*僕の自由ージョルジュ・ムスタキ* | ミスター・ビーンのお気楽ブログ

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今日は、久しぶりにシャンソンを取り上げます。
ジョルジュ・ムスタキ


「Ma Liberté(僕の自由)」

ムスタキは1934年生まれのフランスのシンガー・ソングライターです。
エジプトのアレキサンドリアに生まれ、両親はケルキラ島出身のギリ
シャ系ユダヤ人。
ユダヤ、ギリシャ、トルコ、イタリア、アラブ、フランス等様々な文
化が混在する環境で育ち、文学とフランスのシャンソンに夢中になり
ます。

1951年、パリに来たムスタキは新聞記者になりますが、その後ピアノ
バーのバーテンとなり、それがきっかけで当時の音楽業界の人々と知
り合います。
そんなある夜、たまたまジョルジュ・ブラサンス(Georges Brassens)
のコンサートを聞き衝撃を受けます。以後ブラサンスを師と仰ぎジョル
ジュという名前もブラサンスにちなんで付けたものです。

1958年にはエディット・ピアフと知り合い、彼女のヒット曲「ミロール」
を書きます。ピアフとは激しい恋に落ちますが、長続きはしませんでし
た。

1960年代は、イヴ・モンタン、バルバラ、セルジュ・レジアーニとい
ったシャンソン会の大御所のための作詞・作曲に専念。その中には後
に彼の大ヒット曲となる「サラ」、「私の孤独」、「僕の自由」等が
含まれています。
(続く)


Ma Liberté

1
Ma liberté
Longtemps je t'ai gardée
Comme une perle rare
Ma liberté c'est toi qui m'as aidé
À larguer les amarres
Pour aller n'importe où
Pour aller jusqu'au bout
Des chemins de fortune
Pour cueillir en rêvant
Une rose des vents
Sur un rayon de lune


僕の自由
長い間 君は僕の大事な人
まるで貴重な真珠のようだった
僕の自由 君のおかげで
僕はもやい綱を解いて
何処へでも出かけて行った
運命の命ずる何処へでも
月明かりを頼りに
夢心地に羅針盤の針を
読みながら


2
Ma liberté
Devant tes volontés
Mon âme était soumise
Ma liberté je t'avais tout donné
Ma dernière chemise
Et combien j'ai souffert
Pour pouvoir satisfaire
Toutes tes exigences
J'ai changé de pays
J'ai perdu mes amis
Pour gagner ta confiance


僕の自由
君の意のままに
いつも僕は従っていた
僕の自由 持てる物は全て
君に捧げてきた
随分苦労したものさ
君のあらゆる要求を満たすには
国も変えた
友も失った
君の信頼を手に入れるために


3
Ma liberté
Tu as su désarmer
Mes moindres habitudes
Ma liberté toi qui m'as fait aimer
Même la solitude
Toi qui m'as fait sourire
Quand je voyais finir
Une belle aventure
Toi qui m'as protégé
Quand j'allais me cacher
Pour soigner mes blessures


僕の自由
君は僕に捨てさせた
ほんの僅かな習慣も
僕の自由 君のおかげで
孤独さえも愛しくなった
君のおかげで微笑んだのさ
美しい恋が
終わりになったときも
君は守ってくれたね
心の傷を癒すために
僕が身を隠したときも


4
Ma liberté
Pourtant je t'ai quittée
Une nuit de décembre
J'ai déserté les chemins écartés
Que nous suivions ensemble
Lorsque sans me méfier
Les pieds et poings liés
Je me suis laissé faire
Et je t'ai trahie pour
Une prison d'amour
Et sa belle geôlière

Et je t'ai trahie pour
Une prison d'amour
Et sa belle geôlière.


僕の自由
でも僕は君と別れたのさ
12月のある夜に
僕はいつもの道を離れたのさ
二人一緒に歩んでいた道を
そう、僕は君を捨てだんだ
愛の牢獄と
その美しい牢番のために

そう、僕は君を捨てだんだ
愛の牢獄と
その美しい牢番のために


(私訳)