本番の朝がやってきたぜ。どんな一日になるのかな。
支度しているうちに、みんな起きてきた。当日組のオフィシャル連中も集まってきた。
このあと受付と車検があるが、私は特に仕事を割り振られていないので、ぶらぶらして過ごす。
8時半からのオフィシャルミーティング後、各自担当のチェックポイントに出撃である。開会式の前にコースに散っていく。
例年だと開会式の司会とスタートのMCを仰せつかるのだが、今年は無し。
さて、担当のチェックポイントは昨日の林道A線の出口。SSのゴールを担当する。県道を通ってA線の出口側から入れば簡単なのだが、コースクリアを任せられたので、わざわざ入口側から入ってA線全線を順走で走り抜けねばならない。
タダでさえ遠いのに、余計に時間を食う。
このA線はまず4キロのSSを走り、1キロを繋ぎで走って5キロのSSをもう一本。計2本のSSを設定。これを2回走り都合SS4本(18キロ)のグラベルである。私はSS2とSS4のゴールをやるわけである。
昨日の工事箇所を確認して(なんとか走行可能だった)自分のチェックに着いたときには、すでに先行車がSS1を走っている有様。
大急ぎでチェックポイントの設営。

なんとか間に合った~。
奥に見える左コーナーの影にSSゴールラインがある。そこから約50メートルの位置に我々がいる。ゴールラインの横にオフィシャルが一人いて、クルマが通過するとホイッスルを吹く。我々はこのホイッスルの音が聞こえた時刻をタイムカードに記入し、エントラントに手渡すのである。原始的だなぁ(笑。全日本クラスなると、ちゃんとした計測システムで計時せるんですがね。我々のレベルだとこんなもんですよ。あ、画面に映ってる後ろ姿は私ではありませんからね。念のため。
やがて先行車が来て、程なくゼッケン1が全開ですっ飛んで来た。
今回はCクラスから早い順に走行しているので、とりあえずランサー、インプレッサが次々とゴールしてくる。
彼らは1分間隔でSSをスタートしてるので、ゴールも(多少の差はあるが)だいたい1分間隔である。つまり次のクルマが1分後には来るので、大急ぎで今ゴールしたクルマのタイムカードを発行しなけりゃならん。なかなか忙しい。お陰で写真を撮ってるヒマなんか1秒も無し。カメラの持っていき損である(泣
大した混乱もなく、Bクラス(シビックやらレビンやらミラージュやらのクラス)に入った。Bクラスは2台目から不穏。フロントタイヤがバーストしてるんである。次のは変な音をたててゴールしてきた。足まわりかな。
SSスタートから無線「このへんからゼッケンがごちゃごちゃになるから宜しく」。なんで?
聞けば、SS1ですでに多数のクルマがタイヤをバーストさせていて、SS2のスタート前にタイヤ交換大会になってるんだそうな。交換出来たクルマからスタートさせてるとのこと。もうメチャクチャである。
「今出たXX番はバーストしたままスタートしたから、後続が追いつかないように4分あける」またまたスタートからの連絡であるが、こっちもバラバラのゼッケンでゴールしてくるので手一杯である。もう勝手にしてくれ。
しかしゴールしてくるクルマは、なにかトラブル抱えている。バーストはもちろん変な音をさせてたりオイル臭かったり。
とりあえず、全車ゴール。ここまででリタイヤ2台。例年より少ないじゃないか!
喜んでいるウチに、あっという間にゼッケン1が山の麓を回り、A線2回目のSSにやってきてSS3スタート。早い展開だ。
「こちらSS3ゴール、ゼッケン1がいつになってもゴールして来ないよ~」と無線が入る。どうやらエンジントラブルでリタイヤした模様。メチャクチャ速かったのに勿体ない。
またまた無線。「こちらSS3スタート、ゼッケン○○がリタイヤ」「もう一台▲▲もリタイヤ」
どうしてSSスタート前にリタイヤするのか?
どうやらSS1、2を走って受けたダメージに、麓の道を走っているウチに気がつき、クルマを降りて見てみたら大変なことになってるのでリタイヤ届けを提出してる模様。そうかぁ、やっぱりこのA線は過酷なんだなぁ。
そして当SS4が始まった。Cクラスは平穏無事。そんでもってBクラスは…
またまたメチャクチャなんである。例によってバースト大会。おまけにマフラー引きずり大会。ひどいのになるとフロントバンパーが丸ごとないんでやんの。ラジエータむき出し。このクルマ、このSSゴールを最後にリタイヤしたけど、きっとバンパーごとナンバープレートを無くしたのが1番のリタイヤ理由だなきっと(法的にマズイからな)。
もう1クラス、フレッシュマンCもリタイヤ大会となっている。5台エントリーしてるのに3台しか来なかったのでる。
実はこのクラス、昨年私が乗った家康君も走っていた。彼はSS4でエンジンを壊してリタイヤしちゃいました。合掌(笑
SS4まで終わって、リタイヤ11台。全35台のエントリーだから、なかなかしょっぱいリタイヤ率であることよ。
第2ステージは舗装のSS。今回も朝同様に時間がタイト。大急ぎで撤収して移動である。
舗装の林道も、ゴール側のチェックなのにわざわざ遠回りして順走で入ってコースクリアせねばならん。弁当を食うヒマがあるのか??
目的地に着き、大急ぎでチェックポイントの設営。
「こちら競技長、第二ステージはタイムスケジュール30遅れで進行」と無線。
有り難い~。弁当食える~。
人心地ついてまったりしていたら、急に黒い雲が現れて激しい雷雨である。
ああ、もう好きなようにして(泣。下着までびしょびしょである。
でも先行車が来る頃には雨が止み、傘を差すこともなく業務を遂行。
このSSは舗装でもあり、すでに12台がリタイヤ(第二ステージ開始までにさらに1台リタイヤ)しちゃって残り23台であることもあり、すんなり終わった。
さて、自分のチェックはこれにて終了。競技車もあと1本SSを走ったらゴールである。
ゆっくり撤収して本部に向かっていたところ、某県道で前を一緒に走っていたオフィシャルのクルマが急ブレーキ。どしたどした。

…なんか崩れてきてますけど。
もともとコーンは置いてあったんですが、その上からさらにパラパラと岩やら砂やらが崩落してるんですね。目の前で。現在進行形で。
さあ、どうしよう。村の幹線道路なので、後からはドンドンクルマが来て止まります。
すると運良く村役場の職員の方が通りかかり、駐在さんを呼んでくれてクルマを迂回路に捌いてくれました。
いやー、しかし珍しいモン見たなぁ。
本部にたどり着き、閉会式の準備をする。
毎年閉会式まで時間がかかるんですが、今年はあっという間に閉会式&表彰式の開始。司会をやって、夜9時頃に全プログラム終了!
閉会式会場でエントラントのみんなとビール飲んで楽しい一時。
片付けて風呂に入って寝たのが1時。
翌朝は6時起床で、最後の後かたづけをして、撤収。ホントに撤収。
いやー、長くて濃ゆい2泊3日だった…
でもやっぱラリーは裏方でも楽しいや!
【おしまい】