わたしは一生に一度の今日を終わりにします。
こうしてわたしが終わらせなくても、夜は更けやがて空が白んでまた新しい日がやってくるけど、
毎日、一生に一度の新しい日を迎えるために、わたしは毎日、一生に一度の今日を終わらせているんだ。
原稿も書けなかった。セリフもまだ覚えられてない。
寝坊したし、洗濯も掃除もできなかった。
些細なことに怒ったし、だらだらした。
あんまりいい日じゃなかった。
でも、一生に一度の今日だった。
明日何があるかなんてわからない。
けれど明日は明日。
「もっといい日に」なんて、誰もが言うような言葉、言わなくていい。
明日は明日。一生に一度の明日。それだけでいい。