SLG「レンジャー」をプレイ(1)


レンジャー(RANGER)とは…

その昔、アメリカのオメガゲームズ社が発売した一人用シミュレーションゲームです。プレイヤーは米陸軍レンジャー部隊の隊長となり、偵察や攻撃などのミッションを遂行します。かなり昔の作品なのでオークションなどで入手するしかなさそうです(日本語版はたぶん出てません)。



このゲームをプレイしていきたいと思いますが、その前にこのゲームの特徴を以下に説明してみたいと思います!かなり個性的ですよ。


◾️1 リアルすぎる

 このゲームはとにかくリアリティを大事にしており、プレイ的に複雑になりすぎない程度に、現実の軍隊要素を忠実にシミュレートしています。リアルといっても洋ゲーの戦場系ゲームとかの臨場感という意味ではなく、非現実的な部分がないという意味です。体力ゲージとか回復アイテムとか拾える武器とか悪のボスキャラなどはありません。

 それもそのはずで、このゲームのデザイナーである故ビル・ギブズさんは本物の元米陸軍将校です。発売元のオメガゲームズ社を立ち上げた人でもあります。このゲームを作る時に実際のレンジャークラスを受講したらしいです・・


 このレンジャーですが、いきなりゲームを始めるのは推奨されておらず、「まずパトロール戦術を理解するために付録の「パトロール戦術ブック」「用語解説集」を“読んでから“ルールブックを読んでください」などと書かれています・・・。これほとんど教科書みたいなもので、教習を受けてる気分になります。。ちなみに「パトロール」というのは警察がするあれじゃなくて、小規模な潜入作戦みたいな意味です。


 ◾️2 ストーリー式のシステム

 ゲームブック、あるいはサウンドノベルをご存知でしょうか? レンジャーは昔流行したゲームブックのような「イベントブック」を使ってゲームを進行させるシステムです。シーンが分岐するところで、行動Aなら→27へ、行動Bなら→45へ、のように選択肢があり、そのパラグラフに飛んでいって次の行動を行います。例えばマップ上を移動していて小道に到達したら、その番号のパラグラフを読んで、ダイス判定などでイベントが起きたりします。敵との遭遇もイベントブック上で起こり、書かれている説明に沿って戦闘を解決します。文章はかなり状況説明的というかナレーションに近く、登場人物との会話とか主人公の語りの要素はありません。一人称視点のノンフィクション小説を読んでいる感じがします。


◾️3 ラミネート式のマップ

 ゲームマップはラミネート加工されており、ここにホワイトボードマーカーで直接書き込みます。画期的でしょう・・。書き込む内容は予定ルートとか、ボート乗船ポイントとか、再集結ポイントとか、砲撃要求参照地点とか・・。敵が出現したら戦力とか特徴(マシンガンとかスナイパー)などの情報を書き込みます。ちなみにマップは中米の反政府ゲリラが支配するジャングルを舞台にしています。


 ◾️4 豊富なシナリオ

 シナリオといってもマップ自体は中米のジャングルだけですが、そこでの任務(ゲーム目的)は豊富に用意されています。自軍の規模は分隊と小隊から選べて、18種類の基本任務があります。さらに長期間の任務という上級シナリオがあり、パトロールベースを拠点に複数の任務を遂行します。また、別売りの拡張キットで拡大マップと追加任務を遊べます(いわゆるDLCです!全部買いました)。

 シナリオは偵察任務系と戦闘任務系があります。戦闘は映画コマンドーとかプレデターとかでのジャングル戦みたいなイメージで考えて頂ければよいと思います。


私が最初のプレイで選んだのは、分隊長のミッションで、目標は「敵の通信サイトの偵察」です。たぶん初心者向けのシンプルなシナリオっぽいです。分隊はメンバー14名で、ちょっとFE感ある人数です(小隊は3個分隊+司令部)。次回からプレイ記録を紹介していきます!