Loading | ひょうたん3つ

ひょうたん3つ

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壁に背をつけて

首が痛いほど見上げる

厚くて柔らかな






雨ざらしのじょうろに

新しい栄養の水

まだ土の中でも

遠い未来から

あなたが植えた丸い種に

わたしが毎夜ふりかけてる






明日ここに

目印もないまま

覆った手のひらを外したら

豊穣な大地に目をみはる

大切な

心の水






靄が晴れて

積んだ枯れ草の風の音で

あなたの声がかきけされる

指の熱で

形を追えば

一度きりで

確かめあえるの






揺らさなくても沈殿しない

重ねなくても飛ばされない

タイマーがなくても茹であがる

指を離しても迷子にならない






未来から探してたって

せつなく笑いかけた

外した腕時計は

あなたの体温でまだ温かい






鼓膜には響かない波長で

奇跡を伝える

大好きな句読点に

焦がれたから






逆に数える

今の

手のひらを

ロードしている途中






そのたびに

わたしのスライドを引き出す

毎回

初々しい緊張と好奇心で

わたしに問いかける

幸せの鋳型が列をなして

変わらずに繰り返すの






タイムラグでも領域を選ぶ

なぞることを許して

逡巡を許して






目を伏せて

ご名答って

お皿に乗せて

駆け足で

見つけたって

わたしをロードして






ここが唯一の

捻れた時の入口

蜘蛛の糸は

崇高なほど垂直で

慈悲には遠い

のばした手に






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