*L'Heure Exquise(恍惚の時)*(アーン) | ミスター・ビーンのお気楽ブログ

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今回もレイナルド・アーンの歌曲を1曲。

「恍惚の時(L'Heure Exquise)」

ヴェルレーヌの詩集「La bonne chanson(優しい歌)」の中の一篇に、アーンが15歳の時に作曲した曲。1892年に出版された歌曲集「灰色の歌」の第5曲目になります。
流れるようなピアノ伴奏に乗って歌われる官能的な曲で、これから迎える艶めかしい春の宵にはピッタリの曲。

ガブリエル・フォーレ(Gabriel Urbain Fauré)もこのヴェルレーヌの詩集から9編を選び、歌曲集「優しい歌(La bonne chanson)」を作曲しています。



レイナルド・アーン




L'Heure Exquise
La lune blanche
luit dans les bois.
De chaque brahche part une voix
sous la ramée.
O bien aimée....


白い月影が
森を照らし
茂みの下の
枝々から声がもれる
おお、愛する人…


L'étang reflète,
profond miroir,
la silhouette du saule noir
où le vent pleure.
Rêvons,c'est l'heure.


深い鏡のように
池が映すのは
黒い柳の影
そこで風がすすり泣く
夢見よう、今がその時


Un vaste et tendre apaisement
semble descendre
du firmament
que l'astre irise.
C'est l'heure exquise!


広やかで優しい慰めが
大空から降りてくるようだ
月が虹色に染める大空から
今こそ、まさに至福の時


(ミスター・ビーン訳)

スーザン・グラハム


Philippe Jaroussky(カウンター・テナー)


ニコライ・ゲッタ


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