この手の本に、いつまで経ってもつい手をつけてしまう自分というのは、
つくづく読書が板についていないことを体現しているようで、情けなくなる。
それでも、こうした本をまた手に取るのは、読書を楽しめる自分になりたい、
そして読書を生活にしっかり取り込みたい、
そう思っているからこそであり、その点は前向きに捉えるべきなのかもしれない。
いずれはこのような本を卒業し、文学を体系的に取り入れていけるような
読書習慣を身につけたいとも思う。
本書は韓国人による著作だが、韓国人の本を読むのはこれがはじめてだった。
内容はコンパクトで、わかりやすく、読みやすい。
村上春樹など日本の作家もたびたび登場し、親近感を覚えた。
そして、ここでも「カラマーゾフの兄弟」が取り上げられている。
やはり誰もが認める名著なのだと改めて感じるとともに、
今まさに「カラマーゾフの兄弟」をオーディブルで聴いている最中なのだが、
どうも内容に没入しきれていない自分に気づき、
これは改めて本も手に入れて読まねばと思った。
いずれにせよ、読書を通じて思考を深め続けることの大切さを
本書で改めて確認し、そんな人生をこれからも過ごしていきたいと感じた。
- 本を読むことで、人はその内なる巨人を目覚めさせることができる
- 動画で講義を受けるほうが本を読むよりラクだが、本ほどの効果はない。だまされたと思って、1日10時間以上机に向かって座って本を読んでみよう
- 本が投げかけてくる質問についてひたすら思考する
- 読書によって、時間を支配する凝縮の力を手に入れる
- もっといい人生を望むのなら、思考してほしい。考えるために自分に質問を投げて本を読み、考え、さらに質問を投げるために本を読むのだ。
- 今、自分が正しい方向へ向かっているのか定かでないなら、引き続き本を読めばいい。読んでいれば、否応なく自分に質問をし続けることになる。私は何者なのか? なぜ生まれてきたのか? 私には何ができるのか? 最も幸せに感じたのはいつか? このような質問が頭の中にあると、読書の際に、脳がその答えを見つけようと勝手に動くようになる。
- 読書で最も重要なことは、焦らないこと。心配はいらない。本を読めば、自然に焦りは消えていくから。また、座右の書をどうやって探せばいいのかも、自ずとわかるようになる。だから信じよう、本の力を!そして、たゆまず読めばいいのだ。
- 成功や機会は、遠くにあって思い通りにはできない。けれども自分の目の前の世界は異なる。決心さえすれば思い通りにできるのだ。
- 本を読むべき理由は、夢を達成した後に、きちんと生きるためでもある。人気やお金、権力を手にした後の人生。読書を通して未来の人生のための準備をしておかなければ、自分が力を持った後に内面の闇が姿を現す可能性が大きくなる。
- アファメーションをしたら、何もせずに目標が成し遂げられるわけではなく、プロセスを理解し、努力を惜しんではならない。何もせず、アファメーションを唱えるだけではいけない。あらゆる感覚を研ぎ澄まし、アファメーションを叫ぶのだ。自分が唱える達成目標には、自分の能力が欠けているに違いない。ここが分岐点だ。
- 私たちは現在、「自分」が呼び起こした「自分」として生きている。今の「自分」が気に入らないなら、別の「自分」を探すべきである。しかし、それはそう簡単なことではない。ただじっとしていても、決して見つからない。 最善を尽くして「自分」を見つけない限り、結局は死を前にして、本当の「自分」を生きられなかったと後悔することになる。
- どんな自分が目覚めるか、私にはわからない。しかし、見つけたい自分の姿を思い描きながら本を読めば、必ずや、そんな自分を目覚めさせることができるだろう。
- 老人の言葉通り、 確かな準備が整っている人だけがチャンスをつかむことができる。 確かな準備とは、まさに私の言う「決して失敗するとは思えない人生を生きよう」ということである。 そのためには、 2 つのことだけをすればいい。 「朝のアファメーション」と「 30 分の読書」!
