なすたろーのゆるくてい~の!! -3ページ目
8月24日(土)
ドキュメンタリー映画
Mommy
鑑賞しました
これはね
凄いですよ
衝撃度がケタ外れです
26年前、和歌山県で
夏祭りに提供されたカレーに
猛毒のヒ素が混入
多数の中毒症患者と死者を出した事件を
覚えていますか
その犯人として
近隣に住む林眞須美が逮捕され
彼女は一貫して容疑を否認したが
その後最高裁で死刑が確定
おそらく常人には到底理解し得ない
過酷な人生を歩んできたであろう
林眞須美の長男が
母の無実を信じて当時のことを語り
カメラの前に立ったことに
底知れぬ覚悟を感じました
この事件で思い出されるのは
マスメディアの異常な取材合戦と
世間の加熱する林眞須美バッシング
自宅前に群がるマスコミに
林眞須美がホースで水をまく映像は
覚えている方も多いと思います
わたしたちの記憶のなかでは
林眞須美は完全に
カレーにヒ素を入れて
複数の人間を死に至らしめた
恐ろしい犯人としてインプットされました
どんな事件でもそうですが
容疑者が逮捕されるまでは毎日のように
メディアで騒がれても
次第に報道されなくなり沈静化していきます
その後の捜査で疑義が
見つかったとしても
それが世間に知られることは
ほとんどありません
わたしは全く知らなかったのですが
林眞須美は冤罪ではないかという声は
かなり前からあったそうです
この映画を制作した二村監督と
石川プロデューサーは取材を重ね
当時の関係者から話を聞いたり
様々な角度から事件を検証し
矛盾点など突き止めます
死刑が執行されてしまってからでは
取り返しがつかない…
その思いでやっとこぎつけた
公開だそうです
忘れられないシーンがあります
和歌山駅前で支援団体が横断幕を持って
林眞須美の無実を訴えていると
通りすがりの男性が
「そんなことしても無駄だろう!」
「もう死刑に決まってるんだから!」
とくってかかってきます
支援者の方が
「いえ、あれから新しい事実も出てきて…」
と穏やかに反論するが、男性は
「そんなの聞いたことない」
「どう考えてもあの状況じゃ
犯人としか思えないだろ!」
と聞く耳を持ちません
これが一般的な反応なのでしょう
わたしだってさすがに
くってかかったりはしなくても
腹の中では同じこと言ってると思う
この映画を観るまでは…
目撃証言が検察の都合のいいように
供述が変わっていたり
ヒ素の成分の鑑定方法で
ふたりの科学者が真っ向から反論し合い
最先端科学も「絶対」では
ないこともこの映画を観て知った
なにより
司法やメディアが
ひとりの人間の命に大きく関わりながらも
こんなにあやういものであると
失望もした
ひとりでも多くの人に
観てもらいたい映画です
8月23日(金)
夏休みも終盤にさしかかりました
この日は
児童対象知能検査WISCについての
研修のため久しぶりに出勤
9時から12時までzoomで参加しました
WISC ⅣからⅤへの変更点
その概要や運用について…
統計学的な観点など
軽く専門的な内容も含まれ
正直途中ウトウトしちゃいました
午後は有給取って退勤
そのまま池袋へ向かいました
シネマ•ロサで映画を観るためです
上映時間まで少し余裕があるので
その前に腹ごしらえ
どこで食べようかな…
この日選んだのは
レトロ喫茶店として
密かに人気があるとかないとか笑
このドアを開けて目の前の
エスカレーターを上がって行くと見えてくる
ゴージャスなシャンデリア

店内はレトロ感満載
昔懐かしナポリタンスパゲティ(サラダ付)と
アイスコーヒーをオーダー
アイスコーヒーが銅製マグなのが
またレトロ
ナポリタンはボリュームたっぷり
お味もたいへん美味しゅうございました
しばしまったりした後
シネマ•ロサへ向かい
劇場版
アナウンサーたちの戦争
を鑑賞しました
昨年NHKで放送された同名ドラマを
映画化した劇場版です
わたしはドラマは見ていないので初見です
太平洋戦争中
国民の戦意高揚のため
日本軍が勝利しているかのように
また、敵国を欺くために
偽の情報を流した国営放送の
アナウンサーたち
正確な情報を聞き取りやすい発声で
伝えることが使命であるのに
でたらめな情報を
国民や兵士を鼓舞するため
ただただ威勢良く拳を上げて原稿を読む
軍部からの指令で
当時は仕方のないこととはいえ
テレビもSNSもない時代
ラジオから聞こえる「声」の威力は
現在とは比べ物にならなかったと思います
それが戦争を後押しし
兵士を戦地に向かわせる…
自分たちの声が戦争の兵器となっていることに
苦悩し葛藤するアナウンサーたちの姿を
描いていました
主演の森田剛くん
アナウンサーっぽい声の持ち主では
ないけど大丈夫?と思って観ましたが
いらぬ心配でした
破天荒で人情味あるアナウンサーが
しっかり憑依していました
森田くんが纏っている
寂しげで荒んだ雰囲気が
あの時代にぴったり符合していました
安田顕、高良健吾、大東俊介、
浜野謙太、橋本愛など
実力派の役者たちが揃い
見応えありました
8月22日
映画「人間の境界」を観ました
@ポレポレ東中野
かなり高評価で話題になっていたので
鑑賞された方もいると思います
『ベラルーシからポーランド国境に入れば
安全にヨーロッパへ行くことができる』
そんな情報を信じて祖国を脱出した人々…
しかし
そこで彼らを待ち受けていたのは
国境警備隊からの非人道的な扱いと
極寒の森を逃げまどう死の恐怖…
これが何十年も前の話ではなく
今まさに起こっていることというのが
身震いするほど恐ろしい
色のないモノクロの映像が
難民家族たちの
絶望と閉塞感を増幅させるようで
息苦しくなる
人はなぜこんな
冷酷でむごたらしいことを
平然とできるのか
いつからできるようになったのか
どこまでが人間で
どこから人間でなくなってしまうのか
そうなってしまう背景も含め
「人間の境界」というタイトルが
重くのしかかります
ドキュメンタリーかと思うほど
リアルな臨場感に
最後までひきつけられました
公開から3ヶ月が過ぎ
上映終了になった劇場も多いですが
まだ上映しているところや
意外とこれから公開になる劇場も
あるようです
もし鑑賞できる機会があれば
興味のある方
ぜひ!ぜひ!!!
劇場へ足を運んでご覧ください!

