筆者の大学時代のクラスメイトは当時テレビ局でアルバイトをしており、次のような事を語っていたのが印象的だった。
「テレビって将来廃れる。だってメディアは、新聞→ラジオ→テレビといったようにここ数十年で主役がコロコロと変わっているでしょ!」
これは30年前位の大学生が予言していたことだが、この予言は的中しております。
当時は『東京ラブストーリー』といった超人気番組が放送されていた時代であり、この番組を見る為にワザワザ早く家に帰ったものでした。
人々はテレビに合わせて、その他の行動を決めていたのです。
悪い言い方をすれば、テレビに振り回されていたのでした。
そして、筆者はクラスメイトに「テレビが廃れるなんて、少なくとも俺達が生きている時代では起こらないよ!」と言ってやったが、時代の流れは非常に早かったのであります。
現在では、インターネットにメディアの王座を奪われたのです。
そして最近では、「NHKの受信料徴収は不当だ」とか「NHKはスクランブル放送をすべきである」といった論調が聞こえます。
筆者はその意見に対しては賛成です。
そもそもの話、筆者の家にはテレビもないし、車もないのでカーナビもない。そしてワンセグ機能の付いた携帯電話もないのでNHK料金に関しては無縁ではあります。
だがしかし、一般世間のNHKを見ていない人が受信料を支払うことはには筋が通っていないと思いますし、払う必要性はないと感じます。
NHK受信料を払っている人間だけが、その放送をテレビで見えるようにスクランブル化することも理にかなっていると思います。
そして世の中にも、その風潮が漂っております。
ところがですが、ネットを閲覧していると、「NHKって今後どうなるのだろうか?」という予測を誰も考えてはいないように思えるのであります。
筆者はNHKの今後を、以下のようになると予測します。
《運営資金》 受信料 → 助成金 → 税金
《運営形態》 公共放送 → 国営放送
近い将来、NHKはスクランブル放送をするようになると思いますが、当然、収入は減ります。
その減少した収入は、「公共放送を維持する」という名目で政府から助成金が支出されるのです。
実際、歌舞伎等の伝統芸能も「日本の文化を守る」という名目で国から助成金を貰っているのであります。
勿論、適切な範囲内であれば、国が歌舞伎を支援することは良い事だと思います。
NHKは、スクランブル化した後に受信料と国の助成金で組織運営されますが、その後は朝鮮中央テレビのように完全国営化されるのではないか?と予測します。
現在、NHKには270社の業務委託会社が存在します。
この270社が皆さんのお宅に伺い、受信料を徴収するのです。
そして、NHKが国営テレビになると、業務委託会社は必要なくなり委託料金をNHKは払わずに済むのであります。
このようなメリットもあるのです。
NHKは、現状の国民から受信料を徴収する方法では、今後成り立たないと考えています。
それは日本人の人口減少と貧困化で、受信料の徴収が減ってしまうからなのです。
NHK職員の平均所得が年収1185万円であるとかと言われておりますが、これが毎年目減りしていくのであります。
ですから、このように考えると、NHK側としてはむしろ「ぶっ壊されて」国から助成金を貰ったり、最終的には政府からの国家予算として国から運営資金を直接配分して貰った方が確実であると考えるのが賢明ではないでしょうか?
筆者がNHK会長であれば、そのように考えます。
また、国の予算で運営されるということは、国営テレビとなるので他の民放よりもテレビ局の格も上がるのです。
これもまた、メリットのひとつなのです。
そして、NHKが国営テレビになった後は、「大本営発表」なのであります。
大本営発表とは、太平洋戦争において日本の大本営が行った戦況の公式発表のことです。
「本日未明、ハワイ真珠湾を攻撃した」とか「マレーシア沖海戦で戦果を挙げた」といった類のものです。
昨今、米中貿易摩擦や日韓のGSOMIAの問題で戦争になる緊張感が既に高まっております。
NHKを国営テレビにしておけば、政府は今以上に世論操作が容易となるのです。
つまりは、現在のNHK解体論には、このような背景が隠れているのではないだろうか?と考えます。
結論としては、次のようになります。
●NHKはその名称が変わるだけ、職員も建物も既存と変わらない。(例えばNHK→NCT 日本中央テレビのこと)
●NHK受信料を払っていることには変わらない。(直接受信料をNHKに払うか、間接的に税金で払うかの違いだけ)
●一旦スクランブル放送になるが、また元に戻る。
あなたは、今後NHKがどうなると思いますか?