本日も読み終えた1冊から。
「ホモ・サピエンス全史」のユヴァル・ノア・ハラリ、「21世紀の資本」のトマ・ピケティ、「これからの正義の話をしよう」のマイケル・サンデルほか、歴史学・経済学・哲学といった各学問のトップクラスの賢人たちに、アフターコロナの世界についてインタビューした記事をまとめた1冊。ちなみに、格好つけて著作を列挙しましたが、どれもタイトルだけ知ってるだけです…(苦笑)。
さておき。本書を手にしたきっかけは、この動画。
この二人の軽快なやりとりで本の内容に興味を持ったのですが、彼らの語り口調とは裏腹になかなかに手ごわい1冊で(苦笑)。「なるほど」と腑に落ちたり「こうなったらいいよな…」なんて思いにさせられる思想もあれば、「この考えには、ちょっとついていけないかも…」なんていうものもありました。
非常に興味深く読んだのは次の4本。
「ビリオネアをなくす仕組み」(トマ・ピケティ)
…なかなかに過激ですし、ビリオネアと呼ばれる方々からすると「冗談じゃない!」という主張でしょうけど、個人的には社会に一定のリセット力があってもいいのかな…なんて思いました。
「世界を破壊する『資本主義の感染の連鎖』」(マルクス・ガブリエル)
倫理観・モラルと経済の連鎖について厳しい目線で語られたインタビュー。日常の買い物の裏にある犠牲に対する責任を問われたときは、ドキッとしました…。
「能力主義の闇」(マイケル・サンデル)
「成功者はほんとうに自分の実力だけで成功したのかを問い直さなければならない」「運による部分もあったことを忘れていないか…?」僕は成功者ではないですが(苦笑)、心にグサッとくる問いかけでした。謙虚さ、忘れちゃだめだな…。
「絞首台の希望」アラン・ド・ボトン
本書最後に収録されたインタビューは「死」について。タイトルを見たときは“新しい世界”を語る本の最後に、随分重たい話題を持ってきたものだな…と思ったのですが、一番心に刺さり、なおかつ一番心を穏やかにさせてくれたインタビューが、これでした。「死」を知ることで「生」を知る…。禅問答みたいですけど(笑)。なんか…ふっきれました。
うん。時間をあけてもう一度読んでみよう。