前回、長男ポンちゃんは「繊細さん」かもしれないけれど、違うような気もするという話を書きました。
詳しくはこちらをどうぞ。
以前から私は、ポンちゃんっていろいろとデリケートで「繊細さん」要素があるな、と思っていました。
それでも、違うのかもと思っていた理由としては私もおそらく「繊細さん」だから。
きちんと検査を受けたわけではないので、はっきりしたことは言えませんが、たぶんそうなんだろうなと。
というのも、私の場合は特に音や光に対して敏感なようで
たとえば、テレビの音がいつもより少し大きいだけでも気になって音量を下げたくなります。
他にも、時計のカチカチ音が気になって眠れないので寝室には時計を置いていません。
時々、ダンナのヤーマンが寝室でスマホを充電する時に画面を表に向けたままにしています。
すると、充電中の小さなライトがついているのが気になって眠れなくなったりします
ただ、結婚するまでは誰でもこんな風に気になるものなのだと思っていました。
ところが、ヤーマンがそんなことは全く気にせずにグースカ眠っているので「みんながみんな、気になるわけじゃないんだ」とビックリしてしまいました。
他の人に聞いてみても、気にならないという人の方が多くて「もしや、これって『繊細さん』って奴?」と思うようになりました。
他にも知らない人と話すと、とても疲れると感じます
その人がどんな反応をするのか分からなくて怖いと感じたり、相手に合わせるのに必要以上に神経を使ったり。
そういう面でも自分は「繊細さん」なのかなと思っています。
ところが、ポンちゃんは人とのコミュニケーションについては私と真逆。
知らない人にもガンガン話しかけていきます
私が「あの人、知り合い?」と思わず確認するほど。
それくらい、ポンちゃんには誰にでもいつものテンションで話しかけるという謎のコミュ力があります。
私からすると「繊細さん」って、人と会うのも刺激になって疲れるんじゃないの?という感じで
それなら、ポンちゃんは「繊細さん」じゃないような?と思っていたわけです。
ところが、ある日書店でその謎が解ける本を見付けました。
それはカウンセラーで医師の明橋大二さんの『HSCの子育てハッピーアドバイス』という本でした。
ちなみにHSCとは(Highly Sensitive Child)の略で「ひといちばい敏感な子」という意味で、大人の場合はHSP(Highly Sensitive Person)というそうです。
その本を読むまでは、「繊細さん」はいろいろなことに敏感に反応するので強い刺激は避ける傾向があるのかな?と何となく思っていました。
ところが「非繊細さん」の中にも刺激を求めるタイプとそうでないタイプの人がいるように、「繊細さん」の中にも両方のタイプの人がいる、ということが書かれてありました。
その説明を読んで、ようやく納得!
ポンちゃんは刺激を求めるタイプの「繊細さん」なのかと
確かに、ポンちゃんは新しい環境は苦手そうだけれど、結局は好奇心が勝って飛び出して行くというところがあります。
それから、他にもものすごく納得できる内容ばかりで驚いてしまいました。
「これって、ポンちゃんのことじゃん!」と。
特に大きくうなずいたのは「空腹になったり、眠くなったりするとたいへん」という項目。
やっぱり「繊細さん」ってそうなんだ!と膝を打ちました。
前回書きましたが、眠い時のポンちゃんの豹変振りにはいつもいつも手を焼いていました。
でも、その理由がはっきりして何だか救われた気持ちになりました。
数年前ポンちゃんに手を焼いていた頃には、インターネットで「繊細さん」のことを調べても、そんなことまで書いている記事には行き当たらなくて。
やっぱり明橋先生はさすがだな、と思いました
その本によると、「繊細さん」は自分の心や体の感覚に敏感なため疲れやすいそうです。
いろいろな刺激を受けた時に「非繊細さん」が少しずつ疲れのメーターが上がっていくのに対して、「繊細さん」はメーターの上がり幅が大きいんじゃないかと思います。
それで急にメーターが振り切れて大暴走、なんて事態になってしまうのかなと
だからポンちゃんも眠いとビーストモードに突入していたんだなと大いに納得。
他にも思い当たることがいくつもありました。
「人に見られていると緊張してうまくいかない」とか。
そういえば、ポンちゃん。
幼稚園の参観日では「お腹が痛い」と教室を飛び出して行ったり、教室の隅に隠れたり。
