我が家の若きジェダイは、昨年夏頃より、なんとヴァイオリンなるものを習っております。
嫁サマが結婚前より趣味で習っていたのでありますが、どうしても我が子にも習わせたい!
という強い要望で、レッスン後のお菓子に釣られて月に数回、嫁サマが習っている先生のところに通っていたのであります。因みにこの先生(♀)、私の高校時代の同級生であることが、嫁サマと結婚後に判明。世の中は狭いもんだなぁ。
で、ですね。
今日、その先生のところで習っている子供達(といっても最年長は高校1年生)が一堂に会しまして、発表会があったのでありますよ。
まあ同じ先生のお弟子さんたち身内だけのね。だから「模型サークルの例会みたいなもん」と言えば分かり易かろうかと。
そんでもって、無謀にもレッスン始めて数ヶ月(それも最近はサボり気味)の3歳児が、この発表会で発表することになったのでありますぞよ。
ええのか?
なに、どーせ身内だけだから何でもオッケー、だと?
いや、それでも本当にええのんか??
午後三時。この為に貸し切りの郊外の喫茶店に集合。
年齢順らしく、ジェダイは当然のようにトップバッター。
この時間帯というのは3歳児にとって、眠くてタマラン時間帯。
そんな状態で。
「では最初は若きジェダイ君です。曲は“メリーさんの羊”。お願いしまーす」
パチパチパチ…(拍手)
ヴァイオリンを渡されて、みんなの前に立たされたジェダイ。
「なに?いったいなに?」と、目が宙を泳いでおります。やはり発表会がどういうものか理解していなかった模様。
嫁サマに促され、とりあえずヴァイオリンを構えようとするけど上手くいかない。緊張とかではなくて、思わず左手に弓を持ってしまっているからなのだが(ヴァイオリンは左手、弓は右手です)。
なんとか構えて演奏開始。

流石に頭の中が真っ白になっている模様のジェダイに、横から先生が小さい声で必死に「ドーシラシ、ドドド…」と援護射撃。
ピアノ伴奏の嫁サマも必死でジェダイに合わせる(必死すぎて自分が間違えていたりするのだが)。
因みに“メリーさんの羊”と言っても、「ラ」と「シ」と「ド」で弾けるように編曲してある練習曲なので、安心されたい。
もしかして泣き出すのでは?それ以前に「絶対イヤ」と言い出して弾かないのでは?
というオヤジの心配をよそに、まあなんとか低空飛行ながら一人で弾ききったジェダイ。
嫌な汗でオヤジの額はびっしょりだが、まあ終わってよかった。
演奏が終わったら終わったで、退屈して愚図りはじめるのを、店外に連れ出し、近くの私鉄駅で電車を見せてご機嫌をとって。
そして最後は参加者全員による「エーデルワイス」の合奏。

当然、フロントロウで弾かされるジェダイ。
偉そうに合奏してるように見えるが、実は旋律に関係なく「ラ」の音を出しているだけ。
それでいい、という先生のご指示。
因みに「ラ」というのは、指で押さえずに2番目の弦を弓で適度な加減で擦れば出る音であるので、安心されたい。
かくして、ジェダイのヴァイオリンデビュー戦は幕を閉じた。
いやー、非道かったなぁ。
と思っていたのであるが、曲がりなりにも3歳児が人前で一人で弾いた、というだけで大成功らしい。
先生に「よく頑張ったね!」とお褒め頂いたですよ。
また先生や関係者の女性の方に「可愛いよねー。可愛かったねー」と言われまくり。たしかに幼気な幼児が辿々しくヴァイオリンを弾く姿は、母性本能をくすぐるのであろう。
「カワイイじゃろ?私も独身のころ、こう言うのを見て、絶対自分の子供にもやらせて、カワイイー!と思いたかったんで、習わせたんよね」嫁サマ談。
なるほど、嫁サマにとっては、今日のこの日がゴールなわけね。
ジェダイもこのところの発表会に向けた練習がイヤだったようなので、きっとこの習い事は先細りな悪寒がするオヤジであった。
さて、すっかり完全なる日記となっておりますが、ご容赦願いたい。
そろそろ模型も再開しようかな。
明日、久しぶりに模型屋に行ってみよう。