大洪水に遭われた皆様、本当に胸がえぐられるような被害に、お見舞い申し上げます。埼玉も連日鬱陶しい雨、でも九州の方々の恐怖におののいた雨と比べると、こちらは霧のようなものかもしれない。 そんな中、今日大学病院へ行った。診察ではなく、忘れ物を取りに。

 

先週、口腔外科の診察日、ウイズ・コロナではあるが、何時間も待つのは覚悟。そこで図書館で借りた厚いハードカバーの歴史ものの本を持参。待合室でじっくり読書と。先回の診察の時は、持参した本を読破。それでも順番が来ず、目をつぶって待っていた。

 

ところが今回はなんと予約時間ぴったりに呼ばれビックリ。待合室の患者がまばらなのは,密をさけるため、廊下で待っていて、予約時間まじかにくるのだろうと思っていたら、患者が少ないのだ。病院、クリニックは、コロナ禍で来診者が減り経営が大変だと報道されていたっけ。ここでもそうなんだ。

 

本は確かにカバンに入れ、診察室へ。そして受付で会計計算をし、支払いまでたぶん10分くらいは待たされるだろうと、本を読み始めた。ところがところが、5分とかからずに私の番号が掲示板に現れ、クレジットカードでものの1,2分で会計が終了。そこまで本は私の身近にあった。

その日の晩、本を読もうとしたら,さあ大変、ナイ。自分のたどったところを反芻した。病院の中?バスの中?デパート?薬局?スーパー?自宅?ずいぶん寄り道したもんだ。図書館の本だ。なくなったら大変。家まで持ってきた自信が半分。忘れるはずがない。確かにバッグに入れた。こんなに我が家が散らかっているから本一冊も見つからないじゃないかと、自分をとがめる。でもない。落とした?そんなはずはない。置き忘れた?かもしれない。カバンから財布を出したとき、買い物袋を出したとき、本もカバンから出した?翌日雨の中、近場から、立ち寄ったところへ足を延ばす。ない。どこにもない。

 

そして昨日病院へ電話。本はあった。警備で預かっていた。安堵。情けないけど、物忘れもここまで来たか。これからは外出時にもっていく本は、絶対自分の本に限る。落としても、忘れても,自分の物ならあきらめがつく。公共の物では、頭を下げて平謝りだけじゃなく、一筆始末書を書いて、弁償ものだ。

 

警備のおじさんが、にっこり笑って、「難しい本を読んでいるんだね」とペーパーにサインしている私に言葉をかけてくれ、やっと私の顔が緩んだ。