*中欧の旅(13)ースロヴァキア、チェコ⑦ー* | ミスター・ビーンのお気楽ブログ

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聖ヴィート大聖堂の中には一際目立つ銀色の棺があります。
なんと、2トンもの純銀を使ったこの棺!
誰の棺だと思いますか?


答えは「聖ヤン・ネポムツキー」の棺です。彼についてはこんな話が残されて
います。

ネポムツキーは14世紀の人ですが、司祭として当時のボヘミア王ヴァーツラフ
4世の王妃の告解を受けました。
王は王妃の告解を明かすようにネポムツキーに迫ったのですが、彼は頑として
それを拒んだため王の怒りを買い拷問の末処刑されました。そして、その遺体
はカレル橋から投げ捨てられたのです。
約1か月後に遺体はヴルタヴァ川の川岸で発見され埋葬されたのですが、18世紀
にネポムツキーの列聖調査を行った際、その舌が腐らずに残っていたとして奇
跡と認められ1729年に「聖ヤン・ネポムツキー」として列聖されたそうです。

「聖ネポムツキー」の象徴である5つの星には、遺体の場所を5つの星が示した
という伝説や、キリストが磔刑で負った5つの傷にちなむなど色々な説があるよ
うです。

聴罪司祭などの聖職者や水難からの庇護者として船員や橋の守護聖人としても
敬われており、カレル橋にも聖ネポムツキーの像があります。
台座部分のレリーフに刻まれた聖人をなでると幸運が訪れると信じられている
ようです


$ミスター・ビーンのお気楽ブログ-聖ネポムツキーの棺

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次に我々は大聖堂の創始者である聖ヴァーツラフ礼拝堂に向かいます。
ここには聖遺物が保管されており、壁の下半分は瑪瑙とキリストの受難が描かれた
絵で飾られ、上半分は聖ヴァーツラフの生涯を描いた絵で飾られています。
壁の中央部分には聖ヴァーツラフのゴシック像があります。
一般見学者は中に入ることは出来ませんが、入口からのぞくことはできます。
礼拝堂の隅には鍵が7つついた小さなドアがあり、ボヘミアの戴冠式用クラウン・
ジュエルの保管庫につながっているそうです。


$ミスター・ビーンのお気楽ブログ-聖ヴァーツラフ礼拝堂

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大聖堂の見学を終えて外に出ると、カラフルで可愛らしい感じの教会が目に付きます。
もっとも、余りに壮大な大聖堂を見てきたせいで可愛らしいと感じるのかもしれません
ね(笑)
教会の近くには聖イジー修道院も付属しています。


$ミスター・ビーンのお気楽ブログ-聖イジ-教会

聖イジー教会は中には入らず、横目で見て通り過ぎるだけ。
我々一行は「黄金の小道」へと向かいます。そのお話は次回ということで、今日は最後
スメタナ交響詩「わが祖国」の第4曲

「ボヘミアの森と草原から」

を聴いてお別れします。