学問ノススメ~37歳からの運転免許・その8~ | 谷口礼子オフィシャルブログ「じゃこのおもしろいこと」

ついに仮免試験の日がやってきました。朝8:30からの早起き試験です。

ここに至るまでに、「仮免試験の結果が出て、自分の名前のあとに『×』がついている夢」や、「うつ病になって具合が悪くて起き上がれず、「何日経ちましたか?」と聞いたら「1か月です」と言われて驚愕する夢」など、様々な悪夢を見てきました。

スマホで夢診断を検索すると「現実逃避したい時に見る夢」と明言されていました。

あまりにも的中しすぎて怖いです。

 

さて、仮免試験では、公正を期すためか、一度も教わったことのない教官が隣に乗って審査になりました。なんとなく、この人は怖そうな気がします。

後部座席には同じ仮免試験を受ける受験者が一人、乗ることになっているのですが、当日同じマニュアル車での仮免を受ける人は一人もいなかったので、代わりに「中型二種」の仮免許試験を受けるお兄さんが乗ってくれました。

 

緊張の中、コースにある「発着点」というところでクルマに乗り込み、シートベルトをするところから審査が始まります。エンジンをかけて、教官の指示通りにクルマを走らせ、S字カーブやクランクや坂道・踏切を抜け、信号待ちをして左折したり右折したり、一時停止線で止まったりしながら4~5周回りました。途中の直線で「ここで40キロ出してください」と言われると、アクセルを踏んでスピードを出さなければいけません。

最後に、元の発着点にあるポールに、クルマの先っちょを合わせて駐車します。道の端から30センチ以内に寄せるのが正解らしいです。

 

これまで試験を受けた人にいろいろ聞いて、インターネットでもいろいろ調べましたが、どうやらS字カーブやクランクでは、1回失敗しても、直せれば大丈夫みたい。今は何でもインターネット。助かる面と逆に不安になる面が表裏一体ですよね。

私は前日にクランクでポールにズザザとこすったので、余計に慎重になりましたが、そのおかげでクリア。坂道も踏切も大丈夫。でもS字カーブを抜けきったと安心したところ、出口で脱輪しちゃってドキドキしました。何とか1回で直せて、OK!

ひやひやしながら最後まで止められず走り切り、駐車したクルマの中で教官から最後の講評を聞いたのですが、渋い顔で「ブレーキ不円滑、って聞いたことありますか。」と言われるのです。

たしかに。

教官と、後ろのお兄さんが、ガックンガックンしていたのは、気づいてた。知ってた。

でも、どうにもならなかったんだー!!

そして、「ウインカーの出し忘れ、気を付けてください」

……あれ?

教官がポーカーフェイスすぎて、受かったのか落ちたのか、何もわかりません。

 

すぐ後に、中型二種のお兄さんの試験に同乗しました。

中型バスの運転席のすぐ後ろに座って運転を見ると、今まさにマニュアル車を学ぼうとしている私にはキラキラです!

プシューというスイッチがいっぱいあって、鏡がいっぱいあります。

大きなハンドルを切って、運転席が対向車線にはみ出すくらいのタイミングで曲がっていくバスの運転のすごさに、感動しました。

ギアは7速まであるんだって!

 

感動したので、お兄さんに「すごいですね、ありがとうございました!」と話しかけてみました。

「マニュアル頑張ってますね!さっき後ろで、頑張ってるなと思ってました」と、優しいお兄さん。

「ウインカー出し忘れてたところで、本当に後ろから言ってあげたい!言いたい!って思ったんですけど、試験なので、言えなかったです!すごい、言ってあげたかったです!」

 

うわああー。

自分で気づいてなかったYO!!

ウインカーの減点って何点? 脱輪1回したし、大丈夫かなあ???

 

技能試験のあとは、しばらくロビーで待ちます。

アナウンスがあって、合格者の番号がモニターに発表されました。

う…う…受かってるぅ!!!(喜)

 

喜ぶのもつかの間。そのまま教室に行って学科試験を受けます。(技能が受からないと学科を受けさせてもらえない仕組み)

学科試験の結果も、同じようにモニターで発表になります。

ここで落ちたら大変なので気を引き締めてマークシートに向かいました。

 

ってなわけで途切れつつ続いているこの連載8回目にして、ありがとうございます、なんとか仮免試験に合格しました!

 

名前を呼ばれ受付に行くと、仮免許が発行され、この後の卒業試験までのスケジュールが渡されます。実は入校の時に渡されたスケジュールは仮免試験までのスケジュールしかなく、仮免試験に受かって初めて、その先のスケジュールが確定するという仕組みです。

37歳の大人にとって、この先1週間のスケジュールが何もわからず、いつ帰れるのかわからないというのはかなりピンチの感覚でしたので、なんだかあなぐらを通り抜けて、ちょっと向うの光が見えてくる感じがすごかったです。

 

スケジュールによると、当日午後から早速「路上」と書いてあります。

とうとう、路上教習の始まりです。

(つづく)