約束の時刻に、先輩から受け取ったカセットテープ。
魂のこもった音源から、そのシーンの空気を感じ取ります。
音楽はこうして受け継いでいくもの。
アナログなものには、物理的なはかなさを感じてしまう現代ですが。
アナログのエネルギーで、きっとよみがえらせます。

お昼過ぎ、天気が良かったので、近所を散歩してみました。
田んぼを突っ切って、坂を上り、高台で一息つきます。
自分が好きで歩き始めたのに、なんだか疲れたな。
そういうことは人生において、多々あります。

お彼岸の雰囲気に馴染もうと試みて、なんとなく立ち寄ったサービスエリア。
たくさんの人だかりに触れて、世の中の感覚を取り戻します。
ドッグランの犬を眺めて、かわいいと思うこと。
自販機に商品を投入するバイトの女の子から、ダイレクトに缶コーヒーを購入すること。
そんな春先の、ちょっとした一日。
僕はベンチに腰かけて、キース リチャーズのことを思いました。
この缶コーヒーは、やっぱりぬるい。

日が暮れてしまったので、僕は車に乗ってブルースを探しにいきました。
答えはまだまだ見つからないから、今日も僕はギターを弾きました。
この20年、そんなことの繰り返し。
繰り返すその一歩一歩に意味がある。
と、僕は思っています。