*ジュリエット・グレコ(6)* | ミスター・ビーンのお気楽ブログ

ミスター・ビーンのお気楽ブログ

好きな音楽の話題を中心に、気の向くままに書いていきます。

グレコ


11.Moulin Rouge 赤い風車

12.Parlez-moi d’amour 聞かせてよ愛の言葉を










11.Moulin Rouge 赤い風車

映画「赤い風車」


ジョン・ヒューストン監督による1952年のイギリス映画「赤い風車(Moulin Rouge)」の主題歌。
ピエール・ラ・ミュール(Pierre La Mure)が書いたロートレックの伝記「ムーラン・ルージュ」を原作とした映画で、音楽はジョルジュ・オーリック(Georges Auric)が担当。
その主題歌である「赤い風車(Moulin Rouge)」は特に有名で、シャンソンのスタンダード曲になっている。
今日は、グレコの他にアンドレ・クラヴォ-(André Claveau)の歌唱も聴いてみよう。



Moulin des amours
Tu tournes tes ailes
Au ciel des beaux jours
Moulin des amours


恋の風車よ
晴れた日の空に
お前はその羽根を回す
恋の風車よ


Mon cœur a dansé
Sur tes ritournelles
Sans même y penser
Mon cœur a dansé


私の心は踊った
風車の奏でるリフレインに合わせて
知らず知らずに
私の心は踊った


Ah, mon Dieu, qu’ ils étaient jolis
Ces yeux qui valsaient dans les miens
On s’ aimait presqu’ à la folie
Et cet amour te plaisait bien


ああ、何と麗しかったことか
私の瞳の中でワルツを踊っていたあの瞳は
二人は狂わんまでに愛し合っていた
そしてあなたもこの恋を気に入っていた


Des mots de bonheur
Chantaient sur tes ailes
Des mots de bonheur
Simple comme nos cœurs


幸せな言葉が
風車の羽根に合わせて歌っていた
私たちの心のように素朴な
幸せな言葉が


Dis-moi chéri, dis-moi que tu m’ aimes
Dis-moi chéri que c’ est pour la vie


ねえ、あなた、言ってよ、愛してるって
ねえ、あなた、言ってよ、一生愛するって


Comme on a dansé
Sur tes ritournelles
Tous deux enlacés
Comme on a dansé !


どれほど踊ったことかしら
風車の奏でるリフレインに合わせて
二人抱き合って
どれほど踊ったことかしら!


Que de fois l’ on a répété
Ces mots qui chantaient dans nos cœurs
Et pourtant que m’ est-il resté
De tant de rêves de bonheur ?


何度二人は繰り返したことかしら
心の中で歌っているあの言葉を
でも、たくさんの幸せな夢のうち
何が私に残されているかしら?


Un simple moulin
Qui tourne ses ailes
Un simple moulin
Rouge comme mon cœur !


その羽根を回す
素朴な風車
私の心のように真っ赤な
素朴な風車!


Dis moi chéri, dis-moi que tu m’ aimes
Dis-moi chéri que c’ est pour la vie


ねえ、あなた、言ってよ、愛してるって
ねえ、あなた、言ってよ、一生愛するって


(ミスター・ビーン訳)


グレコ


アンドレ・クラヴォー






12.Parlez-moi d’amour 聞かせてよ愛の言葉を

グレコ

ジャン・ルノワール(Jean Lenoir)の作詞・作曲で、1930年ルシエンヌ・ボワイエ(Lucienne Boyer)が歌い、大ヒットした。

1924年、恋人との諍(いさかい)でむしゃくしゃしていたジャン・ルノワールは、その夜インスピレーションが閃き、この曲を作詞・作曲する。ルノワールはその後5年間、この曲をしまい込んでいたが、デビューしたての若い女性歌手に懇願され、あまり考えもせず渡してしまう。
彼女はヨーロピアン劇場の舞台でその歌を歌うが、たまたま居合わせたリュシエンヌ・ボワイエがそれを聞き、すぐにルノワールのもとに行きゼヒその歌を歌わせてくれと頼む。
そして、曲はフランスだけでなく国外でも大成功を収め、37ヶ国語に翻訳されて歌われることになる。
1931年に創設されたばかりのフランス・ディスク大賞はリュシエンヌ・ボワイエに与えられるが、当時の審査員はコレット、モーリス・ラヴェル、モーリス・イヴァンというそうそうたるメンバーであった。

今日は、先ずジュリエット・グレコ、次に創唱者のリュシエンヌ・ボワイエ、3番目にミレイユ・マティウ、そして最後に日本の誇るシャンソン歌手、金子ゆかりの歌唱を聴いてみよう♪


Parlez-moi d’amour
Redites-moi des choses tendres
Votre beau discours
Mon cœur n’est pas las de l’entendre
Pourvu que toujours
Vous répétiez ces mots suprêmes
Je vous aime


話してね、愛のことを
甘い言葉を繰り返し聞かせてよ
あなたの美しいお話
私の心はそれを聞いて飽きることはないの
あなたがいつも、その中で
あの素晴らしい言葉を繰り返してくれるなら
「愛しています」というその言葉を


Vous savez bien
Que dans le fond je n’en crois rien
Mais cependant je veux encore
Écouter ce mot que j’adore
Votre voix aux sons caressants
Qui le murmure en frémissant
Me berce de sa belle histoire
Et malgré moi je veux y croire

(Refrain)

あなたはよくご存知ね
心の底では、私が信じていないということを
でも、それでも私は聴きたいの
私が大好きなその言葉を
身体を震わせそれをつぶやくときの
心地よく響くあなたの声は
その美しいお話で、私の心を揺すってくれる
すると、我にもあらず、信じてみたい気持ちになるの


Il est si doux
Mon cher trésor, d’être un peu fou
La vie est parfois trop amère
Si l’ on ne croit pas aux chimères
Le chagrin est vite apaisé
Et se console d’un baiser
Du cœur on guérit la blessure
Par un serment qui le rassure

(Refrain)

心地良いものよ、ねえ、愛しいあなた
少しばかり理性を忘れることは
だって、夢物語を信じなければ
人生は辛すぎることもあるもの
口づけ一つで、悲しみは薄らぎ
慰められるものよ
心の傷も癒されるの
心落ち着かせる愛の誓いで


(ミスター・ビーン訳)



グレコ


リュシエンヌ・ボワイエ


ミレイユ・マティウ


金子ゆかり


ペタしてね