最近、キャリアの方向性について悩んでいたところ、

良いオファーが届いたこともあって、家族を巻き込み、将来について真剣に考える機会があった。

 

その中で、自分がどう進むべきかのヒントが得られるのではないかと期待して手に取った本書。

 

この本が、必ずしも自分の悩みに直接的な答えを出してくれたわけではないが、

以下の3つの問いを改めて自分に投げかけ、自分なりの答えを見つけ、意識していきたいと思った。

  1. 私はどんな人間になりたいのか
  2. どんな物語を語りたいと願っているのか
  3. 何が私に意味を与えてくれるのか
 
 

 

解説

  1. 人生のかたち

    • 非線形の人生を受け入れる
      現代の人生は予測が難しく、まっすぐ進むことはない。複雑で非線形な進み方をする人生に対し、抗うのではなく受け入れることが必要。

    • 破壊的要因ワンセット
      人生を阻害する出来事や危機は、善悪の区別なく、再出発のきっかけになる。著者は225人分の人生を転換させた破壊的要因を52個に分類し、それを「破壊的要因ワンセット」と名付けた。分類は愛、アイデンティティ、信念、仕事、身体の5つ。そのうち、愛が全体の35%を占める。

    • 破壊的要因の頻度
      成人期には平均して30から40回の破壊的要因に直面する。1年から1年半の間に1回のペースで起こる。

  2. 意味を示すABC

    • 私はどんな人間になりたいのか
      人生の様々な経験に翻弄される中で、私たちは仕事、酒、ポルノ、祈り、瞑想などに一時的な解決策を求めるが、根本的な解決にはならない。そこで、どんな人間になりたいか、どんな物語を語りたいかという問いに向き合うことが求められる。私たちが幸福を育むために個人的な物語を利用するのはこのため。

    • バランスの取れた生活に必要な要素
      A(Agency)は個人の物語、B(Belonging)はコミュニティや家族との物語、C(Cause)は理想や信念に奉仕する物語。これら3つの要素のバランスが重要。

要約:

・妻が自殺し、3人の息子を育てるために辞任した製薬会社CEO
・信仰や住む場所も変え、看護師になったトラック運転手
・国内ナンバーワンの学生アイスホッケー選手だったが、試合中のアクシデントで車椅子生活を送る男性
・特殊部隊の作戦中、輸送機とヘリの衝突から奇跡的に生還し、その日のブーツをオフィスに飾る作家

  • 本書は異なる背景を持つ225人の「人生の転機」や「混乱」、そして「再出発」に至るまでの道筋を聴き取り、考察した結果をまとめている。
  • 本書が描くのは、変化の激しい時代を生きる中で、仕事や家族、健康を失ったり、転職や人間関係の変化を経験することで、人生が予測不能であることを受け入れなければならない現実。安定した人生が続くと信じていたのに、不安定で流動的な状況に満足せざるを得ない人々の姿。
  • 「人生が崩壊した」「夢が砕け散った」と感じた人々が、期待とは異なる人生の軌道から外れ、秩序を失ったとしても、自分の人生を「物語」として語り直し、意味を見出し再定義することで、人生の質や幸福感を向上させる可能性。この発想が著者の「ライフストーリー・プロジェクト」の土台。全米で3年間にわたり行われた225人のインタビューを通じて得られた「人生の物語」の収集が、その根幹を成す。
  • やる気を失い、生きがいを感じられなくなったとき、人生の「物語」が負の感情を緩和する力。人生そのものに本来的な意味はなく、そこに意味を与えるのは私たち自身。
  • 著者自身も多くの困難に直面しながら、病気や金銭的な問題、父親の自殺未遂などを乗り越え、225人の「リアルなライフストーリー」から、共通するパターンや手がかりを見つけ出す。
  • 人生を「物語」に変換し、意味を作り出す方法。例外的な出来事を、いくつかの章にまとめて物語として語ることで、人生の流れに組み込むこと。現在と過去の時間に距離を設け、ポジティブな言葉を使い、物語の終わりを確定させることが、人生に意味を与えるための具体的な方法。