Strikes Twice / Larry Carlton  | jakeのブログ 

jakeのブログ 

夫・父親・会社員・社労士有資格者・アマチュアミュージシャン・・・

いろんなキャラをこなしながら日々思ったこと・感じたことなんかを書いてみます。

ワーナーの“フュージョン・ベスト・コレクション1000”ネタの第2弾。


ラリー・カールトンの「ストライクス・トゥワイス」。

ワーナーからリリースして大ヒットし、
フュージョン好きのギタリストなら必聴アイテムだと言っても過言ではない超名盤『夜の彷徨』(※)に続いて、ワーナーからリリースされたアルバムです。

※『夜の彷徨』…ラリー・カールトンといえばこれでしょ!な名曲“ROOM335”が収録されている大ヒットアルバム。ちなみに今回の“フュージョン・ベスト・コレクション1000”にもリスト・アップされています。このアルバムの思い出を書くと長くなるので、例によってまたの機会に。


選択理由は…『好きなギタリストの作品だから』という何のヒネリもないもの。

ラリー・カールトンのアルバムは何枚も持っているのですが、いずれも80年代後半以降のもので、初期の作品は前述した『夜の彷徨』以外持っておらず、いつか他の初期作品も聴いてみたいな…と思っていたので、今回の企画はその願望をかなえる絶好の機会になりました。

さてそんな理由で手にした本作。最初の印象は…

ロックなアルバムだなぁ~ッ!

です。

1曲目(アルバム・タイトルでもある)「Strikes Twice」からガンガン飛ばしてます!

ラリー自身のボーカル(この方、味のある歌声の持ち主なのです)をフューチャリングした3曲のうち、特に7曲目の「In My Blood」なんか完全に王道のアメリカン・ロック!
ライナーノーツにあったリリース当時のコメントによると、このアルバム全体に溢れる“ロックな感覚”というのは、ご本人も制作時に意識していたものなのだそうです。
そういった“ロック”を感じさせつつも、フュージョン・ミュージックの魅力である爽快感や躍動感、洒落っ気という要素もあり、それでいて雑多な感じはしないという、聴いててとにかく気持ちがいい1枚でした(^^)!


ギタリスト目線でいくと、「これぞラリー・カールトン!」という歌心に溢れたギター・ソロはやはり絶品!このアルバムでも随所で聴くことができるのですが、そのサウンドといいフレージングといい、細かい演奏法上のテクニックといい、エレキ・ギターという楽器の美味しいところをカタログ化したような印象です。
個人的には6曲目に収録されている『Mulberry Street』の心地よい疾走感に溢れたソロ(これが実はギター・シンセによるソロってのも意外で面白い)と、アルバムの締め(8曲目)に収録されていたバラード『For Love Alone』の情感溢れるプレイは特に印象的でした。(そういえば『夜の彷徨』も素晴らしい泣きのバラードで締めてたっけ)



この企画用に新たに書き下ろされた“ライナーノーツ”も興味深いものがあります。今まで書いたような当時の制作秘話も面白かったのですが、特に興味を持ったのは、このアルバムでボーカル曲を収録した“理由”。
ライナーによると「本人が歌が好きだから」というのもあるのですが、アメリカ(市場)では『歌が好まれるから』なのだとか。
僕がラリー・カールトンの作品を好んで聞くようになった90年代後半の雑誌インタビューでも「アルバムを作るときには自身の“芸術的な嗜好”と“周囲から求められているもの(ビジネス面)”とのバランスは大事だ。」なんてことを仰っていたのですが(そのときは自分のバックボーンにあるロックやブルースと、周りから求められているスムースジャズとを1枚のアルバムにバランスよく納めた背景についてだったように記憶しています)、そういうバランス感覚は昔から一貫していたのですね。
ギタリスト/ミュージシャンとしての素晴らしい腕前はもちろんのこと、そういった「自分の好きな音楽を演るんだ!」という思いと「とはいえ、いろんな人に聴いてもらってナンボだ!」という思いとのバランス感覚が優れていることも、彼が長きに渡って第一線で活躍できているポイントの1つなのかも…なんて思いました。


なんだかんだと駄文をツラツラと書いてきましたが、そういう理屈を抜きに「聴いてて楽しくて気持ちのいい音楽なので(^^)、同時購入した4枚で一番のお気に入りで、リピート率が高いアルバムです。


ストライクス・トワイス <FUSION 1000>/ラリー・カールトン
¥1,080
Amazon.co.jp

未だ持っていない3作目が来月リリースされる第2弾で登場!もちろん買いますとも。
夢飛行/ラリー・カールトン
¥1,080
Amazon.co.jp