*Bill(ビル)*ショウ・ボートより | ミスター・ビーンのお気楽ブログ

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ゲイロードとマグノリアは結婚してショウ・ボートを去り、シカゴに行きます。
始めのうちゲイロードはギャンブルで大金を稼ぎ、二人はシカゴの高級ホテルで面白おかしく暮らします。しかし、やがてゲイロードはつきから見放されて負けが続き、ホテル代も払えなくなります。そして終に6週間分のホテル代を踏み倒して二人は夜逃げをします。

安い下宿屋に移った二人ですが、一向に真面目に働こうとはせずギャンブルで大穴を当てて借金を返そうとするゲイロードに腹を立てて、マグノリアは彼を「弱虫の意気地なし!」と詰(なじ)ります。罪悪感に駆られたゲイロードは、マグノリアを一人残して部屋を出ていきます。
それでもゲイロードをまだ愛しているマグノリアは彼のためにクリスマスのプレゼントと銀の握りの付いた立派なステッキを買って部屋に戻って来ます。すると、ショウ・ボートにいたダンサーのフランクと妻のエリーが部屋に入って来ます。二人はシカゴで働くために部屋を探していたのでした。
3人が一しきり昔話に花を咲かせた後、マグノリアはゲイロードの置手紙があることに気が付きます。その手紙には「自分はもう何もしてやれないので、両親のもとに戻ってくれ」という趣旨が書かれていて、某(なにがし)かの汽車賃が添えてありました。
それを読んだマグノリアは、その場に泣き崩れてしまいます。

場面は変わり、トロカデロクラブ。スティーヴと別れたジュリーがそこで歌手として働いていますが、すっかり酒びたりになっています。そんな彼女の身の上を心配する支配人に促されて、ジュリーは新年のショウで披露する新曲

「ビル Bill」

を歌い始めます。
その歌には、別れた夫スティーヴへの深い想いが込められていたのでした。

さて、このジュリー役を演じているエヴァ・ガードナー
妖艶でどこか神秘的な魅力を備えた素晴らしい女優さんですね。youtubeに
彼女の魅力を伝えてくれるスライドがアップされていましたのでご覧ください。



Bill
Along came Bill
Who's not the type at all,
You'd meet him on the street
And never notice him.
His form and face,
His manly grace
Are not the kind that you
Would find in a statue,
And I can't explain,
It's surely not his brain
That makes me thrill -
I love him because he's wonderful,
Because he's just my Bill.


ビルが現れたの
全然タイプなんかじゃない
道ですれ違ったって
気づきもしないわ
顔も体も
男の魅力も
彫刻にあるような
素敵なものじゃない
でも、どう言ったらいいかしら
私をぞくぞくさせるのは
あの人の知性なんかじゃない
あの人を愛しているの 素晴らしい人だから
彼がただ 私のビルだからよ


I used to dream that I would discover
The perfect lover someday.
I knew I'd recognize him if ever
He came 'round my way.
I always used to fancy then
He'd be one of the God-like kind of men
With a giant brain and a noble head
Like the heroes bold
In the books I've read.


昔はきっと見つかると夢見てた
いつか理想の恋人が
その人が私の前にやってくれば
きっと分かると思ってた
昔はいつも空想してた
きっと神様みたいな人で
知性に溢れて気高い顔
本に出てくる勇敢な
ヒーローみたいな人だって


But along came Bill
I know the Nelly guy
He hasn't got a thing that I can brag about.
And yet to be
Upon his knee
So comfy and roomy
Seems natural to me.
Oh, I can't explain,
It's surely not his brain
That makes me thrill -
I love him because he's - I don't know...
Because he's just my Bill.


でもビルが現れた
女々しい男よ
自慢できるとこなんて一つもない
でもね、
気持ちが良くて
大きな膝に抱かれていると
自然な気持ちになれるのよ
私をぞくぞくさせるのは
あの人の知性なんかじゃない
でも、どう言ったらいいかしら
あの人を愛しているの 何故って、そうね…
彼がただ 私のビルだからよ


(ミスター・ビーン訳)


映画版


1936年映画版


Katherine Sandoval Taylor


エヴァ・ガードナー(スライド)


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