年中さんの運動会の時には、ほぼ先生の膝の上。
今年の小学校初の運動会でも、腰を曲げてヒョコヒョコと挙動不審な感じで登場
他にも「大人が使うような言葉を使う」というのも当てはまります。
年中さんの頃、お弁当にハンバーグを入れたことがありました。
その時、ポンちゃんはハンバーグを自分では切れなくて「4分の1にして〜」と先生に言ったそうです。
4歳児が「4分の1」って、なかなか使わないですよね
他にも車が好きなので「渋滞」や「交通整理」なんて言葉もその頃から使っていました。
最近驚いたのは「ポンちゃん、ずいぶん足が速くなったんよ」と言っていたこと。
「ずいぶん」なんて言葉、どこで覚えてきたのやら。
そんな風に難しい言葉をなぜか知っているというのも「繊細さん」あるあるだそうです。
他にも「人の気持ちをよく理解している」とか、「叱るよりも優しく諭す方が効果的」とか、「服のチクチクが気になる」というのもポンちゃんにはドンピシャ。
そんなわけで、やっぱりポンちゃんは「繊細さん」なのかなと思い始めました。
ただ、1つ疑問だったのは親子で「繊細さん」なんてあり得るのかな?ということ。
そこで調べてみると「繊細さん」の割合は5人に1人くらいだそうで。
じゃあ、4人家族のうち2人が「繊細さん」っていう可能性はかなり低いんじゃない?と思ったのですが。
よくよく調べてみると、遺伝的な要素もあるそうです。
それなら、「繊細さん」親子も珍しくはないだろうなと思いました
そして「私たちは『繊細さん』親子なのね」と思うと、腑に落ちることがたくさんあったし、何より気が楽になりました
『HSCの子育てハッピーアドバイス』によると、「繊細さん」っていうのは生まれもっての感覚だそうです。
それを知るまでは「どうして自分は些細なことをクヨクヨ考えて眠れなくなってしまうんだろう」とか「どうして小さなことで傷付いてしまうんだろう」とか、それこそウジウジ考え込んでしまうことがありました。
でも、自分は「繊細さん」なのかもと思うようになってからは、「クヨクヨ考え込むのも仕方ないよなぁ」と開き直れることも多くなってきました。
そして、ダンナのヤーマンは、私がよくクヨクヨする人だと理解して、そういう時はきちんと話を聞いてくれることが多いなとも気が付きました。
そんな風に「クヨクヨしても良いんじゃない?」と思ってくれる人が周りにいるのって「繊細さん」にとっては心の支えになるのかなと思います
ということは、ポンちゃんの場合も周りの人が何となくでも彼の特性を分かっていると、日々の生活を快適に過ごしやすくなるのかなと思ったり。
幼稚園の時にポンちゃんが吃音になり、担任の先生はどう対処して良いか戸惑っているようでした。
それで私は、前にも吃音になったことがあったけれど、普通に接していたら数ヵ月で治ったということを伝えました。
それで先生も安心されたようで、普段通りに接して下さり、結局その時も吃音は数ヵ月で治りました。
そんな出来事があって、私はこういうことは先生に伝えておいた方が良いみたいだなと気が付きました。
そのため、小学校入学前の書類の「担任の先生に知ったおいて欲しいこと」という項目に「デリケートで、ごくたまに吃音が出ることがありますが、そっとしておいて大丈夫です」という内容を一言書いておきました。
それを書く時は「ウチの子を特別扱いして下さい」と言っているように受け取られないかな?とか、甘やかしだと思われないかな?と思ったりもしました。
でも、こういう情報を事前に知らせておくことで、もしまた吃音が出ても先生もそんなに驚かないだろうし、ポンちゃんも適切な対応をしてもらえるだろうしと勇気を出して書いておきました。
それから半年以上経って、ポンちゃんは「繊細さん」なんだろうなと思うようになった今は、書いておいて良かったなと思います
『HSCの子育てハッピーアドバイス』には、特性を理解して味方になってくれる人がいることが安心感になると書かれていたので。
その言葉を信じて、甘やかしだと思わても一番の味方としてできることはやっておこう。
それでポンちゃんが楽しく過ごせるならそれでいっか、と思うことにしました
さて、「繊細さん」の話をいろいろ書きましたが、まだもう1つだけ書いておきたいことがありまして。
次回は、ポンちゃんが「繊細さん」で辛かったことと、嬉しかったことを書こうと思います。