河合隼雄の息子さんである河合俊雄が書いた本書。

 

社会人になってから結婚する前の間、思い悩むことが多かった時に、

先輩に貸してもらったのが河合隼雄の「こころの処方箋」だった。

悩みに対してどのように向き合うべきなのかが語られ、元気をもらえたことを覚えている。

 

100分de名著でも河合隼雄が目に入り、読んでみた。

 

ユング心理学とシャドウの概念、心理療法の実践、夢記の考察、

中空構造、昔話・童話・神話・仏教、などの考え方が書かれている。

 

残念ながらあまり咀嚼しきれなかった。

今度は100分de名著の番組を見て、少しずつでもいいので理解を進めたい。

 

 
 
  • 戦後日本の心の問題の噴出。
  • 河合隼雄の臨床心理学者としての活動。
  • ユング心理学との出会い。独自の心理学理論の構築。
  • 代表作『ユング心理学入門』『昔話と日本人の心』『神話と日本人の心』『ユング心理学と仏教』の執筆。
  • 日本文化の深層心理の解明。
  • 明恵と『夢記』の考察。
    • 明恵の夢を、特に「女性像」と「身体性」に焦点を当てて考察。
    • こうした考察は、夢の象徴性やユング派心理療法の夢分析とも繋がり、また、現代の私たちが生き方を考え直す際にも示唆を与える。
  • ユング心理学の入門書としての本書の意義。
    • 外向的か内向的か、思考型か感情型か、感覚型か直観型かという、ユングのタイプ別の分類や無意識について。
    • ユング心理学と昔話や仏教を結びつけて考察。
    • 自分は他者から明確に区別され確立しているという西洋の人間観に対し、自分と他者の区別は明確ではなく流動的なものであるという、東洋(日本)の人間観がある。
  • 日本人の心の「中空構造」の提唱。
    • 物語から構造を読み解くという作業は、心理療法に通ずる。
    • なんとなくきらいな人、ある点だけむやみに腹が立つ…ということがあるとき、それらは自分が無意識内に持っている欠点であることが多い。
    • 日本人の心には「中空構造」がある。中心を「空」にしているからこそ、相対立する二つのものを均衡させ、深刻な対立を回避する構造になっている。中空は様々なものを受け止めて多様性を生み出す源としても機能。
  • シャドウ(影)の概念の理解と心理療法の実践。
    • 有名なシャドウは自分にとって悪ではなく否定的に見てきた生き方や考えを指す