あまり手に取ることのない種類の本だった。

読んでから日が経つため、取り上げられて具体的な事例などはだいぶ忘れてしまったが、

生きていく上で重要な「当たり前の見つめなおす」という点を気づかさせてくれた良書であった。

 

著者自身がフィールドワークを通じて、小数人族と一緒に暮らすことで、

自分の当たり前が揺さぶられる経験を何度もしている。

そうした実地の経験を通じて、当たり前とは何かを読者に語り掛ける。

 

人間・地球・生物などの多様性をできるだけ多面的に捉えられるよう、

多くの場面や場所、そして人間と触れ合い、自分の幅・領域を広げられるようになりたいと、改めて思った。

そして、そのためには行動し、意識を広げるしかなく、その努力を続けねばならない。

 

 

 

  • 時間と儀礼の役割:人間は混沌をそのまま経験できないため、独自の時間体系に当てはめて認識している。本来は区切りのない混沌に「区切り」を入れ、人間に認識できるようにする行為が「儀礼」である。
  • 通過儀礼(ファン・ヘネップ)の構造:儀礼には必ず「分離 → 移行(過渡) → 統合(再統合)」の3局面がある。これは「日常 → 非日常 → 新しい日常」へと復帰する一連の流れであり、留学や海外旅行、フィールドワークなどもこのプロセスに該当する。
  • シャーマニズムとアニミズム:
    • シャーマニズム: この世とあの世(可視と不可視の世界)を自由に行き来するシャーマンの運動そのもの。
    • アニミズム(宗教の原初形態): シャーマニズムの基礎にある世界観。人間・動植物・無機物に霊魂が宿るとする思想。
  • 現代的な再定義: 人間と人間以外の存在との間に「内面的な連続性」を認め、精神的に同等の存在とみなす考え方。
  • マルチスピーシーズ人類学:人間を地球の唯一の主人公とせず、「人間以上の存在から構成される世界の一部」として人間を捉える。人間は単独ではなく、動植物、菌類、自然物、人工物などと共に世界を作りながら生きてきた。