明済みだろ?』

『だからそれは去年の話でしょ?あれから私もオトナになったのよ』

『バカ言ってる。いいからその手を離しな』

『ねぇ~、私と組んでよぉ~。優勝させて~』

『やれやれ、優勝してからこんな女ばっかり寄ってきやがる』

 

 

うんざり顔で聖美を振りほどこうとする佐藤。

 

と、そこに。

 

 

『ちょっと待った~!!』

 

 

突然の待ったコールに動きを止める聖美と佐藤。

 

 

声の主は椿優希

 

今年最強タッグ初参戦の新人ジャムコントプレイヤーである。

 

 

『聖美さん!そんな男に騙されちゃいけない!』

 

ジャムコント歴が短く、まだメンバーとあまり打ち解けていない椿にとって、過去に共演経験がある聖美はジャムコント内で唯一信頼出来る存在であり、尊敬する先輩であった。

 

 

『ば、バッキー、佐藤さんになんて事を…』

『前から怪しいと思ってたんだ!変な髪型してるし、舞台上では突然おかしな事を言い出すし、すぐお酒飲むし、変な髪型だし!』

『おいおい、随分な言われ様だな。この髪型はアシンメトリーと言って・・・』

『黙れ変な髪型!』

『うん、だからこの髪型アシンメトリーと言って・・・』

『いいか!聖美さんを毒牙にかけようったってそうはいかないぞ!』

『バッキー?』

『うん.新井さんはともかくこの髪型は・・・』

『聖美さん、あなたはこの男に騙されてるんだ!早く逃げて!』

『ち、違うのよバッキー、これは私が・・・』

『それよりこの髪型は・・・』

『早く、こっち!』

 

 

『ああっ!さとーさぁ~ん!!!』

 

 

嵐の様にやって来た椿に連れ去られてゆく聖美。

 

 

一人残された佐藤。

 

これで清々した。はずなのに。

 

 

なぜか残った心の痛み。

 

この痛みは、聖美を失った悲しみなのか?

 

それとも・・・

 

 

変な髪型と言われたからなのか。

 

一方、椿と聖美は・・・

 

 

『もう!なにすんのよ!私は佐藤さんとタッグを組みたかったのに!』

『こんな事したら、もう組んでもらえませんね』

『そうよ!どうしてくれんのよ!』

『もちろん責任はとります』

『・・・え?』

 

 

『僕とタッグ、組みましょうよ』

 

 

『バッキー・・・見た目によらず・・・強引ね』

『へへっ』

『じゃあ・・・一度だけ試してあげる』

 

かくして椿&聖美のタッグ【高校三年生】が誕生。

 

 

初陣となった本日の第一試合

 

 

いきなりの初勝利!

 

 

そしてつづく第二試合、第三試合では、

 

 

なんとか和解したひこーき雲佐藤とタッグ【マハラジャ】を組んで出場するも

 

 

 

屈辱の二連敗。

 

この結果を受けて、はたして聖美は誰を正パートナーに選ぶのか?

 

一方、終演後のバックヤードでは…

 

 

その他のプレイヤー達の様々な思惑が飛び交っていた。

 

TOPIC.2につづく

 

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