なんとも気になるタイトルだったため、手に取った。

また、稲垣氏の書籍は「面白くて眠れなくなる植物学」も以前読み、印象もよかったので期待して読み進めた。

 

なんとなくわかっていたことではあるが、改めて言語化されているのを見るにつけ、本書も読めてよかった。

 

強さとは他者を打ち負かすことではなく、生き残ること。

ある領域において強さを持ち合わせているものは、その強さを全面に押し出して戦い、

周囲をひれ伏す・取り込めばよい一方で、弱者はニッチのポジションを見つけなければならない。

状況を良くみながら、時には複雑なことを行い、そして時には条件の悪い場所にもあえて行かなければならない。

そして、見つけ出したニッチな場所において、ナンバー1になることをめざすわけだが、

その条件は「誰にも負けない」ことではなく、「誰にもできない」ことである。

 

そして、その時に重要なのは、「自分の弱さを忘れない」こと、と「変化できる」ことである。

 

残りの人生も、自分が生かされる場所で、しぶとく活動し続けていきたい。

 

 

 

  • 家紋の十大紋と植物:日本の十大紋(鷹の羽、橘、柏、藤、おもだか、茗荷、桐、蔦、木瓜、かたばみ)のうち、鷹の羽を除く9つはすべて植物である。
  • 生物における「強さ」の定義:強さとは他者を打ち負かすことではなく、生き残ることである。「強い生き物が生き残る」のではなく、「生き残ったものが強い」とされる。
  • 強者と弱者の勝負の鉄則:「強い者は単純に、弱い者は複雑に」動くことが勝負の鉄則である。
  • 次善の策(オプション)の重要性:常に次善の策のオプションを用意しておくことが重要である。弱者と呼ばれる生物は数が多いため、多くのオプションを用意してチャレンジを重ねることで、環境変化に対して強さを発揮する。
  • 弱者のチャンスと生存戦略(ずらす):弱者にとってのチャンスは恵まれた場所ではなく、少し条件の悪い場所にある。他者がナンバー1になれない場所を「ずらし」て探し、どんなに小さな場所であっても自らがナンバー1になる秀でた能力を持つ必要がある。
  • ナンバー1の条件:ナンバー1しか生き残れないが、そのチャンスは無数にある。ナンバー1の条件は「誰にも負けない」ことではなく、「誰にもできない」ことである。
  • 環境の安定・攪乱と生物の多様性:安定した環境では激しい競争により強い者だけが生き残り、生物の数は減る。一方、ある程度の攪乱がある環境では複雑なニッチ(生存の場)が生まれ、競争に弱い多くの種類の生物が生存できるため、生物の種類が増える。
  • 昆虫や動物の繁殖戦略(rK戦略):生物の個体群増加速度はロジスティック式 rN(1 - N/K) で表される(N:個体数、r:増加率、K:環境収容力)。速度を高めるには、増加率(r)や環境収容力(K)の値を大きくする必要がある。
  • 変化と弱さの自覚:最も強い者や賢い者が生き残るのではなく、唯一生き残るのは「変化できる者」である。また、一番強い者は「自分の弱さを忘れない者」であり、弱い存在だからこそ強く生きることができる。