8月25日発売の優駿9月号に寄稿させていただいた。

 

今年に入って私の文章が優駿誌面に掲載されるのは

これで3度目。ありがたいことです。

優駿エッセイ賞グランプリ獲っていてよかったなぁ。

それがあってのいまですからねぇ。あれ、獲ってなかったら

どんな人生になっていたのやら。

 

生涯で唯一の1等賞。ホント、ナンバーワンなんて

これしかないもの。貴重なもんです。

 

で、優駿に書いたのは第44回有馬記念。

99年の暮れのこと。

 

スペシャルウィークとグラスワンダーの死闘。

あのとき、私はグラスワンダーが勝つにちがいないと

勝手に思い込んでいた。

 

予定していたレースを使えなかったグラスワンダーと

秋の中距離GⅠを連勝したスペシャルウィーク。

状況的には不利だったもののグラスワンダーは最終的に

僅差で1番人気。1番人気馬が勝つと疑わないなんて

自分も若かく、純だった。

 

マーク屋的場均騎手にしてやられた宝塚記念から

半年後、スペシャルウィークがグラスワンダーを

マークする形になった。

 

これ、グラスワンダー陣営は完全に読んでいたようだ。

この秋のスペシャルウィークの競馬から察してたという。

 

これは絶対に今度は後ろから来ると。

 

それでも気にせずに仕掛けるというグラスワンダーの

作戦、これがたった4センチ差を呼び込んだんじゃないだろうか。

スペシャルウィークを意識しすぎて待っていたら交わされたかも

しれない。

 

こういう駆け引き、いつの時代もしびれる。

そういった作戦や思惑からくるわずかな動きが結果に

影響する。

 

これを私に教えてくれたレースがこの有馬記念でした。

 

あの頃よりは競馬を見られるようにはなったわけだが、

素直に1番人気を評価できない自分もいる。

 

難しいもんだ。

 

キーンランドCは1200m戦なら生涯で4着以下がない

ダイアトニックに死角はない、そこに異論はない。

 

洋芝でちょっと時計がかかりはじめ、

差し馬に有利になりつつある札幌の芝であれば

1分8秒台後半でしか好走できないビリーバーに

とって重賞激走の好機とは思えないだろうか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

先週は小倉記念で開幕週、高速馬場、ハイペースはなさそうな

組み合わせから先行する馬で決まるでしょうと安易に馬券を買うと、

ハイペースで4角後退、最下位という結果に。

 

安易に考えてはいかんのだと

学習したわけで、じゃあ札幌記念は主役になるGⅠ馬の

牝馬2頭で決まるとは限らないと。

週半ばまでこの2頭でしゃーないという考えを翻意。

なにか死角があるんじゃないかと。

 

5歳で前走GⅠから札幌記念で3着以内にきた

馬は10年で9頭。

そのうち牝馬は11年2人気3着レッドディザイアのみ。

あとはすべて牡馬。そのレッドディザイアも差し切れそうな

脚色で上がってきながら最後にひと伸びできず3着。

 

どうもさすがにね、牝馬の5歳となると

最後の最後に踏ん張りが効かなくなるんじゃないかと。

春にGⅠを勝ってるラッキーライラックがそこまで

落ちるかどうかってのはありますが、少なくともノームコア

はどうでしょう。ただでさえ東京専門なわけで、

洋芝、小回り、コーナー半径が大きい札幌2000m

が合わないってことはあり得る。

 

5歳は牡馬ならまだやれるが、牝馬はそろそろ

最後にしんどくなる説を盾に札幌記念は

アドマイヤジャスタに◎。前走GⅠ組でいかにも

来そうな2頭が厳しいとなると、このレース

あてになるのは函館記念組。それも函館記念の着順が

ストレートに結びつく札幌記念。15人気の低評価だった

点は気になるものの、ちょっと目覚めた感がある

ジャスタウェイ産駒。祖父ハーツクライと同じく

父は3歳春で活躍し、4歳秋に覚醒、

5歳春には世界ナンバーワンになった2段階成長型。

アドマイヤジャスタの戦績はそっくりなので、函館記念は

まさに復活の狼煙。そして札幌記念は覚醒への確信に

なると。

 

これ、週中までの予想を自ら転覆させてるので、

これがかえって裏目なんじゃないかと。

いつになったら表が出るのやら。

 

 

プライドだけで生きるような

生き方にひとつも共感できない。

 

いやプライドってのは

それなりに価値はある。

 

生きてきた道を自ら肯定

するのは悪いことじゃない。

 

でも、それは自分の中に

収めておこうよ。

 

プライドで生きる人って

それを外に出しちゃう。

 

中学生か。

 

中年の星といわれた木村一基九段が

負けたあとのコメントが謙虚だった。

 

謙虚さにこそ、その心の内にある

悔恨がにじみ、その深さを感じさせる。

 

プライドを前面に出す人には

この謙虚さも内面の複雑さも人間の深さも表現できない。

 

表現者としてどちらがいいか。

言うまでもない。表現者とはそれらを

なにか形にする仕事をする。

 

自己愛は家の中だけでしてください。

 

北九州記念

 

謙虚にデータを冷静に見つめていくと

ダイメイプリンセスに行きつく。

アイビスSD組、惜敗、後方からの競馬。

昨年の覇者で56キロはどうかだが、

小倉巧者で、今度はもうちょっと前に

つけられるかもしれない。