- 私は数多くの本を読むことで、起こりそうもない奇跡をいくつも経験した。読んだ本が積まれるほど、私の幸福も大きくなった。お金も当然のように、それに伴ってたくさん入ってきた。 幸運は自分が育てるもので、勝手に育って自分のところにやってくるものではない。だからただじっとしている人に幸運が訪れても、何事も起こらないのだ。
- 人間は自分のためだけに生きるように設計されていない。 だから自分だけのために生きようという考えは捨て、他人のために生きようとする基準を立てよう。そして今すぐに、声を出して自分に問いかけてほしい。「他人のために自分ができることはあるだろうか?」眠っていた本当の「自分」があなたの声を聞いて目を覚ます。いったん目を覚ましたら、読書を通して質問を投げ続けよう。 自分は誰かのために何ができる?」
- 『孫子の兵法』で説くところの「勝ってから戦え」(勝てる態勢を整えてから勝負するという意味) の定石だ。
- 成功における満足は、目標達成で得られるものではなく、困難なことをうまく乗り越えることで得られる
- ラクダ段階では苦しみに耐えなければならない。私もラクダ段階の頃は、本を広げた瞬間から眠気に襲われた。ひたすら気を引き締めて眠気を追いやり、本を読んだ。どんな本を読めばいいかもわからず、有名な本やベストセラーに限って読んでいた。エイをただ飲み込んだように、本もただ 飲み込み 続けた。少しの間だけ我慢しよう。もう少しだけ歯を食いしばり、読書の苦しみに挑もう。
- ほとんどの人は朝目が覚めるとまずスマホを手にするだろう。アラームを止めるためでもあるし、時間を知るためでもある。夜中にどんなメッセージが届いているのか確認するためでもある。でも、これからはやめよう。ほんの 1 分でいいから、我慢しよう。朝、最も晴れやかな気分で、真っ先に本を手に取ろう。
- もともと脳は使わないことを快適と考え、快適なことだけをしたがる傾向にある。だからスマホのようなものを一日中見ていても、脳を使わないから快適なのだ。 そこで一年間、「私は本を読むと快適で楽しく思う人なのさ」と脳をだましてみると、むしろスマホを長いこと見ているのが不快になる。
- できるなら古典を 1 ページ読んで寝落ちすることをおすすめする。数千年間凝縮された知恵を潜在意識に注入したと考えれば、どれほど素晴らしいことか! 毎日、古典に触れて眠りに就けば、ある瞬間から頭は冴え、ささいなことには怒りもしなくなる。そのうち広い心を持つようになり、何をしても成功できそうな自信に満ち溢れていく。
- ライオン段階で最も注意しなければならないことは慢心である。 急ぐことはない。楽しみながら進もう。 楽しめる人に勝つ方法はないのだから。
- 読書後は思考を整理し、自分のものにする時間が必要である。内面を豊かにするためだ。このような過程が繰り返されることで巨人が生まれる。 世の中を支配し、自分を支配する人たちは、思考の巨人だ。 読んだ本をすべて自分の中に知恵として積み上げる時間が必要なのだ。
- 様々な分野の本を数冊並行して読んでいると、その不安はより大きくなる。内容が混ざってしまうのではないか、読了後に残るものが何ひとつないのではないか、読書の際、ノートに整理し、完全に自分の頭の中に入れておくのがいいのではないかと悩むのだ。しかし、そう不安になる必要性はない。記憶が蘇らないことはよくある。だから記憶しようと努力しなくていい。本を読んでいる、まさにその瞬間に没頭し、心に刻んだらページをめくればいい。心に刻まれた本の内容は、自分が必要な瞬間にさっと飛び出し、人生の回答を教えてくれるし、アイディアも出してくれる。
- 良本は、情報をくれるのではなく、多くの思考をさせてくれるのが特徴だ。 読んでいて良い文章に巡り合ったら、 2、 3 回読み返して考えればいい。ノートに整理せず、頭で整理しよう。 1 分後にうっかり忘れても構わない。読書は知識を重ねるものではなく、思考の質を高めるためのものだからだ。 内容を忘れてしまっても、深く考える力がつくのであれば、それで十分だ。
- あまり孤高を気取らないでほしい。ひとりの世界に没頭しすぎることなく、人の輪の中に入ろう。
- これは存在するあらゆることが互いに異なる方向に動きながら宇宙の完結性を成すことと同じだ。ここで自由が生まれる。 『老子と荘子に寄り添って』より
- 役に立たなかったことが役に立つようになり、役に立っていたことが役に立たなくなることをまず理解しようとすることにも、人は先見の明がある。このような先見の明を効率的にうまく活用した人々が、常に富や権力を手にする。 『老子と荘子に寄り添って』より
- 思考は止まらない。思考はだんだん拡大しながら、自分は果たしてどこで役に立てる人間なのか、自らに質問を投げかける。 私は様々な場所で役立つ人になりたい。それなら、どうしなければならないのか?内面を鍛えればいい。
- あらゆる現実は私たちの内部から出るもので、決して外部で生じるものではないという事実を、固く信じなければならない。 『想定の『超』法則 その思いはすでに実現している!』より
