*La lune blanche luit dans les bois*(フォーレ) | ミスター・ビーンのお気楽ブログ

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前回はレイナルド・アーンが作曲した「恍惚の時(L'Heure Exquise)」をご紹介しましたが、同じ詩にガブリエル・フォーレ(Gabriel Urbain Fauré)も曲を付けています。

ただし、標題は

「白い月影は森を照らし(La lune blanche luit dans les bois)」

元になった詩集は、ヴェルレーヌが1872年に発表した21篇の詩から成る「優しき歌(La Bonne chanson)」。婚約時代のマチルド(当時16歳)を歌った幸福感に溢れる詩集です。
フォーレは1891年から1892年にかけて、その詩集のうち9編を選び、「優しき歌(La Bonne chanson)op.61」という歌曲集に仕上げました。この曲はその第3曲目にあたります。


フォーレ


La lune blanche luit dans les bois
La lune blanche
luit dans les bois.
De chaque brahche part une voix
sous la ramée.
O bien aimée....


白い月影が
森を照らし
茂みの下の
枝々から声がもれる
おお、愛する人…


L'étang reflète,
profond miroir,
la silhouette du saule noir
où le vent pleure.
Rêvons,c'est l'heure.


深い鏡のように
池が映すのは
黒い柳の影
そこで風がすすり泣く
夢見よう、今がその時


Un vaste et tendre apaisement
semble descendre
du firmament
que l'astre irise.
C'est l'heure exquise!


広やかで優しい慰めが
大空から降りてくるようだ
月が虹色に染める大空から
今こそ、まさに至福の時


(私訳)

イアン・ボストリッジ


Laurent Naouri


カミーユ・モラーヌ


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