変化 | 谷口礼子オフィシャルブログ「じゃこのおもしろいこと」
日曜日、ラジオドラマの収録でした。
いつもお世話になっている、メリケン!サックリトーク!!です。
マイクに向かって演技するのももう何回目だろう、というくらい、たくさん経験させてもらって、しかもほんとうにいろいろな脚本をさせてもらって、なんというかかなりかなり勉強になっています。本気で。
で、こないだはショートドラマを何本も収録して、脚本もみんなで書いて持ち寄って(私は書けずに挫折したのでしたが)、という企画だったのですが、予想より収録参加者がすくなかったようで、なんと役者ひとりあたり2-3人分、役が回ってきました。役者としてはありがたい限りです。
その中のひとつが、結構ハードなお話で。
脚本に、「泣いて」とか、「泣き声しばらく続く」とか書いてあるんです。
セリフも「わーーーん!」とか書いてあるんですね(笑)
ビビりました。しかも役どころも普段自分に回ってきそうにない役!
でも、脚本家さんがいいから、こりゃがんばろう、と思って!
いや、すきなんですよ、なかもとさん(メリケンネーム:仲本・ピエール・アンドレさん)の台本。ドロドロしててシュールなんですけど、熱くて。収録終わった後も読み返して、もっとこうできたらよかったとグジグジするくらい。
役者を、ちょっとだけ特別扱いして乗せるのがじょうずです。役者は特別扱いされたいもんです。誰でもできると思うと燃えない、めんどくさい動物なんです。いや、もちろんそうでなく、どんな役割でも真摯に取り組みたいというのも嘘ではないですが、エゴっていうのはあるもんです。
そういうのをよくわかって書かれているような脚本で、私は心地よくその術にはまらせていただくのです。前回の脚本もそうだったから、そんな理由もちょっとあって、私はなかもとさんという脚本家の作品がすきなんです。
で、前回の収録です。
そもそもなんでこんな日記を書いてるのかというと、この脚本の収録のとき、今までで初めて、マイクの前で我を忘れてしまって。
例の「わーーーん」です。なみだと鼻水でぐじょぐじょしながら、(絶叫)と書いてあるセリフを言うなんて、半年前の自分じゃ正直信じられなかったはずなのです。
なにやってるんだろう。なに役者ぶってるんだろう。しかし前とは確実に違う、いろいろ。いいのか悪いのか知らないが、確実に変化していることを感じたわけでした。
たぶんこの役は、他に役者さんがいたら私には回ってこなかったであろう難しい役なので、結果、できはよくないと思います。
が、こんな経験をさせていただけるこの現場にほんとうにほんとうに感謝しているのです。
ちなみにオンエアはいつだかわかりません。たぶんかなり先だと思いますが。
こわいこわい…!