話は前後しますが,パネルヒーターの熱源について記録しておきます。
当初,パネルヒーターでの24時間全館暖房の熱源は灯油式ボイラーの予定でした。昨年の夏にWTIで1バレル147ドルつけていたので,さすがに灯油をエネルギーに選ぶのは将来的にどうかと思い,ヒートポンプ式熱源のエコヌクールを候補に考えた。そのころ,「地球最後のオイルショック」などを読んだりして,さすがに恐ろしくなりました。
電気式ヒートポンプでのランニングコストは,独自の試算で,電気代1Wh=24.13円,エコヌクールのCOP=2.5として,灯油75円に相当。初期コストは灯油式に比べ40万ほど上がります。
原油価格の方は,秋からどんどん下がり,WTIが40ドル前後になりました。もちろん,灯油代も下がってきて1L約60円くらいになりましたので,熱源を灯油式にすることも可能でしたが,ヒートポンプを採用しました。ま,こういう先物相場は素人(プロでも)では全く先が読めないので何とも言えないのですが,現在,かなり経済状況が悪いのにそれほど灯油代が下がってきません。WTIが下がっても,灯油とガソリンの値付のカラクリがあり,1Lあたり約税金53円掛かっているガソリンに比べて,冬はあまり灯油は安くなりませんね。夏は逆ですね。それに,町の灯油配達もマージン結構取りますしね。東京電力でも灯油代が影響しますが,より最適な価格で提供されそうですし。
それと,ボイラーの寿命も灯油式は7年程度と言われていますが,エコヌクールなら15年くらいはもつようです。ヒートポンプは発展途上ですから,故障の前に,性能の良い機種がでるでしょうから買い替えると思いますが。あと,万が一の地震などで,灯油タンクから火が出たりしたら・・・と考えると,ヒートポンプが無難かなと。ついでに,将来的には,パネルに冷水を流して冷房することも考えるとヒートポンプが有利です。エコヌクールピコではそのシステムで全館冷房は無理なので今回は見送りましたが,性能アップして,私が年とった頃には,やってみたいと思っています。
結局,前述のごとく,パネル種類・サイズを最適化して,40℃→30℃(平均温水35℃)で,運用できるサイズにしたので,COP=3.5くらいになりそうです。(エコヌクールのカタログでは外気温7度,室温20度,温水40℃でCOP=4なので。)すると,灯油代1L=60円と同等です。
また,ヒートポンプは外気温があたたければよりCOPは上がります。したがって,東京の気温では,11月,12月初旬や3月下旬,4月などは,かなり効率が良さそうです。また,灯油式のボイラーは,電気代も掛かることに注意が必要。私の試算ではだいたい月2000円くらい。これは,勝手な憶測ですが,環境問題に絡めて,将来,炭素税なるものを導入されたら灯油式は不利かなとも思いました。もちろん,電力会社も火力発電しているので利用料金に跳ね返ってきますが,火力発電の割合は3割前後なので直で灯油を買うよりは良いのかなと。
これなら,灯油式やめてヒートポンプを採用する方が良いかと判断という次第。