本日も、またまた夏休み中に読み終えた１冊から。
中沢康彦『星野リゾートの事件簿』。日本のリゾート施設運営会社でも屈指の人気と実力を誇る星野リゾートの成長の秘密に迫る１冊です。
数年前に星野社長の講演を聞いたことがあり、とにかく「現場ありき！」な経営者…という印象がありましたが本書でもそれを再認識しました。
個人的に感銘を受けたのは、巻末に収録されていた星野社長御自身による「現場ありき！」という経営手法に考えを改めた経緯（…実は星野社長、それまではトップダウン思考をとっておられました）。
この話は先にふれた講演で実際に星野社長の口から語られており、講演内容の中でも特に印象に残っていたのですが、こうして活字で読むと、あらためて心にグッとくるものがありました。
事件簿の名にふさわしく、あるときはあっちのホテルで、またあるときはこっちのリゾート施設で…と次々と発生する事件とその結末までが丁寧に描かれている本なので、経営論・仕事論的な側面だけでなく、良質なドキュメンタリーとして読むこともできると思います。
余談
数年前、講演をきいた際に幸運にも星野社長に直接ご質問をさせていただく機会がありました。
「世の中“いい会社にしたい！”というスローガンに溢れていますが、星野社長は“いい会社”をどのように定義されますか？」などというはなはだ恐れ多い質問をさせていただいたのですが、「社員が退職するときに“ここで働けて幸せだった！”って言ってくれる会社です」と穏やかながらも力強くお答えいただいたことを、今でもよく覚えています。
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星野リゾートの事件簿
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