今年の夏にメチャクチャ衝撃を受けた小説の映画DVDを購入しました。
公式サイトやこのDVDのパッケージの裏に「ギャップに笑い、まっすぐな情熱に惹かれ、正気と狂気の一線を見失う―。」という一文があるのですが、まさにそのとおり!ホントに一線を見失いかねない、小説版にも増してとても衝撃的で、とても恐ろしい映画でした。
小説には存在しないシーンがいくつかあるのですが、その中でも衝撃だったのが、ドキュメント方式で撮影されたというヒトラー(役)が一般市民の意見を聞いて回るシーン。
小説でいけば過去のヒトラーの演説が現代の問題点を鋭く指摘しているシーンに該当するのだと思うのですが、映画を成立させるために恣意的に選ばれているとわかっていても、当事者であるドイツですら既に一線を見失いかねない見解が出ている点には、とてもゾッとしました。
そんなドキュメント・シーンを経て進んでいく物語のラスト・シーンは…トドメの一撃。小説も映画も観ていない方に“ネタバレ”しないよう詳細を書くのは控えますが(予備知識なしで読むor見るほうが絶対いいです)、ギャップに笑い、まっすぐな情熱に惹かれ、正気と狂気の一線を見失った末路を描いた名シーンであり、同時に リアルな恐怖 を感じるシーンでもあると思います。
自分の意思とか本質を見抜く力がいかに脆いものか…。自戒のためにこの映画は定期的に観ようと思います。
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