2代目3代目の社長に多い悩みです。
創業から何十年も経つ会社は、社長以上に古い役員や社員がいる場合も多く、新しいことを始めようと思っても、必ず反発する人が一定数いて、そこをうまくとめようとしても妥協案しか出てこなかったり、結局は前に進まず時間ばかりが経過してしまうんですね。
創業40年になる会社が数年前からSNSを使い始めました。SNSチームというのを社内に作りました。
でも、始めの半年は揉め事ばかりで、何も進みませんでした。
社長が求めたことは、会社の取り組みや製造過程などをリアルに伝えることだったのですが、大半の古い社員が「ネットに顔がでるのか?実名がでるのか?そもそもネットは嫌い」と反発したわけです。
やる気のある人だけでチームを作るということになり、8名のチームができました。その8名は20代後半〜40代前半で、SNSの可能性を理解している人たちです。
夜遅くまでミーティングをしたり、いろんな会社の事例を調べたり、時にはセミナーに参加したりと、本当に積極的に動いてくれました。
頑張ってる様子を見た社長はSNSチームに手当を与えたり、もっと自由に活動できるように、週に1日自由な時間も与えました。
すごくいいことだとは思うのですが、ここで大きな問題が起きてしまった。
チームに参加していない古い社員が「どうしてあいつらばかり!」と怒りが爆発してしまったのです。
やつらだけ給料が上がった
やつらだけ自由な時間ができた
やつらは遊んでる風にしか見えない
これが彼らの言い分で、社長の言い分は「だったらお前らも加われ」といった感じ。
一人の社員がこう言いました。
『そもそも、社内のことを外に公開したり、ネットで自分のことを発信するなら、この会社に入っていない。』
『あとから決まった特定の人しかできないルールで好待遇にするのはおかしいくないですか?』
チームのモチベーションも下がり、SNSチームの活動も一時中止となってしまったのです。
社長は、悩みました。
多くの企業がネットを活用しているのに、うちはそれができていない。
時代に合わせて、自社の魅力を発信するのは当たり前ではないか。
どうすれば動くか?というのは社長の考えであり、そもそもが人を変えるなんてことは簡単にはできません。
つまり、社長自らが発信するしか方法はないということです。
でも社長は何を発信すればいいかわかりません。
自分の顔を出すのも抵抗があるようです。
だったら社員が反発するのも当然だよねって話になり、一旦は強引に進めたSNSチームの構想については謝罪したようです。
でも、SNSはこれからの経営には必須と考え、社長が社員一人一人と面談をして、社員の魅力や夢をSNSで発信することになったのです。
写真公開は任意、実名公開も任意、どちらもNGだったらイニシャルのみの公開ということで。
それで、全員の面談、動画撮影、社員撮影がスタートしました。
一人一人との対話で、お互いの考え方が理解できるようになり、良い雰囲気で面談が進みました。
3ヶ月くらいで全員の面談が終わり、さて、いよいよ、ネットで公開する準備だ!という時に、社長からネット発信を中止すると連絡がありました。
え???
ここまでいい感じで進んでいるのになぜ?
僕はすぐに社長に会いに言って、話を伺いました。
「実はさ、、面談はいい感じで終わったんだよ。想像以上にいい面談だった。」
「ある社員が、こんな事を言ってきたんだ。」
「お客さんがこれ見て、楽しいですかね?こんなの公開するくらいなら、もっと違う方法を考えた方がよくないですか?」
他の社員も同じ事を言ってきたそうです。
「こんなの公開してどうするんですか?それよりも、商品とかサービス内容とか発信した方がいいですよね?」
今まで批判的だった人が、この面談をきっかけにいろいろ提案してくるようになたっと言うのです。
じゃあ、「みんなで考えてもらっていいか?」ということになり、社内でSNS活用についてのアンケートを取ったり、役割分担が決まったり、投稿内容が決まっていったり、社員が自主的に動くようになっていたのです。
社長はこ言いました。
「ここまで考えてくれてるなら、俺の発信や考えは必要ないよな。」
「結果的に理想通りになったから、またゼロから考え直すよ」と
ここにたどり着くまでに、なんだかんだだで1年半以上かかっています。
コントロールしようとすると反発が生まれ、うまくまとめようとすると無難な選択しかできなくなる。
結果的に理想通りになっていますが、これは計画通りに進んだ話ではありません。
やっぱり、コミュニケーションが重要だったという、ありきたりの答えなのですが、意見を聞いたり全員参加型の場を作ったり、そういうことが大事ということですね。
ということで、SNSチームの今後の発信を楽しみにしています。
この結果を狙ってコンサルをしてたとしたら、僕は結構凄腕コンサルですね。笑