*ジュリエット・グレコ(14)ーロマンスー* | ミスター・ビーンのお気楽ブログ

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2012年2月、グレコはドイツ・グラモフォンから新たなアルバム「Ça se traverse et c'est beau…」をリリースします。パリに架かる様々な橋を歌った一種のパリ賛歌で13曲からなり、グレコの他に Marie Nimier、 Thierry Illouz、Amélie Nothomb、 François Morel、 Philippe Sollers、 Gérard Duguet-Grasser、Jean-Claude Carrière等が作詞し、 歌唱はグレコのソロの他に、Melody Gardot、Marc Lavoineがグレコとのデュエットで参加、Guillaume Gallienneが一曲だけソロで歌っています。

また、同じく2月に、3日連続パリのシャトレ劇場の舞台に立ち、2月5日(日)つまりグレコ85歳の誕生日には、アルテ(フランス語およびドイツ語で放送される、独仏共同出資のテレビ局)の夜のインタビュー番組「不屈の人、ジュリエット・グレコ」に登場。そして、インタビューの後には、オランピア劇場での2004年のコンサートがドイツ語字幕付きで放映されます。

4月12日、グレコはパリ市に貢献した功績を称えられ、パリ市長ベルトラン・ドゥラノエ氏(Bertrand Delanoë)の手からパリ市ヴェルメイユ・メダル(la Grande médaille de vermeil de la Ville de Paris)を授けられます。
受賞にあたり、グレコはこう述べています、「私はパリ生まれではありません。モンペリエで生まれました。しかし、私を世に出してくれたのはこのパリの町なのです」。

4月14日(土)、グレコは再びドイツのシュツットガルト・シアターハウスの舞台に立ち、コンサートを開きます。夫でありピアニストのジェラール・ジュアネストの伴奏で行われたこのコンサートは満員御礼、熱狂した聴衆はグレコに感謝を捧げるべく、スタンディング・オヴェーションで彼女のパフォーマンスを称えます。




さて、今日の曲は1946年にアンリ・バシス(Henri Bassis)が作詞、ジョゼフ・コスマ(Joseph Kosma)が作曲した

「ロマンス(Romance)」

1952年、グレコが歌い、世界的に大ヒットさせました。



Romance
Ces mots chargés de romance
Comme un matin qui sourit
C´est un amour qui commence
Dans le printemps de Paris


恋の歌が詰まったこれらの言葉は
微笑みを浮かべた朝のようね
恋が始まるのよ
パリの春に


Paris, qui n´est à personne,
Est à toi si tu le veux
Mon ami, je te le donne
Ce cadeau, c´est pour nous deux


パリ、それは誰のものでもない
お望みならあなたのもの
ねえ、あなたに差し上げるわ
パリという贈り物を それは私たち二人のもの


Veux-tu les rues de ma ville
Trainant autour des cafés
Où les jours passent tranquilles
Et les filles décoiffées?


私の暮らす街はいかが?
カフェの辺りをぶらつくの
日々は静かに過ぎてゆき
髪を解いた娘たちがいるの


Les amoureux se promènent
Ils se regardent, ravis
Mon ami, c´est toi que j´aime
Le bonheur, c´est pour la vie


恋人たちが散歩をしているわ
そして、うっとり見つめ合う
ねえ、わたしが愛しているのはあなた
幸せは、生涯続くのよ


(私訳)