よく、嫁姑問題とか言いますが、私の場合は実の母との関係が良くありません。

それも、ここ最近ではなく、もう15年くらいになるでしょうか。

とにかく、性格や考え方が合わないんです。

母の弱さや、自分が傷付いたり損をしたりすることへの嗅覚の鋭さにいつも神経が逆撫でされてしまいます。

もう関わり合いになって欲しくないとさえ思うほどです。

今回の帰省では、より強くそう感じてしまいました。

私の両親は離婚しているので、母が住む家に行くと、まず大量の果物が…。

メロン丸まる1個に、ぶどう3房、みかんやいちじく、桃など続々と出て来ます。

こういうことは、いつものことなので軽くスルー。

果物ならウチの息子も食べられるだろうと用意したのでしょう。

さて、その尋常じゃない量の果物を息子に食べさせようとお皿に盛ったところまでは良かった。

でも、少し大きかったので小さく切ろうということになりました。

普通そういう時は、一旦お皿を下げて台所で切るのが普通だと思います。

ところが母は何を思ったのか、包丁を持って現れました。

まあ、それだけならまだ大人が3人もいるので大丈夫だろうと思っていました。(この時点でだいぶ譲歩)

ただ、普段ウチでは台所には入れないようにしています。

見ていないうちに何かあったら、後悔してもしきれないので。

母は果物を切って、息子から離れたところに包丁を置いていました。

ところが、ふと目をやると母が息子に包丁を持たせているではありませんか。

びっくりして私は思わず「やめて!」と大声で叫んでいました。

私の大声にびっくりした息子は、包丁を持ったまま固まっています。

よく見ると、母がその刃先を指で掴んでいました。

私が慌てて包丁を息子の手から放すと、彼は泣きそうな顔で宙を見つめていました。

訳も分からず怒られたと思ったのでしょう。

息子を抱き上げて落ち着かせていると、母が言いました。

「刃先を持っとったら、大丈夫やと思ったんよ」

言い訳すんな。

まだ何が危険なのかも分からない2歳児に包丁を持たせるなんて信じられん。

5歳くらいならまだしも。

まあ、何ごともなかったので良かった思っていたら…。

なぜか母が一番傷付いたような顔をしているではありませんか。

なんでアンタが?

一番びっくりしたのは息子だよ。

一番肝を冷やしたのは私だよ。

そして、その原因はアンタだよ。

それなのに、自分が被害者のような気になって傷付いた顔をするなんて。

さらに、まだ続きが…。

その後、父の家へ向かっていると母からラインがありました。

内容としては、まず「息子に包丁を持たせて悪かった」ということ。

まあ、それは当然でしょう。

それから、「そのことで息子が自分(母)を嫌いにならないだろうか」ということ。

いやいや、息子は訳も分からずに怒られたと思って固まっていただけですよ。

母のことを嫌いになるとか、そういう話じゃないでしょ。

たぶん母は、私が今回のことで怒って息子を連れて来なくなるのではと心配して、そんなラインを送ってきたのだと思います。

結局、自分が損をするのが嫌さに反省してみせているのでしょう。

もし仮に、息子が自分を嫌いにならないか、と本気で心配しているのだとしたら、それはそれで、息子の表情をちゃんと見ていたのかと聞きたい。

どちらにしても、うんざりです。

そして、どうして怖い思いをした私が自分から、その原因である母を励まさないといけないのでしょう。

自分のしたことを素直に反省して欲しい。

そして、人に慰めてもらうことを期待しないで欲しい。