ホノルルマラソンに魅せられて。 | Happy Paceをさがして。。

Happy Paceをさがして。。

Life is a Marathon worth Running.
Life isn't a Race, find Joy in the Journey.

「42.195km~鮮明に刻まれて。」

毎年、同じ筈の42.195㎞なんですが感じる物は違う。
記録を振り返るだけとは違う、何かを感じる。

走りながら「走る事」と向き合ったり
真っ新な自分と向き合ったり

でも頭の中は真っ白で考える事がなかったり
まるで不思議な世界。


暗い夜明け前のワイキキ。
飲み明かした様な、ちょっと緩く、妙に高いテンションの沿道。

ダウンタウンに煌めくサンタとクリスマスツリーは
いつ観ても飽きない。

柔らかに微笑むサンタは沢山いて、イルミネーションだけではない。
沿道から届く声援へ顔を向けるとサンタ姿の多い夜の街並み。

上半身はサンタそのものなのに、ハーフパンツの"ゆるサンタ"は
ダウンタウンの何時ものコーナーに。

笑みがこぼれる曲がり角。
サンタもゆれる街角。

アラモアナへ戻り、ショッピングセンターからワイキキへ向かう。
アラモアナS,C.の2階から見下ろす名物サンタはスタートを見送った後に
アロハタワー、ダウンダウンと巡ってきたランナーを再度見届ける。

賑やかなワイキキを抜ければ一転、ホノルル動物園の辺りは
獣の匂いと暗闇の中で、ランナーの息遣いと足音だけがこだまする。

右手に見えるカピオラニ公園に目をくれながら
「またここへ帰って来るんだ」と決意すると
待ち構えるのはダイヤモンドヘッドの起伏。

早朝の暗闇でコースロープ沿いに並ぶ学生もまた、
テンションが高くて好きだ。
起きるのはランナーよりも早かったんだろうなと想像できる。
毎年、コースロープ担当は暗がりの仕事始めで大変だろう。

小刻みなアップダウンが続くダイヤモンドヘッドは
一気に駆け上ってこそ、お目に掛かれる夜景は見事で
タンタラスのそれを超えていて。

北斗七星のアーチを潜り抜ける心地良さと、脚に応える傾斜。
同じ傾斜でも18番通りから10マイルポイントへの
下りは強烈な傾きだ。

制御を掛けなければどこまでもペースが上がり過ぎる。
どこまでも風を切り、どこまでも続くような錯覚もまた、
薄暗さもあって怖くもある。

そしてカラニアナオレ・ハイウェイ。
恐らくホノルルマラソンで、このハイウェイを気持ちよく駆け抜ければ
気持ち良くFINISHを迎えられる、そんな気がする。

ホノルルマラソンで一番のハイライト。
ハイウェイに乗った瞬間、風を確かめる。
風に逆らわず、風を切る様に。薄暗いハイウェイを駆ける。
バニヤンツリーを潜り抜けながら、風を切る様に、逆らわず。

ハイウェイの強風はオアフの地形が織り成す自然の業。
陽が昇れば、ハワイらしい光景があり、
ハワイカイの長い折り返しを巡って帰る頃には
穏やかなビーチと、ヤシの木と、波音が迎えてくれるけど
雨模様だったなぁ(笑)

折り返しのハイウェイは知り合いのランナーを探していると
視線が右寄りになる、左へ目を配ると往路から応援してくれた
沿道の人達が寒い中でも応援してくれる。

ハイウェイからカハラへと左へ曲がるカーブは
一層盛り上がる声援とバンドが背中を押してくれる。
この左へのカーブが大好きだ。

カハラの閑静過ぎる住宅街は、緑に囲まれていて
穏やかに差し込む朝陽と、眩しい緑のコントラストが「南の島」っぽくて良い。
カハラを抜ければダイヤモンドヘッドの起伏。
何時もの場所には、HISでお馴染みの中島コーチがカメラを構えてる。

左へ目を配れば、波音と、海が。
青と水色のきらきらした、海が。

このハワイらしい景観と声援を力に、
身体を風に乗せる様にカピオラニ公園を駆け抜ける。

FINISH ゲートまで、手を伸ばせば届きそうなのに、近い様で遠い。
やがて「FINISH」の文字が近づいてくるのが、うれしい様な、さみしい様な。

この1年に思いを巡らせて、今年も走らせてくれて、ありがとう。

ゲートは白くて大きな柱。

JAL の真っ赤な鶴丸。

その真ん中を射抜く様に、今年も駆け抜ける。

今年も走る事が出来て、感謝。

ありがとう。ありがとう。